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RGB Blaster 動作確認

ねんがんのRGB Blasterを手に入れたぞ!
と言うことで初期ロットを逃し、2回目のロットで無事入手できました。初期ロットは不具合もあったようで結果的に怪我の功名です。

1.RGB Blasterとは?

まず、現在のファミコン実機環境における出力機能は以下の通りです。

初代ファミコン:RF
AV仕様ファミコン:RF(要別売)、コンポジット
ファミコンテレビ:内部(外部出力なし)
ツインファミコン:コンポジット
ファミコンタイトラー:RF(要別売)、コンポジット、S端子

無改造で綺麗なより映像を取り出そうとするとファミコンテレビやファミコンタイトラーを入手し、入っているPPUを使って改造するかなど非常にハードルが高い状況です。他の手段としてNESRGBなど外部基盤を用いて出力を追加する方法もありますが、こちらも改造が必要です。
実機以外だとレトロフリークなどのエミュレータを積んでいるハードを用いることも出来ます。

が、どうしてもなるべく改造しない形で綺麗なファミコン環境にしたい…ということが出来るのが今回の「RGB Blaster」です。
RGB Blasterは本体に手を加えるのではなく、カセットと本体の間に割り込む形で必要な情報を入手し、RGB出力することが出来ます。いわばメガドラタワーみたいな形。

2.購入から到着まで

購入したのが3月28日で到着が4月17日なので、大体20日くらいで届いています。製造元はウクライナなので、厳しい状況かとは思いますがしっかり到着しました。

パッケージ
中を開けるとしっかり固定されて入っていました
下側をファミコン、上側にカセットを挿す
背面にRGB出力の口が存在
ケーブルはあらかじめ別で買っていたSCART接続用ケーブル

3.実際に動かしてみる

我が家にはRetrotink 5X-Proがあるので、それ経由で映像をPC側に取り込んでいます。今回も変わらずSCARTに接続して映しました。
接続自体は以下の通り。

接続図

当然ファミコン本体の出力も生きているので、どちらでも同じゲームを見ることが出来ます。これにメリットがあるかどうかはわかりませんが、映像分配の役割も可能。
スタンダードな構成だとこうなります。

通常のカセットで利用する場合

4.映像の確認

実際に本体側の出力(コンポジット)とRGB Blaster側の出力(RGB)を比較してみます。まずはDONALD DUCK。

映像比較1

この段階で既にビデオ出力からのコンポジットケーブルだともやっとしているのがわかります。コンポジットはその仕様上、1本のケーブルで同期信号、輝度信号、色信号を送っているので、実際に映す際にちゃんと分離することが難しくノイズとして反映されてしまいます。主流だった昔はそんなに気にならなかったのですが、今の時代だとかなり汚く見えてしまいます。
一方RGB Blaster側はRGB出力からのSCARTケーブルだと、光の三原色である赤緑青と同期信号がすべて別で送られるのでコンポジットで起こるような問題がなく綺麗に各信号を送ることが出来ます。

国旗のあたりがわかりやすい
映像比較2
複数の色が混ざり合うところだと全く違って見える

RGB Blaster側で気になったのは若干色味が暗い感じがあります。これは他のゲームでも同じ状態なので仕様ということでしょう。次にまじかるキッズどろぴー。

映像比較3

1ドットで文字を書くような場面において、コンポジットだと劣化によってかすれたような文字になってしまいますが、RGB Blasterだとはっきりと見えるようになっています。

文字部分のみ

綺麗になったおかげがどろぴーも可愛く見える。

映像比較4

最後にオープニングを使った比較動画を作ったのですが、エンコードであんまり違いが分かりにくい…参考にもならないかもしれませんが一応貼っておきます。

5.ディスクシステムでは動くのか?

次にディスクシステムでも画面を綺麗にすることはできるのか?ですが、これは若干半信半疑ではあったのですが特定の環境であれば問題ありませんでした。

ディスクシステムで利用する場合
映像比較5
映像比較6

外付けのディスクシステムであればRAMアダプタ経由で映像に関する情報が流れるということですね。ウパがより一層可愛く見えます。
ここで特定の環境、と言っているのはツインファミコン単体では動かないためです。ツインファミコンは本体の仕様上カセットとディスクシステムを両方動かすことが出来ないどころか、挿すこと自体出来ないようになっているためRGB Blasterで割り込みが出来ません。なので、上記のような外付けのディスクシステムが必要となります。

ツインファミコンにRGB Blaster経由でディスクシステムを挿した場合
RGB経由だが画面が波打っており綺麗に映っていない

ツインファミコンも外付けすれば動きますが、電源を挿しているのも関わらずたまにバッテリーエラーが出たり、上記のように綺麗に出ない場合がありました。私の環境によるところも多分にあると思いますが、あまりオススメは出来ません。

6.NES環境では動くのか?

あらかじめ公式からNESでもコンバーターを挟むことで動くことは記載されていましたが、こちらでも動かせるかどうか確認しました。その場合はこうなります。

NESで利用する場合
ファミコンからRGBBlaster、変換を挟んでNESカセット

まさにファミコンタワー。メチャクチャ上に伸びてます。じゃあちゃんと動くのかというと…

映像比較7
映像比較8

RGB側も正常に動作し、他の環境同様ドットもはっきりを映っています。問題があるとすると上に伸びすぎて結構グラグラします。RGB Blaster自体が本体の口よりかなり小さく出来ているのでがっちり支えられてないためですね。

7.ここまでやる価値はあるのか?

完全に自己満足です。配信に使うとしても通信側である程度変化してしまうので、どこまで効果があるかはよくよく考える必要があります。また、当時の開発としてもある程度劣化することを前提に作られている可能性も考えられるので、逆にはっきりとすることで違和感がでるかもしれません。
それなりにお値段するものなので、こういった観点で見たいなどありましたらTwitterや配信等でご相談ください。できる限りのことはやってみます。

9.その他情報

公式サイト:RGB Blaster

開発元であるKrikzzさんのTwitter

0.更新メモ

2023/04/20 ディスクシステム、NESに関する内容を追記
2023/04/20 本体画像を追加
2023/04/17 初版発行

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