バックアップ:ブロマガ たんさま!:材質トリックを応用した顔パーツ作成について
※この記事は2014-04-01 11:36に投稿された記事のバックアップです。
僕は2010年から、キャラクターモデルをMMD向けに作成してきておりますが、その中で、顔面の造形技術に関して、重要な部分に、材質トリックを使っているのです。
MMDだけを考慮するなら、問題は無いのですが、、、
このところ、MMDモデルを応用する描画エンジンに対応する機会が増えたことで、これがちょいと問題になるケースが出てきました。
これに対して、材質トリック応用の構造、メリットを説明することで、互換ツールの対応を促すのが、今回の目的です。
-話は少し飛びますが-
事の発端は、Lat式の特殊な構造の存在です。
これは割と有名なお話ですが、例えばこのリンク先の記事をご覧ください。
(ソースはこちらのブログです)
非常に特殊な構造の顔面で、コンバージョンツールや互換ツールにとっては難物といえそうですが。
後に、似たような構造を自分でも試してみたのですが、これはこれで、実は製造に独特の面倒さがあるんですね。特に、見えちゃいけないものが見えてしまうことを隠すマスキングに関して。
-独自製法の考案に至る-
しかしこれがアリなんだったら、と、自分なりの、モデルの顔面の製造法を考案しました。
発想としては、顔面におけるパーツの配置を、造形ではなく、絵をはることにすれば、製造方法の簡素化と、バリエーション展開の容易化を図ることができるのでは、ということでした。
例えばこのモデルですが、MMD上での表示自体は、他のモデルと基本的に変わることはありません。
しかし、パーツ単位での非表示で、構造を示してみますと。。。
通常のモデルでは、顔のポリゴンには、目の部分は穴があいていますが、このモデルにはそれがありません。
基礎原理としては、MMDのモデルの扱いとしてはよく知られている性質「材質トリック」を使っています。
この、Z軸上の奥側にある材質を、表示させないようにする原理を応用し、
顔のポリゴンと、目の形状のポリゴンの間で、この材質トリック現象が起こるように組んであるのです。
-この構造がもたらすメリット-
この構造では、目元の表情は目元だけで制作することができるため、表情作成時に、顔全体のポリゴンを管理する必要が無く、作業の簡易化を図ることが出来ます。
また、より大きなメリットとして、別のキャラクターを作る際にも、目元と髪が変われば、結構印象がかわります。
というか、アニメ風のキャラクターのかきわけでも、目元が違っても口元は実はそんなに違わないというケースは多いのです。
全く別の作者の別の作品、ということであれば、もちろん話は別なのですが、同じ作者の別のキャラクターに限れば、というところです。
共通パーツ化することで、セットアップ一切まで行った状態の口元をそのまま利用できるので、モデル作成の工程を短くできる可能性が高いのです。
例えば下記の3キャラクターは、顔の素体に同じものを使用しており、
目元、眉、髪型の違いで、顔の印象の際を持たせています。
上記のモデルは、当ブロマガで配布している物です。
現在のところ、このメリットを全部のモデルに享受できているわけではないのですが、
基本的に僕の配布しているモデルの大部分が、材質トリックを利用しており、
将来的に、こういったバリエーション展開を考慮しています。
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