【のりたまダービー】観戦記 なおきvsあかりん戦
のりたまダービー開幕から10日が経過しました。
現在進捗はこんな感じです。
全21局のうち5局が終わっています。
2戦2勝のモコナさん(kisamoko)とあかりんさん(satoha2)がリードしています。
さて今回はその中のなおきさんとあかりんさんの対局の観戦記を書きたいと思います。
まあ観戦記と言っても後から棋譜を見てるだけなんですけどね。
これで見れるのかな? 81道場のアカウントがないとダメかもしれませんのでご注意ください。
初心者の私1人では心もとないですので、強力な助っ人に来てもらいました!
我が競馬部最強の棋力を誇る、のりたま前名人みよぴーさんです!
では対局者の紹介からいきましょう。
なおきさん(ntkwmk)。
81のレートは1653、24のレートは816です。
いわゆるオールラウンダーですね、本当に何でもやる印象です。
私もなおきさんとは何度か指したことがあるんですが、その都度全然違うことをされて困った覚えがあります。
私のおぼろげな記憶では玉を固く囲うタイプではないというぐらいですね。
私と指していたころよりレートは倍ぐらいになってますから、あの時のなおきさんではないはずですけどね。
あかりんさん(satoha2)。
競馬部以外の唯一の参戦者です、もしあかりんさんが参加してなかったら競馬部のみの大会となるところでした、ありがたいです!
81のレートは2118、24のレートは2077です。
あかりんさんはのりたま将棋クラブの師弟制度で師匠役をやっていましたね、このコミュニティでは上位の存在です。
棋譜をいくつか拝見したのですが、居飛車振り飛車何でもござれという感じですね。
横歩取りのような激しい戦いも辞さないような印象を受けました、華々しい棋譜ばかりだったからそう思うのかな?
みよぴーさん両対局者の印象はいかがですか?
みよぴー「なおきさんとはこれまでに何局も指したことありますし、実際にお会いして関西将棋会館の道場に一緒行ったこともあります。
物腰やわらかな人柄とは違って将棋はわりと激しいイメージがあります。なんでもござれって感じで、リーグ戦のような棋戦では下調べをよくされているイメージがあります。
あかりんさんは数局指した程度なのですが、オールラウンダーとは言いつつ自分の力を出せる展開を目指すことに重きを置いているイメージがあります」
ではここから局面図を見ながらになるんですけど、あまり多いと大変なので。
戦型が決まったところ。
仕掛けのところ。
私が気になったところ。
みよぴーさんが気になったところ。
終局図。
この5枚で感想を書いていきます。
局面はあかりんさんの中飛車に対して、なおきさんが8八飛で向かい飛車に構えたところです。
戦型の話の前にまずは「香得」という手合いについて聞きたいと思います。
みよぴーさんは「香得」の手合いで指したことはありますか?
みよぴー「香得の手合いは私は経験がないのですが、結構上手がキツいハンデなイメージです。自陣に隙があるとすぐに香車を打ち込まれてしまいますので」
なるほどー。
私のような初心者が見ると、上手の香車が無い筋に飛車も合わせた3段ロケットを設置しちゃえば突破できるのでは? などど思ってしまいますけど、そう簡単なものではないんでしょうね?
みよぴー「理屈だけならそうなんですけど、香落ちをやってるのに近い感じで、単純な話でもないのかなあと。香車を手持ちにされている潜在価値の高さは気になりますが」
安易に打つより香車を手持ちにされていたほうが相手へのプレッシャーになるのかもしれませんね。 なおきさんがいつ切り札を使うのかにも注目ですね!
さて戦型ですが、あかりんさんは中飛車に構えました。 やはり左の香車がいませんから、そちらに王様を囲うのは危険があるということなのでしょうね?
みよぴー「上手だからどうこうというより、左香がないから飛車を振っているというところでしょうね。おっしゃる通り香車のない方には囲いづらいのは確かですね」
駒落ちでの上手が中飛車というのはよくある指し方なのですか?
みよぴー「中飛車は中央方面での戦いになりやすく、左香がないハンデをボカしやすいという意味がありそうです。 下手としては居飛車で対抗するより、相振りに持ち込んだほうがハンデをぼかされずにすみます」
なおきさんは居飛車振り飛車両方ある出だしから、あかりんさんの中飛車を見て向かい飛車に構えましたね 。
中飛車に対して向かい飛車というのは私は珍しいのではないかと思ったのですが、どうなのでしょうか?
みよぴー「中飛車に対しての相振りは個人的には向かい飛車が最有力だと思います。玉頭に直接利いてくるからです」
なるほど、両者考えられた戦型選択だったというわけですね、どうなるのか楽しみです!
図はあかりんさんが矢倉に、なおきさんが金無双に組んだところで、なおきさんが端桂を跳ねて仕掛けたところです。
ちょっとびっくりしたのですが、跳ねた桂馬がなかなか取られにくいからということなのでしょうか 。
この仕掛けについてはどう思われますか?
みよぴー「飛車先を切っているので、次に桂馬を跳ねて端攻めを狙いたいのですが、7七に角がいてそちらルートから使おうとすると▲6六角▲7七桂で二手かかりますし、角が6六にいくと△5六歩からの決戦の筋があるのが気になります。 端からの方が使いやすい意味はあります」
持ち駒の香車を使う選択肢もあったかと思うのですが、どうでしょうか。
みよぴー「今すぐに有効な香車の使い道はないので様子を見ているのでしょうね」
むむーん、意外と香車があっても使いどころが難しいものだなあ。それだけあかりんさんが隙を見せていないっていうことなんだろうなあ。
私が気になった局面はここです 。
図は角交換の後に、なおきさんが▲5六歩で歩を取ったところです。 この次の▲5五角が見えますが、先に△7七角と打たれてしまって飛車をいじめられる展開になってしまいました 。
ここからはあかりんさんの攻めターンが続いてしまった印象です、▲5六歩に代えて▲6六角などはなかったでしょうか?
みよぴー「▲6六角は確かに攻防手なのですが、△5七歩成を決められ以下▲同金直に△4四歩と軽く指してどうでしょうか。 ▲同角なら下手すると飛車切りからの△6八角があります。 取らずに▲5六歩くらいでいい勝負でしょうが、形乱れたのと角手持ちにされていますので、本譜とそんなに差はない気がします」
ダメかー、香得と言っても簡単なものじゃないんだなあ。
次はみよぴーさんが気になったところですね、図はなおきさんが金取りを無視して切り札の香車を打ったところです。
馬の利きを遮断しながら玉頭へ狙いをつけています、私には絶対に指せない手です。
みよぴー「打った香は馬で食いちぎられて金を取られましたので、57歩は一回相手するべきだったような…」
金取りを無視して切り札の香車を使いましたけど、やはり金を取られたのは痛かったですか。
みよぴー「いえ、ことはそう単純ではなくて、ずっと下手に攻めのターンが回っていて基本的には上手がしんどい将棋ではありました。 ただ下手としてもぬるぬるする上手の攻略は時間がない中では大変かもしれないですね」
その後に上手の作った馬が躍動しました、あかりんさんの指しまわしが光りましたね。
もうひとつ気になる局面があるのですね、図は下手が▲7二龍で金を取ったところです。
あかりん玉を捕まえられるのかという大詰めの局面ですね。
みよぴー「▲7二龍に代えて▲6三龍はどうだったでしょうか」
なるほど▲6三龍の方が相手玉へのプレッシャーが大きいというわけですか、それならあかりんさんも相手にするしかなかったのかもしれませんね。
最後は時間もなかっただろうし難しいですよね。
図は終局図です。
なおきさんが端桂から果敢に攻めかかったのですが、あかりんさんに上手く切り返されてしまった感じでしょうか。
みよぴーさん1局を通しての感想をお聞かせください。
みよぴー「下手が果敢に攻めかかっていて、あと一歩のところまで追い詰めていたと思うのですが、ほんのわずかの差で寄せ切れず、最後は頓死気味でしたが鮮やかに上手が体を入れ替えた印象です。 なおきさんは鋭さを見せましたがあと一歩及びませんでした」
熱戦でしたね。あかりんさんが貫録を見せた格好ですが、なおきさんも見せ場十分の将棋でした。
みよぴーさんありがとうございました!
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