ROBLOX がいよいよ上場! (後半)
前回の記事では、13歳以下の子供に大人気というRoblox(RBLX)の、企業概要やユニティ(U)との簡単な比較を書きました( https://note.com/siriusb/n/nf44f14a16394)
今回は、 保護者・ユーザーの視点から見たRobloxについて解説します。
1)ダウンロード&初期設定が簡単で早い
https://www.roblox.com
Robloxは、Mac、 PC、Android搭載の携帯、iPhone 、Amazon Fire、Kindle Fire、 Xboxで使えて、特別なコンソールを買う必要がありません。ユーザー登録では最低限のことしか聞かれず、すぐにアカウントを作れます。日本語や他の言語表示も選べます。
2)無料で遊べる
特別なコンソールが必要なく、無料で遊べるゲームが沢山あるため、「どんなゲームがあるのか」「課金する価値はあるのか」と疑問に思う保護者にとっても、「友達がやってるから、ロブロックス使ってもいい?」という子供の希望に応えやすい。
3)サブスクリプションか個別購入を選べる
アカウント設定画面で、「Roblox Premiumに加入」を押すと、ゲームで使えるRobuxという独自通貨を、3種のサブスクリプションで購入できます。
また、サブスクリプションを買わず、Robuxを必要に応じて買うこともできます。主要クレジットカード、ペイパル、Robloxギフトカードが使えます。このギフトカードは、Amazon, Target, Walmart, 7Eleven, Best Buy, CVS などで購入ができます。「今年のクリスマスは何が欲しい?」「Robloxのギフトカードをお願い」という会話が、世界のあちこちで聞かれそうです。
4)子供が楽しめる要素が多い
a) 自分のアバターをカスタマイズできる(服装、髪型など)
b) ゲームで使える様々なギアを買える。
c) 自分好みのゲームを選べる。
d) 他のユーザー(プレイヤー)と、ギアの交換などの取引ができる。
e) アバター同士で交流できる。
f) ファンクラブ、ゲーム制作クラブなどのコミュニティメンバーになれる。
g) 自分のゲームを作り、アイテムを売ることができる*
*Roblox Studio
ゲームを作成できる無料ツール。
https://www.roblox.com/create
STEMが、保護者にとって最も関心のある教育分野になっている時代に、子供がゲーム開発できるアプリ、というのは、保護者の心理にも好影響ですね(ただし、個人的には、小学生がゲームを作るなら、スクラッチの方が使いやすいと思いました。)
Robloxエンジンは、C++とLuaで構築されていて、Pythonよりも簡単ということです。ちょっと使ってみた感想としては、obby呼ばれる障害物競争のようなシンプルなものでないと、小学生が一人でゲームを作成するには、相当な時間が必要だと思われます。
5)プライバシー保護や、悪意あるユーザーへの対応策を実施している
https://corp.roblox.com/parents/
数年前、悪意あるユーザーが プラットフォームを不適切に利用したことがあったのですが、対応策をいくつか実施しています 。例えば、プラットフォームから不適切なチャットを削除したり、危険なユーザーを報告するシステムになっています。The Children’s Online Privacy Protection Act (COPPA児童オンライン プライバシー保護法)に準拠しています。
Roblox上で、無断で他人の音源を使用するなど著作権を侵害した場合、Robloxを使用禁止にされたり、訴訟になったりします。
まとめ
Robloxの成長は、創業時の時から、「子供が何を楽しいと感じるか」という問いを、開発の基盤にしてきたことだと思います。
「面白そうだから、やってみる」ためのハードルを低くする簡易登録や料金設定、アバターを自分好みにカスタマイズする機能や、他ユーザーとの交流の場の提供。無料開発ツールで、幅広い年齢層に受け入れられるゲームを、ユーザーが量産する仕組みなど、今の子供達の嗜好をよく分析しているという印象です。
「任天堂がRobloxを買収すべきだ」という記事が出ていて、内容は読めなかったのですが、任天堂が米国資本なら、買収していたかもしれないですね。同じく人気のマインクラフトは、6年前にマイクロソフトに買収されたので、将来的にRobloxが、どこかに買収される可能性はゼロとは言えないですね。
https://asia.nikkei.com/Opinion/Why-Nintendo-should-buy-Roblox
Robloxは、中国でもライセンス取得を目指しているなど、これからニュース記事が増えると思うので、また時々ツイートで紹介する予定です。
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