第二外国語、はじめました:ラテン語
英語もろくにできないのに第二外国語をやるなという主張は認める。
大学での第二外国語はドイツ語だったが全部忘れた。Ich liebe dich.しか言えない。職場でワイセ、ゼク、ステるなどのもはや原型を留めていない和製ドイツ語の医療俗語を聞いて感傷に浸るくらい。
きっかけは中井久夫の本を読んでいたとき。彼は学生時代に英独仏の医学書を濫読し、ラテン語も古典ギリシャ語も詩とか読んでるタイプの恐ろしいひとで、意識的に・無意識的に避けてきたけど英語以外の言語でもやるかという気持ちになった。
大学のころ、ラテン語をかじった時期があった。それも2回。1回目はゴールが曖昧でなあなあになってしまった。2回目は文法を一通りやってから最初に選んだ文章が何を血迷ったかWilliam Harveyの"Exercitatio anatomica de motu cordis et sanguinis in animalibus"(1628)という400年前の生理学の論文で、初手で読むには難しすぎて挫折した。血液循環説を提唱した画期的論文なんですけどね。
先日言語オタクのフォロワーから「Duolingoにラテン語あるよ!」と言われたのでやってみた。めちゃくちゃ簡単な例文と問題を少しずつ変えて大量に出してきて、格変化とかは頭ではなく体に覚えさせるスタイル。格変化表覚えるの苦痛だったので助かる。
Duolingoのラテン語コースは短いので2ヶ月もかからずに終わりそう。今まで2回かじったおかげで日本語のラテン語初級文法の本と、Lingua Latina Familia Romanaというラテン語だけで書かれた世界標準(?)のラテン語入門書を持っている。Duolingo終わったらLingua Latinaかな。
3度目の正直である今回の目標はフォロワーが「ぜひ読んでほしい」と勧めてきたトマス・アクィナス『神学大全』。中世キリスト教神学の金字塔だそうである。ネットに綺麗に整理された羅英対訳が転がっていたのでやってみようかなと思っている。それはともかくつくづく変わったフォロワーに恵まれている。
挫折してもしなくても温かい目で見ててください。まあそもそもラテン語なんて基本なんの役にも立たないので挫折してもしなくてもどっちでもいいんですけどね。オウム病の病原菌の学名がChlamydophila psittaciでオウムやなあってなったりカンジダの学名がCandida albicansで真っ白なんやなあってなるくらいです。
一区切りついてノッてたら次はドイツ語か古典ギリシャ語……?(飽き性だからなあ)
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