「当たり前」を究める

かつて中企大時代にとあるコンサルの先生から言われた警備にとっての最大の差別化は差別化しないことにあり、との言葉が最近特に自分の胸に突き刺さっています。

警備って本来警察や消防との連携を図りながらお客様に安全・安心を提供する仕事であって何でも屋でもなければパフォーマンス芸でもないんだよなあ。
いざという時にきちんとリスク対応してくれるから警備員がそこにいるだけで安心感を覚える。
そこに価値を感じるからこそ取引先の皆様がお金を払ってくれる。

とするなら警備業者がまずすべきことはお客様の安全・安心を守るための教育であってダンスの練習でもなければ御用聞きみたいな雑務処理の方法の確認でもないんだよなあ(少しはしなきゃいけないとは思うが)。

このところ値上げ交渉の甲斐もあり、少しずつだが交通誘導警備の警備料金がアップしてきました(もちろん、取引関係が終わってしまった相手もいるが)。

自分もそのうちいくつかの値上げ交渉に同行させていただきました。
そのうち、とある取引先から値上げの条件として隊員に対する教育の徹底が提示されました。
奇の衒ったことはいいから確実な仕事をお願いしたいというメッセージが先方が私どもに話される内容の中で感じられました。
弊社はそんな警備の本質を評価してくださる方々をお客様と考えております。

お金の安さやダンス・ラップ・かぶり物みたいな面白おかしさやティッシュ配りみたいな雑務ばかりもとめる方々に対しては残念ながら満足を提供することができないし、そのつもりもございません
(高い追加料金を払っていただけるなら検討いたしますがね…へっ、へっ、へっ😏)。

そういうと結果的にお客様をこちらが選別する形になるがそれはそれで致し方ないと思います。
サービスを差別化するということは結果としてお客様を選ぶ側面もあるのですから(とはいえ当たり前を提供することが差別化につながるなんてなんとも…苦笑)。

そんな「当たり前」を確保するのに必要なレベルを担保する教育・指導を弊社といたしましては今まで以上に徹底的に実施いていきたい。
警備にとっての品質向上は指導・教育にあり。
教育の質の高さこそが警備業のコアバリューであり本物の警備を提供するためには絶対不可欠のプロセス。

そして警備マイスター制度の人事評価欄はまさに会社側から隊員達に身につけてほしい各部門のスキル・心構えを列挙したもので教育・指導の方向性・指針を示したもの。

この評価欄に沿って警備員にとっての教科書である警備検定2級テキストの内容を隊員に現場や業務別教育の場で体得していただくことが当たり前を究める教育であると考えています。

各隊長方にはそのことをご理解していただいた上で隊員に対する教育を意味あるものにしていただきたいと次回の隊長会議で強く要望していこうと感じている今日この頃です。

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