自社の考えるABC

1. 警備業における採用・営業・手配のプロセスを安定させることは経営の安定化につながる。
そしてそのためには採用に関して在庫管理の理屈を参考にすればよいのではないかと前回のブログで述べた。

2.それでは具体的にどういった方法で行うべきか。

(1)この点についてABC分析の考え方がよいのではないかと考える。

ABC分析とは多くの在庫品目を取り扱うとき、それを品目の取り扱い金額または量の大きい順に並べて、A、B、C の3種類に区分し、管理の重点を決めるのに用いる分析のことをいう。

要は金額の高い優先順位に応じて発注方式を変える方法である。

(2)中身をみておく。

まず在庫金額全体の80%を占める品目数累計上位20%をA品目といい、発注方式を定期発注方式を採用する。

定期発注方式とは一定期間ごとに一定期間の需要量を予測し、それに基づいて発注する方式。

需要変動が激しいものにも対応でき、精度の高い在庫管理が可能になるというメリットがある一方、管理が複雑で手間が掛かる予備的な安全在庫が増え、コストが上がるデメリットがある。

次に在庫金額に占める割合が15%を占める品目数累計20〜50%の品目をB品目といい、一般に定量発注方式を採用するが、単価が高い品目については定期発注方式を用いる。

定量発注方式とは在庫が一定の量まで減少した時点で、あらかじめ設定した一定量を発注する方式であり、運用・管理が容易になるメリットがある一方、需要変動の激しいものには不向きというデメリットがある。

最後に、在庫金額では全体の5%にしかならないが品目数では50%を占めるのをC品目といい、定量発注方式またはダブルビン方式を用いる。

ダブルビン方式とは、同容量の在庫が入ったビンを用意しておき、一方のビンが空になり、他方の在庫を使用し始めたときに1つのビンの容量を発注する方式である。

3. これらを自社の文脈で言えば、金額のパーセンテージは違うが、月給制の隊員はもはや変動費でなく固定費なので、その分コストがかかる点でA品目といえる。

よって定期発注方式的な精度の高い管理が必要になる。

他方後の日給月給の従業員に関してはB・C方式が当てはまるので定量発注方式またはダブルビン方式で済むといえる。

求職者は職の安定を求める。
それに応えれば人を確保できる確率は高まるが、反面、人件費面の管理リスクは否応なしに高まる。
それに応えなければ、余程日給を高くして、その他の福利厚生やイメージをアップさせないと人が来ない。でも人件費面の管理リスクはさして掛からない。両者の心理的なリスクは高まるが(苦笑)。

世の中、よく出来ているなあ。

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