雑記 赤城山の五輪峠東宮鐵男句碑


い ざ さ ら ば
五 輪 峠 の
き り ぎ り す

東宮 鐵男

大日本国陸軍大佐東宮鐵男は、霊峰赤城山の麓、勢多郡宮城村に生まれた。昭和七年満州国の創立を享け、五族協和のもとその広大なる未墾の大地を切り拓き王道楽土を築かんとする東宮大佐の満蒙開拓の建策は、勇躍にして果敢政府の容れるところとなり世に言う満蒙開拓の一大事業は、その端緒を開いたのである。爾来、東宮大佐は「満蒙開拓の父」と仰がれ、その思威兼備そして大度溢れる武人の面目は「大西郷に比す」と称えられた。
過ぐる日、彼地に赴かんとする東宮大佐が故郷の山野を逍遙し、ここ五輪峠において詠じたとされるこの句を吾人があらためて江湖に知らしめんとするのは、時の貶損に忘れ去られた郷土の偉人東宮大佐の事跡に思いを至し世々幾久しく共に語り継ぎいかんの一念からである。

群馬県前橋市在
塩 原 自 給