低中所得者向け:資産運用、の前にやること。③

 こんばんわ。紫桜です。
 このシリーズも前段階だけで3回目になってしまいました。早い。とはいえそろそろ一通り考えておいて頂きたいことは無くなってきた気がしますので次回から実際の資産運用の仕方や種類、ポートフォリオといった話に移っていきたいと思います。
 とはいえ今回取り上げるのは以前1回目でさらっとお伝えした中身について掘り下げていく形になります。何気にこれが一番失敗しないためにも重要なことだと個人的に思っておりますので、改めてご自分の家計とにらめっこしてくださいね。

 なお、そのことが書いているこのシリーズの1回目はこちらです。→低中所得者向け:資産運用、の前にやること。①




許容できる範囲はどこまで?ということ。


 資産運用をするにはまず、これが一番大事です。果たして自分がどれだけのリスクを背負って資産運用ができるか?というのをいくつかの観点から見つめていないために満足のいかない資産運用になってしまうことや失敗するケースを多々見てきました。「何でそんな資産運用の仕方したの?」というやつですね。
 前述のとおり難しく考えるのはあまり好きではありませんし汎用的ではないと思いますので、前回と同じくやんわりとした感じで書こうと思います。重要なのは「3つの観点で、3つの選択肢」。です。

◆3つの観点、3つの選択肢。- 観点


 大まかに言ってしまえば次の通りです。大体この3つに収斂するのかなぁ?と思っています。

  • 家計や貯蓄的な許容範囲について

  • 気持ち的な許容範囲について

  • 損失に対する許容範囲について

 とりあえず順番に見ていきましょうね。少し長いかもしれません。

・家計や貯蓄的な許容範囲について


 これは簡単に言えば「毎月稼ぐお金のうち、どれくらいを資産運用に回せるか」ということですね。未来への資産運用をするというのはその分、現在で使えるお金が失われるということです。また、例えば車などを買うために貯蓄をしている方もいらっしゃることでしょう。そういった「現在」のお金のうちいくらを「未来」に回せるか。ということです。
 単純な話、1回目と2回目の諸々を見てくださった結果お金が浮きました、となっても「いや、それでも何があるか分からないからすぐに引き出せる貯金にもいくらか回したい……」となる人もいれば「資産運用の資金は全額ぶち込んでやる!」という強い人もいるでしょう。
 特に直近数年の間に幾ら貯めておかないといけない、という目的がある方はその目的が達成できないリスクというのも頭の隅に置いたうえで決めておきましょう。
 実際の資産運用の仕方の説明の時にもお伝えしますが、世の中には一瞬で数千万が吹き飛ぶとかいう世紀末な資産運用(もはや投機の範疇ですが)もありますので。ちなみに私はこのハイリスク・ハイリターンの資産運用の仕方は中低所得者の方には絶対おすすめしません。これも後々書こうと思っていますが。

 続いては、

・気持ち的な許容範囲について


 になります。これはざっくり言うと「資産運用に回した元本をどれだけ失っても良いか?」「元本割れをどれくらい許容できるか?」というお話です。
 資産運用の方法というのはいくつもの種類がありますので、この気持ち的なものと上の家計的なものの許容範囲の下で種類を決めていくような形が良いのかなと思います。
 具体的には「元本割れとか絶対いや!考えられない!」と言った場合は財形貯蓄などの元本保証型、ローリスク・ローリターンな資産運用のほうがよいですし「まぁ増えるのを考えるなら生活できてるし減るリスクくらい……」という方はNISAやiDeCoなどの税制優遇されているものなどをメインに利用するという風な具合です。

 ここまで聞くとこっちと何が違うの?と思われる3つめ。

・損失に対する許容範囲について


 についてです。これは「今まで積み立ててきたお金や生活のためのどれくらいまで資産運用につぎ込む覚悟があるか?」「どれだけ魂を売ることができるか?」ということです。
 ここを考えるときに念頭に置いておいて欲しいのは、

「大幅なマイナス、借金、自己破産、強烈な取り立て、差し押さえ」

 などの超最悪な事態まで頭の隅に置いたうえで向き合ってください、ということです。これは1つめと2つめに比べると「どれだけマイナスリスクを許容するか」という感じですね。自分の今までの積み立てたものが失ってもいいのか?ということです。必ずリアルに想像してくださいね。住むところも失い、家族がいれば離散し、財産すらなくなる。それでもなお未来のためにリスクを冒したいかどうか。

 ちなみに私は絶対に失いたくない人です。今を生きてこそという人間です。なのでそれに応じたポートフォリオを組んでいます。逆にここまで考えてもリスクを冒すのであれば……、ということです。

 ただ個人的に、この記事に該当する方については出来ればここは超慎重になって欲しいところになりますね。ここでリスクを冒せる方は資産運用の理論で行くと富裕層の余剰資金に該当すると思っているので。


 というわけで文字数の関係で本日はここまでです。
 3回目で終わるつもりが次回まで続いてしまいましたね……、ということで、4回目はちょこちょこ出ている3つの選択肢についてです。この辺は皆様もご存じかと思いますのでさらっと書きたいところです。


 ……、と、ここまで書いてみましたがやはりお仕事あとにこの文字を書くのは中々骨が折れますね。とはいえ書いている間は楽しいのでこのまま続けてまいりますよ。ええ。引き続き参考になれば幸いです。

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