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ビーストバインドトリニティは素晴らしいTRPGです

 ビーストバインドトリニティ(以下BBT)というテーブルトークロールプレイングゲーム(以下TRPG)が素晴らしいので、そのすばらしさを語ろうと思います。
 一発でまとめると豊富なデータによって多種多様なPCとNPCが作れて、その結果、多種多様なジャンルの物語が作れるので最高という記事です。
 吸血鬼とか宇宙人とか人狼とか魔法使いとか、サメとかメイドロボとかドラゴンとかマンガのキャラとか歴史上の英雄とか熊とかネッシーとか、名状しがたい邪神とか、名状しがたい邪神を崇める信者とか、名状しがたいやつらを崇める信者たちのアジトを探索して襲撃して燃やす人たちとかができるぞ(フレーバーには個人差があります)。
 最高なのは、これらを組み合わせて吸血鬼宇宙人や人狼魔法使い、サメメイドロボやマンガに出てくるドラゴンを作れることですね。

・はじめに
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◎ルールブック

◎リプレイ

 では、BBTがどんなゲームなのかを紹介しよう。

・TRPGとは
 まず、TRPGとはどういったゲームなのか?
 この問いには様々な答があるが、今回は「架空の存在を演じてお話を作るるゲーム」としてみよう。
 この定義に則れば、「BBTはどんなゲームか」という問いには、「プレイヤー、そしてGMが何を演じるのか」で答えることができるだろう。
 では、プレイヤーがBBTで演じるべき存在とは何か。

 それこそが、『半魔』である。

・BBTの世界
 BBTの舞台は、我々が住むのと同じ、2010年代の地球だ(ルール発売から時間が流れて、我々の時代は2020年代になってしまったけれど)。
 しかし、この世界には、現実の世界とは違う点が一つだけある。それこそが、『魔獣』の存在だ。タイトルの「ビースト」はこれに由来する。
 『魔獣』とは吸血鬼、人狼、超能力者、意志を持つ剣、幽霊、名状しがたき邪神、心を持った兵器……。そういった存在らの総称である。

 『魔獣』は己のエゴ……血が吸いたい、戦いたい、人間を超えたい……そういった強い欲望の果てに、『奈落』と呼ばれる力にアクセスし、常識を遥かに超えた力を手にする。
 エゴと『奈落』こそが、伝説に謳われる怪物たちの力の源泉なのだ。

 ほとんどの人間は『魔獣』の実在を知らないし、おとぎ話、フィクション、ただの神話としか思っていない。
 では、知ればどうなるのか。ほぼ全ての人間は『魔獣』の存在を許容できない。存在を知られた『魔獣』は迫害の対象となり、圧倒的多数派である人間の手によって、追い詰められ、殺される……。
 人間の国家や、退魔組織は『魔獣』の存在を知り、その狩り方をよく知っている。いくら強大な『魔獣』と言えど、これら集団の力に抗うことは難しい。
 そう、今や人間は、『魔獣』をもはやフィクションと思い込めるほどに追い詰めることで、この世界に繁栄したのだ。
 こうして世界は人間と魔獣……昼と夜の世界の二つに分かれた……。

・半魔とは
 しかし。貴方が演じるPCは『半魔』だ。
 『半魔』とは、人間と絆を結び、側で生きることを選んだ『魔物』だ。
(『魔獣』の中に、『魔物』が含まれる。魔物ではない魔獣として、完全にエゴに飲まれてしまった『異形』、エゴを極めて己の世界を創り出すに至った『ドミネーター』がいる。どちらにせよ、それらはPCとすることはできない)
 あえて『半魔』が危険な昼側の世界にいる理由……それがエゴと対比されるもの。他者との繋がり……絆だ。
 絆の内容は様々である。
 ひょっとしたら君のPCは、元々は人間だったのかもしれない。実は『魔獣』の血を引いていた。吸血鬼に変えられてしまった。死してなお残る未練によって蘇った。とてつもない修行の果てに『魔獣』へと成った……。
 あるいは君のPCは、普通の『魔物』として産まれながら、人間の世界で生きることを選んだのかもしれない。人間の作るものが好きになった。人間の世界そのものに興味を持った。産まれた世界を追い出された。使命を帯びて、人間の世界へと遣わされた。そして、人間を愛した……。

 こうして、絆を得た半魔たちは人間の世界に留まる。そういった魔物は、人の姿をとって生きていく。君のPCが人の姿である限り、魔物であることは周囲の人間にバレることはない。
 しかし。
 君のPCはどんなに人間に憧れ、人間として生きることを望んだとしても、人間ではない。もしもその正体を満天下に晒されれば、人間の社会は彼が生きることを許さないだろう。
 そして、君のPCはもはや、同じ魔物たちの仲間でもない。人間と混じって暮らす半魔たちを、魔物たちは白眼視し、見下し、敵視する。
 半魔たちはどちらの世界にも属することができない、半端な魔物なのだ。

 そう。PCは人間を愛してしまった半端な魔物だ。
 しかし半魔ではない、本物の魔獣たちは人間とどう接しているのだろうか? そう、君の知るとおりだ。
 たとえば人間を食らう魔獣がいる。人間を野望のために利用しようとする魔獣がいる。魂を奪おうとし、ただ喜びのために殺そうとするものも。己が魔獣であることを隠して人間を支配しようとする存在もいる。
 様々な魔獣が、それぞれの理由で人間社会を脅かしているのだ。
 そんなとき、半魔はどうする? 人間と絆を結んだ彼らは……。つまり、君のPCはどうする?
 絆を失いたくないのならば……そうだ、戦うのだ。人のフリをした半魔たちは人間社会を脅かす魔獣と戦うために、魔獣としての恐るべき力を解放し打ち滅ぼす。結んだ絆は『愛』の力を、その身を焦がすエゴは『罪』の力を君のPCに与え、強大な魔獣をも打ち倒す力となるだろう。
 しかし、それにはリスクもある。魔物としての力を振るえば振るうほどに、PCは人間性を失っていくのだ。
 その果てにあるのは半魔としての死。絆を失い、人の心を失った、完全な異形へと成り果ててしまう……。

 このゲームは葛藤を演じるゲームだ。
 魔物と人、半魔と異形。絆とエゴ、愛と罪。
 二律背反の果てに、君はどのような選択をするのだろうか。

 と、かっこよく雰囲気たっぷりに書くとこんな感じですが、人をおびやかす魔物がギャオー! PCは変身! わるい魔獣をブチのめす! というのが基本路線のゲームですね!
 キミもかっこいい・おもしろい・たのしい・とにかく強い……そんなPCを作って遊ぼう!

 以上!

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