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【ポケカ】CL横浜候補デッキ ミュウVmax 構築解説(全文無料)

 どうも、シンカー(@Sinker_1987)と言います。普段はよくわからんコンテンツ評を不定期で垂れ流しています。以後、お見知り置きを。さて、今回はCL横浜に落選した自分のDay1で使用する予定だったデッキを紹介、解説する。最後には、このデッキをDay2用にアレンジしたレシピも軽く紹介する。「結果残していない奴の雑魚noteなんて読みたくねぇよ」と思う方もいるだろうが、まぁそうカリカリしないでくれ。自己満だけど許してくれ。金も取らないし、嫌ならパソコン右上の✖︎印を押してくれ。今回はかなり基礎的なカードの採用枚数についても細かく書いたので、初心者の方にも問題なく読める内容となっている。長いと思うが、適当に暇な時に流し読みしてくださいな。なお、[カード名]<デッキ名>で表記することとする。それではどうぞ。

デッキ選択経緯

 これから話す選択経緯や環境考察は個人の主観を多分に含むため、「そんな考えもあるんだな」程度に考えていただきたい。まず、今の環境をTier表にするとこんな感じと予想した。なお、このTier表はあくまで「使用者の割合」であって「デッキパワー」ではないことをご留意いただきたい。デッキパワーをTier表に入れてしまうと、どうしてもプレイヤーの練度など関係ない要素が入ってしまうため、使用者の多さにフォーカスしたことを強調しておく。
 Tier1…<パルキア裏工作>、<ギラティナ(ロスト型)>
 Tier2…<ミュウVmax>、<ギラティナ(アルセウス型)>、<ヒスイゾロアークVSTAR>、<レジギガス>、<アルセウス裏工作>
 Tier3…<キュレムパルキア>、<ディアルガVSTAR>、<ロストバレット>、<ムゲンダイナVmax>
ここで、今回のCL横浜のシステム、特にマスターDay1のシステムおさらいしておく。1600人のブロックが2つあり、BO1形式で最大9回戦。2敗以下、つまり7-2以上の成績の選手のみDay2に進出できる。これを見てどう思っただろうか。自分は「結構シビアだな」と感じた。2敗までしか許されないということは、1回でも手札事故をして、1度不利マッチでも踏んでしまえば、それだけでもうリーチがかかってしまう。今回の大会の個人的な第一目標はDay1突破、それによる優先権獲得だったので、まず初手の安定感が強いデッキを選択することにした。また、Day1の最大9回戦を戦い抜く中で、運用難易度が高すぎるデッキも候補から外したい。残念ながら凡人の脳みそなため、後半で疲れによるミスを起こすこともある程度織り込んでおく。以上のことを考えて、自分の選択すべきデッキは
・とにかく初手事故の確率を減らせる(仮に事故ってもある程度リカバリーが効く)
・個人的に比較的脳負荷が少ない
・ミラーになった時に実力ゲーになりすぎない(強者とミラーをやっても凡人では捲れない)
・Tier2までのデッキに明確な不利マッチがない

の4つの要素を満たしているものが好ましいと判断した。その前提で環境デッキを見ていく。

Tier1
・<パルキア裏工作>
一番の安定択ではあるのだが、それだけ相手も対<パルキア裏工作>をわかってきている分、やりにくさもある。個人的に、このデッキは1ターン目に[オリジンパルキアV]を置けるかどうかが勝敗に大きく関係するデッキである(もちろん[不思議なアメ]+アクアバレットから切り返す手段もあるが、あくまで限定的である)。現物合わせて10枚弱の構築が多い現在の構築は、少し安定感を欠いているという感触を受けた。かといって、削れるカードも少なく、安定感とメタカードの兼ね合いからして60枚にまとめるのは至難の業である。もちろん、<パルキア裏工作>のデッキパワーが高いことには何も疑いの余地はないが、このデッキは安易にメタカードを入れると、肝心の初動で事故る。本当に。シティリーグで5回中2回[マナフィ]スタートして、うち1回は手張りターンエンドした男が言うんだから間違いない。「そんなの下振れただけだろ」と思うかもしれないが、その下振れがCLで起こらないなど誰が保証してくれるのか。そう考えた時に、サポートを絞りすぎて引けない、[メッソン]が置けなくて盤面展開ができないといったことが怖すぎる。運用難易度もかなり高く、疲れによるプレミから頻発するミラーを落とすことが容易に想像できる。
・<ギラティナ(ロスト型)>
[アクロマの実験]が引けるか勝負。これが上手く引けないと、全然ロストが溜まらず、[ミラージュゲート]も使えず…なんてことになりかねない。ロストに送ったカードは当然再利用不可能であり、リソース管理もシビアでプレミも増えそうである。また、[キュワワー]のはなえらびによる究極の2択が多発し、後半になればなるほどミスも増えると予想した。

Tier2
・<ミュウVmax>
事故もあることにはあるが、確率としては低い。[バトルVIPパス]、[クイックボール]、[ハイパーボール]を最大枚数投入するため、「アタッカーが置けない!」という最悪の事態には陥りにくい。初手から手札が詰まりまくることがあるので、使うなら何かしらの対策は必要。発売からかなり月日を経ており、回し方も心得ているため、個人的運用難易度は比較的低い。ミラーは細かいプレーも多いが、原則[パワータブレット]を[ミュウVmax]に当ててワンパンできるか選手権が多い上に、発売から時間が経って経験値もあるので、そこまで難しくはないと感じた。
・<ギラティナ(アルセウス型)>
スターバースによる安定した基盤があって強力だが、初手にエネを[アルセウスV]に張れないとテンポを取られ続けたまま押し負けるリスクが高い。また、後攻だと致命的に弱い。運用難易度はそこまで高くないが、9回戦もやっていれば初手にアルセウスに手張りできない試合が2回程度起こることが想定される。最近は[そらとぶピカチュウVmax]を採用して<パルキア裏工作>に強く出られる構築も見られるが、その分安定感を欠いている。
・<ヒスイゾロアークVSTAR>
[クロバットV]+[ビーダル]+ドロサポ+ファントムスターという安定した縦引きシステムが搭載されており、事故らないという点においては最高のデッキ。回し方が直感的であり、プレミのリスクも低い。しかし、練習時にはベンチが並んでも打点が出ないというケースに苦しむことが多かった。具体的には[ダメージポンプ]や[大口の沼]が来ないケースである。他にも、Tier1の<パルキア裏工作>相手に苦戦を強いられること、柔軟なサイドプランを組みにくいを考えると、握るのは少し勇気がいる。
・<レジギガス>
ある程度安定しているが、ミラーはじゃんけんゲーになりやすく、運によるブレが大きい。また、運用難易度が個人的にはかなり高いと感じた。使うなら[エンペルトV]への対策は必須。ただし、明確に詰む相手が少ない上に、[ギフトエネルギー]や[セレナ]による安定した基盤を手にしており、以前よりも事故率は減ったので候補ではある。
・<アルセウス裏工作>
泣く子も黙る安定感だが、結局これも初手に[アルセウスV]が置けないケースや[アルセウスV]に手張りできないケースがある。また、<ギラティナ(アルセウス型)>と同じく、後攻を取らされると致命的に弱い。運用難易度は激高であり、雑魚脳みそではプレミが頻発しそう。また、基本的にターン数が嵩むので、両者敗北のリスクも高い

Tier3
・<キュレムパルキア>
出力は高いが、結局進化ラインを2つ入れているだけあって、事故る時は盛大に事故る。また、<ギラティナ(ロスト型)>や<ミュウVmax>などに比べて、打てなかった[バトルVIPパス]が明確にノイズとなりやすく、相手の手札干渉に弱い。
・<オリジンディアルガVSTAR>
安定感はあり、運用難易度もそこまで高くないため、候補デッキとなった。問題はスタークロノスを打った後、どうやって後続のアタッカーを育てるかである。[願いのバトン]が欲しい、本当に。もし<オリジンディアルガVSTAR>で出るなら、この課題を乗り越える必要がある。
・<ロストバレット>
<レジギガス>相手に勝つ手段が乏しい時点で、候補デッキからは大きく外れた。リソース管理もシビアであり、<ギラティナ(ロスト型)>以上に[アクロマの実験]を引けなかったらおしまいなデッキなので、下振れが頻発しそう。運用難易度も高い。
・<ムゲンダイナVmax>
回し方が直感的で運用難易度も低く、ドロサポや[クロバットV]をふんだんに採用するため事故率も低い。問題はTier1の<裏工作パルキア>にどうやって勝つか。[セイボリー]も[頂への雪道]もあって、ベンチ広げれば広げるほど相手の打点も上がるのに厳しすぎないか、キミ。

以上の考察から個人的にデッキを以下の3段階に分けた。
1(積極的に使いたい)…<ミュウVmax>、<オリジンディアルガVSTAR>、<レジギガス>
2(まぁ使ってもいいかな)…<パルキア裏工作>、<ギラティナ(ロスト型)>、<ギラティナ(アルセウス型)>、<アルセウス裏工作>、<ヒスイゾロアークVSTAR>
3(使いたくない)…<キュレムパルキア>、<ロストバレット>、<ムゲンダイナVmax>
1に上がった<ミュウVmax>と<ディアルガVSTAR>と<レジギガス>を使うにはそれぞれ課題があった。
・<ミュウVmax>…初手で詰まった時の対応法
・<オリジンディアルガVSTAR>…1匹目の<[オリジンディアルガVSTAR]が倒された後のアタッカーの用意法
・<レジギガス>…[エンペルトV]への対策

<オリジンディアルガVSTAR>に関しては、[ザシアンV]と[ザシアンVSTAR]を採用する形で進めたが、280のダメージをコンスタントに叩き出す[ギラティナVSTAR]相手には準備が間に合わないと感じた。<レジギガス>に関しては、[頂への雪道]で[エンペルトV]の特性を止めることを考えたが、デッキパワーが落ちる懸念があった。一方で<ミュウVmax>に関しては、デッキパワーを落とさずに解決する方法を見つけた。
[マリィ]の採用である。
[マリィ]を採用すれば、初手に[ミュウVmax]が3枚来ても、[パワータブレット]が3-4枚来ても、問題なくプレイできる。では、どうすれば適切にマリィを持ってこれるか。候補は2つである。
1.[ネオラントV]の採用
2.[ウッウロボ]の最大枚数採用

確率としては1の方が優れてはいる。ボール系全てに対応するので、受けは広い。しかし、スタートした時のリスクがあまりにも大きいし、フュージョン以外のポケモンを場に出すことは、デッキの出力を大きく下げることになる。よって、コインゲーとなってしまうのは怖いが、2を選択することになった。以上の考察から、使用デッキは[ウッウロボ]4投で[マリィ]を採用した<ミュウVmax>となった。「いやパルキアとかもっと考察しろや」とお怒りの読者諸君もいるだろうが、落ち着いてほしい。自分はとにかく事故に定評のあるポケカプレイヤーである。大型大会で<3神ファイヤー>を使って<黒馬バドレックスVmax>と当たった時に限って[ガラルファイヤーV]が全てサイドに行ったり、1枚しか採用していない[ガラルサンダーV]で4連続スタートしたり、[デデンネgx]2枚と[クロバットV]1枚がサイドに行ったりと、ことごとく運から見放されている。そんなプレイヤーなら「もう頼むからちゃんとポケモンカードさせてくれ!」という思考に至るのはごく自然だろう。ここで、自分の尊敬するデュエマプレイヤーのZweiLanceさんの言葉を借りる。

前述したが、最近の<パルキア裏工作>はメタカードを入れすぎたあまり、初動の安定感を欠いている印象を受けた。ここで、デッキパワーを見直した時に、そのデッキパワーを安定して発揮できるデッキこそ<ミュウVmax>であると結論を下した。その上で、ある程度Tier1にも勝てることを考えた結果、一番いい落とし所として<ミュウVmax>を選んだわけである。というわけで、Day1で使用する予定だった<ミュウVmax>がこちら。


デッキレシピ

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 うん!安定してそうだ!ということで、以下は採用理由と採用枚数の理由である。ポイントは「能動的に使えるカードであること」と、「シチュエーションに左右されずにパフォーマンスを発揮できるカード」を多く採用している点である。それでは見ていこう。


採用カード

ポケモン

  • ミュウライン(4-3)…3-3採用も多いが、 

1.[ミュウV]でスタートしたい
2.リソースを切りながら戦う<ミュウVmax>デッキにおいて、脳内で管理するリソースは増やしたくない([ミュウV]の枚数大丈夫かな?とか思いながらフュージョンシステムのために手札を減らす行為は疲れる。長丁場のCLは特にそう)

 という2点で4-3採用。

  • [ゲノセクトV](4)…ドロー兼貴重な技コピー要員。こいつを最大枚数投入しないとデッキの出力に関わるため4枚。

  • [メロエッタ](2)…メロディアスエコーで大火力が狙える。サイド落ちしてほしくないが、3枚は過剰なためこの枚数。

  • [オドリドリ](1)…不採用構築も増えているが、個人的には必須枠。主な使用法は

1.[かがやくゲッコウガ]のげっこうしゅりけんから[メロエッタ]を守る。
2.[こだわりベルト]+ロストインパクトで[ミュウVmax]がワンパンされることを防ぐ。
3.じょうねつのしずくで、狩きれなかった相手を倒すor最後の勝ち筋を掴みにいく。

 の3つ。特に、この構築は[Vガードエネルギー]を採用していないため、1,2の使用法がかなり大事である。とはいえ、[ミュウV]でのスタート確率を下げたくないので、1枚採用にとどめておく。


グッズ

  • [バトルVIPパス]、[クイックボール]、[ハイパーボール](4,4,4)…安定した展開には欠かせない。Day1突破をするには事故負けはなんとしても避けたいため、ここの枚数はケチらずしっかり最大枚数投入。

  • [ウッウロボ](4)…後述する[カミツレのきらめき]の枚数や、[頂への雪道]+[ツツジ]の返しとして受けが広い方が強いため、ここも妥協しないで最大枚数採用。序盤なら、[バトルVIPパス]や[カミツレのきらめき]で盤面をさらに強く、手札が事故りまくっているなら[マリィ]でリセット。中盤なら、[パワータブレット]や[こだわりベルト]、[ボスの指令]に変換してサイドレースを有利に進める。終盤なら、[頂への雪道]を割るカードや[ボスの指令]等カードで勝ちまで詰める。このようにいつ引いても腐らないため、[ウッウロボ]の評価はとても高い。「所詮50%やん」と言われることもあるが、逆に言うと50%の賭けができるだけ十分なのだ。手札も減るし山の圧縮にも繋がるので、妥協する理由が見つからない。

  • [トレッキングシューズ](2)…本当はもっと欲しいが、枠の都合で2枚採用。不採用カードの方でも書くが、[スマホロトム]よりも山の圧縮度や能動的に動ける確率、強いシチュエーションが限定的でないなどの理由からこちらを選択。

  • [パワータブレット](4)…VSTAR環境であり、ワンパンできるか勝負になることも多いため、当然妥協することなく4枚。初手にたくさん来ないことを祈りましょう。

  • [こだわりベルト](2)…[パワータブレット]だけでは倒しきれない時に重宝する。[パワータブレット]と違い、倒されたり除去されない限りは永続的に効果を発揮するため、場持ちがよく、結果として3枚も使わないと判断。1枚だとサイド落ちした時に困るので、2枚採用に落ち着いた。

  • [ポケモンいれかえ]、[あなぬけのヒモ](2-1)…延々と悩んだ枠。本当は入れ替え系カードは4枚欲しいが、枠の都合で泣く泣く3枚。前を普通に逃がしたいだけのケースが多いため[ポケモンいれかえ]の方が多めに。ただし、後手1で相手のアタッカーを飛ばして殴り出しを遅らせることもあり、その場合は[あなぬけのヒモ]と[カミツレのきらめき]を絡めて使うことも視野に入れるため、最終的には2枚1枚の採用となった。

  • [ロストスイーパー](1)…圧倒的に使いやすいカード。手札の圧迫を防げて、フュージョンシステムのドローとの相性は抜群。[頂への雪道]+[ツツジ]の受けとしても機能し、[ツールジャマー]や[大きなお守り]を除去しながらVSTARをワンパンする時にも重宝する。とはいえ、シチュエーションを選ぶカードでもあり、2枚は過剰だと思ったので1枚の採用に抑えてある。

  • [ともだちてちょう](1)…フュージョンシステムの都合上、[ボスの指令]や[シマボシ]や[セレナ]といった後半に使いたいサポートがどんどんトラッシュに落ちるため、このカードは必須レベル。後半に1回使えれば問題ないので1枚採用。コイツがサイド落ちしてないかはちゃんと確認しましょう。


サポート

  • [カミツレのきらめき](2)…一般的に出回っているレシピよりも1枚少ない2枚採用。理由は

1.そもそも[カミツレのきらめき]を打たないで進める試合もそこそこある。
2.初手に[カミツレのきらめき]ばかり来られても手札が圧迫されて動けないケースが多い。
3.試合中に打つ回数は多くて2回(初手とサイコジャンプで山に帰った時にもう1回)程度であり、サイド落ち対策の為なら2枚で十分。
4.[ウッウロボ]を4枚採用しているため、必要な時は[ウッウロボ]が実質的な[カミツレのきらめき]に変わりうる。

 という4点である。特に2に関してはかなり重く見ていて、Day1のシステム上、事故負けは敗退に直結するため、最も避けたいのは
[カミツレのきらめき]が初手に打てない<<場にポケモンを置けず、全く動けない
である。よって、この枚数でも問題ないと判断した。

  • [ボスの指令](2)…古き良き突風系カード。[セレナ]との枚数が難しいが、環境に一定数<レジギガス>がおり、非エクを呼び出すことの価値が高い環境だと判断して2枚採用。[ともだちてちょう]もあり、[セレナ]も1枚採用しているため、3枚は過剰である。

  • [シマボシ](1)…[パワータブレット]の使い回しや、スタジアムを戻して[頂への雪道]+[ツツジ]の回答札を山に増やすなど、中盤以降に非常に頼りになるカード。中盤以降に1度使用できれば問題ないため、1枚採用で十分と見ている。

  • [マリィ](1)…デッキ選択経緯にも書いたが、事故回避としても優秀なカード。主な採用理由は

1.初動の手札事故をリセット(例:[ミュウVmax]が3枚きた、[ボスの指令]が2枚、[カミツレのきらめき]が2枚がきたなど)。
2.中盤以降に使いたい[パワータブレット]がきすぎた時に山に戻しておいて、リソースを削らずに済む(広義の意味では1と近い)。
3. <ミュウVmax>から手札干渉が飛んでくると思っていない相手に刺さる。これによって、相手の手札事故を引き起こせるかもしれない。

 特に1,2の意味合いが強い。BO1の日本環境では、初動の手札事故があると、それだけで致命傷になりかねない。そこで[ウッウロボ]からこのカードが打てるだけで、事故からの復旧が見込めるのだ。試合では1度以上使うことがほぼないため、1枚採用。事故って[マリィ]までサイドに行ったり、[ウッウロボ]チャレンジに失敗したら天を仰ぎましょう。ここまでして事故回避できなかったら諦めます。

  • [セレナ](1)…上の効果も下の効果も<ミュウVmax>と相性が良い。意外と中盤以降は[ハイパーボール]や[クイックボール]が減って、手札の不要なカード(2枚目以降の[カミツレのきらめき]、[ミュウV]や[ゲノセクトV]など)が捨てられずに詰まってしまうケースがあるのだが、それを回避できる。前述の[ボスの指令]の部分でも解説したが、<レジギガス>が多い環境であることを考えて、1枚の採用にとどめた。


スタジアム

  • [ロストシティ](2)…[ドラピオンV]への回答としてはもちろん、<ミュウVmax>が少し苦手としていた非エクに強く出られる。特に<レジギガス>相手には、これを張って2回同じレジを倒すだけで相手が投了することも珍しくないため、<レジギガス>に強く出るためにも2枚採用。

  • [ポケストップ](1)…<ミュウVmax>と相性が良すぎるスタジアム。[パワータブレット]を探しにいく上で非常に強力。[ロストシティ]の枠の都合でこちらは1枚採用のみ。[ミュウVmax]や[フュージョンエネルギー]が落ちると苦戦を強いられるので、過信は禁物。


エネルギー

  • [フュージョンエネルギー](4)…メロディアスエコーで高打点を狙うため、当然4枚採用。

  • [ダブルターボエネルギー](3)…不採用カードの[Vガードエネルギー]の項目でも書くが、[ゲノセクトV]の逃げエネとしても優秀で、[カミツレのきらめき]が打てない展開でも手張り1回で[ミュウVmax]が起動する攻撃へのハードルの低さを高く評価して3枚採用。



不採用カード

  • [バケッチャ]…スタジアムを割れるのは強いが、このカードでスタートしてしまうリスクがあまりに大きい。何度も強調しているが、BO1の日本環境では初動の事故が命取りであり、その可能性を色濃くしてしまうカードは不採用。[ミュウV]を4枚採用して、[ミュウV]スタートの可能性を上げていたのに、これ以上ノイズは増やしたくない。「[頂への雪道]+[ツツジ]に対して強い」という意見もあるが、そもそも[頂への雪道]+[ツツジ]をされる前にワンサイドゲームで負ける試合の方が避けなくてはならず、[頂への雪道]+[ツツジ]に関しても[ウッウロボ]が最大枚数入っており、受けの枚数としては問題ないと判断した。

  • [コオリッポ]…<ミュウVmax>相手に[マナフィ]をベンチに置くプレイヤーはほとんどいないため刺さりはいいが、<連撃テンタクル>のようなブロックスライダーの刺さりがいいデッキが現環境には少ないことを考えて不採用。

  • [ネオラントV]…負け筋になりやすく、[ミュウV]でスタートする可能性を下げる上に、強い場面が極めて限定的すぎるため不採用。

  • [霧の水晶]、[基本超エネルギー]…相手の[トレーニングコート]で拾えるのは強いが、手張り1回で動けないのは少し弱いと判断した。また、<ジュラルドンVmax>が以前よりも数を大きく減らしていて、まてんろうへの対策はそこまで必要ないと考えて不採用。

  • [スマホロトム]…[トレッキングシューズ]との選択枠。ここで、[トレッキングシューズ]と[スマホロトム]を比較する

[スマホロトム]のメリット…
1.引き込みたいカードを的確に引き込める確率が[トレッキングシューズ]よりも高い。
2.相手の[マリィ]に対しての耐性がある。
[スマホロトム]のデメリット…
1.カードを引き込める盤面であり、上5枚の中に欲しいカードがあるという限定的な状態でしか効果を発揮できない。
2.手札事故が起きた時、次のターンの行動確約しかしてくれない(そのターンに動き出せない)。
3.[頂への雪道]+[ツツジ]に対して能動的に動けない。
4.山の圧縮度としては弱く、山に不純物が残りやすい。

[トレッキングシューズ]のメリット…
1.山をより圧縮できて、[頂への雪道]+[ツツジ]の受けを広く取れる。
2.[頂への雪道]+[ツツジ]をされても、能動的に動きやすい。
3.仮に手札事故を起こしていたとしても使える(広いシチュエーションで使いやすい)。
4.順番を気にせずに使いやすく、長期戦となるCLでは脳負荷の少ないカードである。
[トレッキングシューズ]のデメリット…
1.所詮は山上2枚までしか掘れないため、当たらないことも当然ある。
2.[マリィ]への受けは[スマホロトム]の方が上である。
3.序盤の[パワータブレット]など、引き込みたくないけどトラッシュもしたくないカードを引き込んでしまう可能性がある。

こうした比較をした時に、手札事故を起こしても能動的に動きやすいのは[トレッキングシューズ]であり、山を綺麗にして、最後に必要パーツを引き込んで勝つ力は[トレッキングシューズ]の方に軍配が上がるため、[スマホロトム]は不採用。

  • [ツールジャマー]…[こだわりベルト]+ロストインパクトや、[こだわりベルト]+[ダンデ]+あくうのうねりで<ミュウVmax>がワンパンされるのを防ぐが、[ロストスイーパー]の採用が増えている昨今において信頼度が低下している上に、[ツールジャマー]のせいで[こだわりベルト]がつけられない展開を避けたいので不採用。

  • [ふうせん]…[ゲノセクトV]につければ逃げエネとして機能するが、コイツも[ロストスイーパー]の影響をモロに受けるので不採用。

  • [ポケモンキャッチャー]…[シマボシ]と[ウッウロボ]の時点で不確定要素が多いのに、これ以上不確定要素を増やしたくないので不採用。特にBO1の場合、ずっと裏が出続けて確率が収束しないまま終わってしまうことも珍しくないため、変に上振れを狙わずに謙虚にボスの指令を採用。

  • [クロススイッチャー]…手札を切りながらフュージョンシステムでドローする都合上、綺麗に揃えることが難しく、強く使える場面があまりにも限定的なので不採用。

  • [やまびこホーン]…実は採用が増えているカード。イージーウィンしやすいカードだが、能動的にプレイできず、初手で嵩張ってしまうことを嫌って不採用。ここら辺はBO3なら採用候補に上がる。

  • [ツツジ]…[マリィ]の項目でも書いたが、[マリィ]の採用理由は主に序盤の手札事故からの復旧という点があり、[ツツジ]ではそれを叶えてくれないため不採用。そもそも、後半に打ちたいサポートは[ボスの指令]、[シマボシ]、[セレナ]のいずれかが多く、後半に手札干渉したいと思うシーンはそこまで多くなかった。しかも、相手によっては[ツツジ]を打たれることを理解して盤面を強く作っておくケースが多く、そこまで終盤の手札干渉は有効に機能しなかった。それよりも、まだ盤面が完成しきっていない序盤に[マリィ]を打つ方が、相手の手札事故を誘いやすいので、今回は[ツツジ]ではなく[マリィ]を採用。いつでも能動的に使いやすいカードを採用したいという意図が強い。

  • [セイボリー]…環境デッキにブッ刺さるカードだが、手札が大事故を起こした時に1度リセットをしたいという[マリィ]の採用理由を重要視し、手札リセットができない[セイボリー]は不採用。

  • [ダンデ]…単純に枠が足らないこと、このデッキはあくまで上振れを狙うよりも下振れを極限まで避けることに意識を向けているため不採用。BO3なら採用したい。

  • [ローズタワー]…[ポケストップ]との選択枠。[ポケストップ]なら手札を減らさなくても能動的に使用できること、[パワータブレット]を引き込める確率は[ポケストップ]の方が上であることを加味して不採用。

  • [Vガードエネルギー]…悩んだカードだが、不採用の理由は以下の通り

1.[Vガードエネルギー]を採用しても、げっこうしゅりけんで[メロエッタ]が狩られてしまうことは避けられない。
2.入れ替え札を3枚に絞っており、擬似的に逃げ札としても機能する[ダブルターボエネルギー]をこれ以上削ると、2ターン目に攻撃できる可能性を大きく下げることとなる。
3.逃げ札を4枚採用するなら[ダブルターボエネルギー]を1枚[Vガードエネルギー]にしても問題ないが、その場合でも依然として1の問題は解決しない。
4.[カミツレのきらめき]が打てなかった場合、先行2ターン目に技宣言をしたいなら、1枚でクロスフュージョンを宣言できる[ダブルターボエネルギー]の方が攻撃のためのハードルが低い。
5.<レジギガス>対策として採用が増えるであろう[シンオウ神殿]で無効化して突破してくる可能性も十分考えられる。

 以上の5点から今回は採用を見送った。しかし、本当は可能なら入れたい1枚。BO1の形式上、序盤でテンポを取られて負けるのを嫌い、2ターン目の技宣言のハードルを下げるため、メタを意識しすぎずに思い切って不採用。


おまけ(Day2に向けて)

仮にこのレシピでDay1を突破できたら、Day2に向けてどのような改造を施すかを紹介しておきたい。

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 さて、かなり変わった点が多いが、まず意図を説明する。Day2は予選5回戦なので、事故を警戒しすぎる必要がない。というか、5回と少ないので、高い出力を持った構築にすべきである。そして、前述の通り目標はDay2進出なので、ここからは安定した勝利よりも、上振れて勝つことに期待する方が分のいい賭けである。光ってくれ、俺の右手。では、採用カードのざっとした説明を行う。

  • [バケッチャ]、[回収ネット]…[頂への雪道]+[ツツジ]の明確で簡潔な回答札。Day2ならスタートしてしまうリスクよりも、得られるリターンを強く見て採用。[回収ネット]も入れており、仮にスタートしてしまっても最悪保険が効く。

  • [ビッグパラソル]…スターレクイエムやロストマインを防ぐ貴重なカード。Day1では出力が落ちるので不採用にしたが、よりロスト系のデッキに強く出られるので強気に採用。

  • [ダンデ]…Day1の時は、スタジアムを戻して[頂への雪道]+[ツツジ]の受けを広く取ることと、[パワータブレット]を使いまわせることを評価して[シマボシ]を採用した。しかし、[バケッチャ]を採用したことで、前者の問題については解決しており、打点を増やすだけなら[ダンデ]の方が安定していると考えて採用。

  • [Vガードエネルギー]…入れ替え札を4枚に増やしたことで、[ダブルターボエネルギー]を逃げ札としてカウントしなくてもよくなったため、空いた枠で採用。

[ミュウV]の採用枚数を4枚から3枚に減らしたことで、[ミュウV]でスタートできないリスクは上がったが、動きの最大値は上がった。


総括

 書いていて思うのだが、やはり一貫して事故を回避したいという思いが強い。<パルキア裏工作>を使っても、マナフィスタート、手札から水エネ張ってターンエンドみたいな事故を繰り返しているため、とにかく事故りたくない!まともにポケモンカードできる可能性を極限まで高めたい!という人にはおあつらえ向きである。特に日本のCLのシステムでは、イカサマでもしない限り手札事故で平気で0-3しうるので、これくらい安定感に寄せた方が結果は出やすいのではと考察した。癖のないレシピではあるが、癖がないからこそ安定感はピカイチであり、Day1でこれを使いたかったなぁと思い、この記事を作成するに至った。ちなみに、Day2のもう一つの候補は思いっきり暴れたかったので<レントラーLO>だった。次回のCLは本当にLO握ろうかな。さ、長くなったんでここらで終わることとする。あ、ツイッター(@Sinker_1987)フォローしてくれても、ええんやで(フォローしてくれって素直に言えない成人男性)。では、また次回!(次回あるんか…?)


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