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松戸の長聖寺の読み方? 呉音漢音唐音

母の三回忌法要でお世話になった栗山住職の寺は、千葉県松戸の長聖寺である。その長聖寺を「ちょうせいじ」と読んだら「ちょうしょうじ」と直された。

そう、仏教用語には呉音が使われていることを失念していた。聖徳太子のしょう、聖観音のしょう、日蓮聖人のしょうである。

漢字の読みには、5~6世紀の揚子江辺りの音であり、朝鮮半島を経由して入ったとされる呉音のほか、遣隋使遣唐使によりもたらされた漢音、日宋貿易や禅宗とともに入って来た唐音がある。「行」の字を例にとれば、呉音では、修行は「しゅぎょう」、漢音は旅行(りょこう)、唐音は行灯(あんどん)。それに訓読みが加わり、日本人は、これらを幼い時から学び、日常的に駆使している。すごい話だと思う。

とにかく仏教関係の用語には注意したい。京都の修学院離宮は、「しゅうがくいん」ではなく、呉音で「しゅがくいん」である。伊豆の修善寺(しゅぜんじ)もそうだ。
                                    2022.10.1



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