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5月第2週は上川でやや増加〜旭川圏、札幌圏の新聞お悔やみ欄掲載件数

新聞の無料お悔やみ欄から大まかな傾向を推測

新型コロナウイルス対策として北海道新聞無料お悔やみ欄の掲載件数を書きとめ、1日当たりの掲載件数を週ごとにならして掲載しています。道内でシェアが高い同紙のお悔やみ欄は利用者が多く、亡くなった人の実数を表す数字ではないものの、死者数に大きな増減がないか傾向をつかむ参考にはなると考えるからです。行政が死亡届受理件数を随時公開してくれればいいのですが、そうはなっていないので、次善の策として個人的に集計しています。増減に一喜一憂する必要はありませんが、数字が急に大きく増えたら要注意だと思っています。

5月第2週(8~14日)の1日当たり掲載件数は、上川全域13.6人(前週比2.3人増)、うち旭川市7.9人(0.7人増)、石狩全域30.7人(1.2人増)、うち札幌市22.9人(0.1人減)でした。旭川を除く上川管内で増加したものの意味のある変化とまでは言い切れず、その他の地域は微増か横ばいで、総じて前週並みでした。グラフは上から札幌を含む石狩管内全域、うち札幌市、旭川を含む上川管内全域、うち旭川市です。

お悔やみ欄掲載件数2020:05:16

お悔やみ欄グラフ2020:05:16

イタリアでは記者がお悔やみ欄から感染爆発スクープ

新聞のお悔やみ欄は、地域の葬儀会社が遺族に新聞掲載の可否を確認し、了承が得られた時のみ新聞社に情報提供され、新聞社で再度遺族に確認した後、掲載されます。私は北海道新聞に勤めていたことがありますが、同紙の場合、全道の死者数の7割くらいはカバーしているのではないでしょうか。

イタリア北部では、お悔やみ欄の掲載件数増加に気がついた地元紙記者が公式発表との食い違いを取材し、感染爆発をスクープしました。道新など有力地方紙のお悔やみ欄なら、その地域で亡くなる人が増えているか減っているかのトレンド把握には有用では。日本も政府の発表に今ひとつ信頼がおけないので、いろいろな手法を駆使して感染拡大を察知することが大切だと思います。

「実際の死者もっと多い」イタリア記者、お悔やみ欄着目(朝日新聞)

ちなみに100年前、世界中で流行したスペインかぜでは、札幌や旭川でも火葬場がパンクするほどの死者があったそう。東川村(当時)を含む被害の様子は、東川町史の特別編にも簡単にまとめました。よかったら参考にしてください。

東川町史特別編「新型コロナとスペイン風邪と東川と」

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