見出し画像

イケてるおじさんの作り方

一切の自覚はありませんが、私はおじさんです。
私は世間一般では、おじさんというカテゴリーにばっすりと入れ込まれてしまいます。
「やったぜぃ!やっとおじさんになった!」という気持ちではないことは明白です。
なぜなのか?
それは、おじさんに前向きなイメージがないからではないでしょうか。
おじさんと聞くと、臭い・つまらないダジャレを言う・体力がないなど良くない言葉をまず連想してしまいます。
誰がこんなイメージを定着させてしまったのかと残念な気持ちになります。
だって、素敵なおじさんはたくさんいるのに!
だいたい、何歳からおじさんになるのか。
節目が全然分かりません。


ちょっと考えてみてください。
お兄さんはどうでしょうか?
フレッシュでエネルギッシュな印象です。

では、おじいさんは?
重ねられた年齢の分だけ、人生経験という包容力で包んでくれそうです。
(偏見でぐっしょりとしていることは、この際、置いておきましょう)
やはり、おじさんだけ、なんとなくマイナスイメージが強い気がします。


また、こんなことも考えられます。
お兄さんには、成人式があります。
成人式は、大人への第一歩という晴れやかな印象があります。

そして、おじいさんには、還暦、古希、米寿といった長寿をお祝いするイベントがあります。
これも、努力や達成感といった困難を乗り越えた称号のような力強さを感じます。


そうなんです!!!
おじさんには、なんの通過点もないのです。
だから、おじさんになったという自覚がなく、だらだらとつまらないおじさんを続けてしまうことになるのです。
ここで、提案いたします。
おじさんになるための儀式を制定しましょう!!


「熟男式(じゅくだんしき)」です。
35歳になった男は、熟男式に参加するのが一般的です。
熟男式が執り行われるのは10月5日。
「おとこ」にちなんだ日です。
袴に身を包んだ男たちは、自治体の定める神社へと出向き冷酒を頭からかぶり身を清めます。
それから、宮司もしくは神主さんよりお祓いを受けるます。

熟男式を済ませた男には、「伊勢丹メンズ館の商品券」「行きつけのBAR」「パンツェッタ・ジローラモの自伝書」が国より支給されます。
また、35歳を境に男たちは髭を蓄えることを認められますし、サングラスを頭に着衣することも許されます。
そして、熟男式を済ませた男たちには、ある地位が与えらます。
これは、成熟した男の魅力を備えたと正式に認められることで、とても誇らしい事です。
熟男たちは、周囲から「さん」付けで呼ばれ始めるのです。。。


どうでしょうか?
もし熟男式があったらと考えると、身が締まる思いになりませんか?
熟男式を迎える年になった私は、素敵なおじさんになりたいと気持ちが熱くなっています。
この熱い思いを誰かと分かち合いたい。
私は、さっそく、行きつけのBARに向かいたいと思います。