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40歳過ぎてから歌手を目指す私の記録

はじめまして。1976年生まれの43歳。主婦です。

こうして書くと何の特徴もない普通の人ですが、普通でいたくて頑張って生きてきたけれど、普通に生きられない自分を40過ぎてから自覚し、そして今、「歌手になる」という夢に挑戦し始めています。

実はとても怖くてたまりません。私は歌が正直うまいとは思っていません。とてもまだまだ人前に出せるレベルではないと自覚しています。

一人カラオケに行き気持ちよく歌って録音を聴いてみると、なんともお粗末。そのたびに絶望。本当に泣きたくなります。

なのに、なぜか「歌手になりたい」という夢を抱いてしまうのです。


歌は小さいころから好きでした。

いつもいつも童謡や親のかけるテープなどを聴いて歌っていました。

大好きなアニメソングや歌謡曲。ピンクレディーや歌のトップテンごっこ。アイドルごっこに夢中になっていました。

ただ歌うのが好きだった。でも自分が歌手になるという選択肢は全くもって思うことなく、大人になっていきました。

それでも高校は合唱部、大学はアカペラサークルに所属し、歌うことを楽しもう全力で取り組みました。

しかし、浮き上がるのは人との比較。嫉妬。劣等感。自己否定。

私は音程をとることが苦手で、気持ちよく歌っていても「音が違うよ」と言われると、とたんに声がでなくなってしまうのでした。

合唱やコーラスならば他の人の声に紛れるので歌えるのですが、一人でとなると、音が違っている、下手と言われるのが怖くて、足はふるえ、声はふるえ、とてもとても歌える代物ではありませんでした。

自分は歌はダメなんだ。そう思う反面、「声」は合唱部の先生から褒められることもあり、卒業しても先生の指導するママさんコーラスのお手伝いに声をかけてもらうこともあり、そこそこ大丈夫なのかもしれない、と自分の歌に希望を持つこともありました。

歌が好きだけれども人前で歌うことは怖くてできなかった私。でも本当の本当のところは、どこかできっと自分の歌を披露したがっていたのでしょう。社会人になり、結婚し、出産し、それなりに幸せだと思って生きてきたけれども、何か物足りない、ぽっかり穴があいたような感じ。幸せなのに幸せを追い求めて迷走していたとき、一番怖いけれど本当はやってみたかったこと、歌うことに今更ながら向き合うことにしたのです。


そんなこんなで、どうしても消そうとしても、湧き上がってくる「歌手になってみたい」という夢に、やっと向き合うことにした43歳の葛藤をここに記録しておこうと思いました。

時は2019年3月。私は生まれて初めての歌手オーディションへと向かっていたのでした。今思い返してみても気違いじみた行動。ですが、あの時から私の人生はくすんだ古びたカラーテレビから最新の4Kテレビのように、彩りが鮮やかに変わったのです。事実は小説より奇なり。まだ歌手デビューしていない今の私だからこそ書ける「リアル」を綴っていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。


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