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JR完乗の旅その4

 野球ですと、令和の怪物は、佐々木朗希で、平成が先程引退した松坂大輔、そして昭和は、江川卓ですが、今から60年前に昭和の脱獄王と恐れられていた脱獄犯がいます、それが網走刑務所から2度脱獄した、白鳥由栄です。

 彼は、一日120キロ(これから乗る石北本線は234キロなので、その2倍です。一俵の俵を抱えながら走る事ができ、奇人変人の様な、関節外しを駆使して、脱獄したのです。

 道を外さなければ、大谷とまでは言わないものの、そこそこのアスリートになってた気がしますが、イエモンの「JAM」よろしく、意外と天才と、凡人、犯人の境目は思った程ないと、私は考えています。

 石北本線を語る上で、もう一つ言えるのは、数多くの廃止駅です。5、6年前、たった一人の高校生の為に残して、卒業した旧白滝駅のほか、中越、上越、奥白滝、上白滝、旧白滝の次は、下白滝と、白滝を食べ続けているうちに、腹が膨れて、肝心のお肉が食えない勢いです。

 冗談はこれ位にして、さて実際に乗ると、それが頷ける程の、閑散とした風景、もしかしたら、こんな所(と言いつつ、後で通る、常紋トンネルは、囚人が作らされた、血と汗の結晶なのです)に線路を敷いただけで有難いと言えます。

 肝心のそのトンネルは、お地蔵さんを横目に見ると、直ぐに現れます。

 

遠軽が出来た経緯が他路線の延伸によるものなので、それによって、小田急の藤沢宜しくスイッチバックになってますが、私がトイレに行っている間に、いつの間にか、反対になってました。

 沿線の実物は、恐らく石北トンネルで、この特急の名前にもなっている「大雪山」の近くを走るので、昭和生まれのディーゼル車両が、唸りを上げているのがわかります。

 そこを越えると、列車は徐々に下り、上川へ、古い話で恐縮ですが、長野五輪で、大ジャンプを飛んで、大泣きしたあの原田雅彦の出身地です、此処から人が変わったかの様に、駅が増えますが、特急なのでお構いなく飛ばし終点旭川へ。

 此処で少し時間を取っておけば良かったなと思ったのは後の祭り、日曜日夕方の名寄はまるで深夜の様でした。

 保険で食べていた、旭川の駅そばが、後になって効くのでした。

 

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