2020福岡観劇感想(ネタバレ)

楽しみにしていた2020
福岡公演が終わって、早10日・・ずっとずっと考えている。
主演の一生さんの言葉なのか、
あくまで一つの舞台ととらえるべきなのか。
ネタバレ全開なので、未見の方はご承知の上
知りたくない人は、以下は読まないでくださいね。



『一塊になれない人の灯になりたい。』
というより、一塊になってどうするの?と
聞こえた。
そして繰り返される、『全体主義』的なエピソード・・
かなり挑発的にも思えました。

これだけで遠征した価値があった。
スポンサーありきの民放では絶対に見れない。
楽しい舞台ではないけれど、
ぼんやり感じていたことを
ちゃんと考え直せや、という気にはなった。

印象に残った一つがゴリラの事。
生命維持に十分なカロリー、肉体的に危害が加えられない。
強化ガラスで囲った場所に閉じ込められたら自殺した。
改めて同じ条件で囲いの中に
底が見えないくらい深くて夜空みたいな穴を用意したら
正気を保ち続けられた。という話。

黒くて底が見えなくて、夜空みたいな穴
そこに何があるのかわからない。

日常的に、他人と向き合っていて
その人が殆ど間違っていると感じたとしても
100%見えていなかったら、それはいいか、と
スルー出来ることもある。

強化ガラスに囲われた『すべてが明らかになった世界(空間)』
=『AIが創造した世界 』で私達は正気を保っていく事が
できないであろうという暗示なのだろうと思った。
もちろん、それが完全な環境とは限らず
AIが理論的に必要な条件を満たして創造した世界・・

曖昧さがあること、十分理解していないことが、
大きな共感を呼ぶこともあるんじゃないかな、と思ったり。
ちょっと一回の観劇で理解できないところもあったけど、
すべて理解しなくてもいいんじゃないかな・・と。

黒い穴が其処にあっていいんじゃないかと
勝手に思った次第です。

肉の海・・いやいや挑戦的な・・
誰にとって美しい海なんですかね・・

ところで・・
フランスの研究者がゴリラに手話を教え
ゴリラとの対話に成功したところ
ゴリラは死んだら黒い穴にいく。
そこは苦労や苦しみのないところ・・と語ったそうです。

そこが・・・



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