ひとり恋愛リアリティショー#1

街中を腰や肩に手をまわしたり、手を繋いだり、腕組み歩く沢山のカップルを見て、こんなことを思ったことないだろうか?
「お前らどこで知り合ったん?」と。
世の中には無数にカップルがいて、無数の出会いがあるのに僕にはない。誰かと出会いたいものである。出会いがない。



ここまで読んで「いや、外出りゃいいじゃん。出会いなんてゴロゴロあるよ?」とか普通に思った陽の者はここで退却していただきたい。僕は陰の者の話をしている。

それでも「いや、ないと思っているだけで出会いはあるんですよ。もっと身の回りをちゃんと見てごらん?」などと宣う輩がいそうなので、先に言っとくが、ない。

つまり、僕が何を言いたいかというと恋がしたいのである。恋がしたい恋がしたい恋がしたいッ!のである。何を36歳のいい年したおっさんがうら若き乙女のような事をぼざいているんだ!と思われるかもしれないが、僕は妻帯者ではないのである。もう一度、ハッキリ、言おう。恋がッしたいッ。キャ。

うっわ、うわうわ、こんなこと書いてたら、デートしてえ~ッ!!という気分が否が応にも増し増しである。



さ、もう随分デートなるものをしていない。デートは人生においてとっても大事だということをまづ宣言しておこう。



まず、デートをする予定があるとする。するとどうだろうか?日々の生活を頑張れる。それまでに片しておかないといけない事柄などを効率よく済ますことが出来たりして、副産物的に能力が上がったりする。

僕はこのコロナでの自粛とは関係なく、もう随分と髪をセットしてない。洗ってドライヤーで乾かすくらいだ。さらに服もずいぶん買ってない。デートの予定があれば、髪もこまめに切り、服だってちゃんと新調するだろう。なんなら、生活の中で、服に気を使うということを随分していない。あるものを着るだけだ。そうなるとどうなるか?そう。ぶくぶくと肥りはじめる。見た目に気を使わなくなれば、やがて内面にまで気を使わなくなり、さらに内面に気を使わなくなると、それは直ぐ様外見に出る。という負のスパイラル。つまり異性を意識して生活していないのであって、これはギャアである。やばい。いつからだろうか?もう覚えてない。

家の掃除をしなくなる。人がくる予定がないと掃除をサボりがちになってしまうものである。部屋の隅に衣服や本や漫画などが積まれたままだし、すこし目につかない場所にはホコリや髪の毛などが堆積していたりする。デートの結果、我が家に来るかどうかはわからないけれど、デートの予定がなければ掃除をする気概すら持ち合わせなくなる。布団のシーツやカバー、枕カバーなどもどうしても洗濯するに億劫になり、おっさん臭が切ない。


デートをしないから、美味しそうな店や楽しそうな場所に行けない。
テレビや雑誌などで見かけたそういう場所。デートの予定があるならば普通にすぐ行けるが、結局誘う相手もいなくって行けない。その内、いやデートとかじゃなくて単純にその場所に行きたいんだよ!とか言い出したり思ったりして、本質から目をそらそうとしたりする己がいる。
友達と行けばいいじゃん?そっちの方が楽しいし。とか囂しい方も在られるだらうが、そんなのは百も承知で、デートじゃないと埋められない満足感というものがある。
その内その内と言って結局行きたい場所にも行かず、出不精を加速させて、本来なら楽しい記憶に散財すべき銭子を日々の生活で消耗してしまい肥る。と、ここにも負のスパイラルが。

つまり『デート』というイベントは生活に張りを与えてくれるイベントなのである。


そんな人生において大切なイベントである『デート』を随分としていない訳である。悲しい。



「いいかいYJ?冷静に聞いて。君は今、相当まずいんだ」
「だ、誰だ君は」
「落ち着いて。首を前後に振らないで。俺はYJだよ」
「YJは僕だよ」
「YJはYJでも俺は、俯瞰のJだよ」
「俯瞰のJ!?」



俯瞰のJは滔々と僕がどれくらいマズイのか説明してくれた。


吉本純(36)

これはもう立派なおっさんである。
世間一般で36歳といえば、子供ふたりにマイホームくらい建てている年齢である。子供ふたりに愛しの妻、ジョセフィーヌなどと豪奢な名前の愛玩動物との散歩を日課にして可愛い子供の成長を喜び、時には後輩のOLや新入社員にちょっかいをだしている。みたいな年頃である。


しかし、現実の吉本純はどうだろうか。


お笑いをやめた僕は『夢追いかけてるからお金ないのは仕方ないっしょの盾』はもう使えない。さらに『アルバイトだけど夢追いかけてるからの鎧』も粉々だ。当然『いつか売れるかもしれないの剣』がないので攻撃も出来ない。そもそも、それらの装備は20代前半。粘って20代後半までしか装備出来ないのである。

つまり元々破綻していたのだけれど、辛うじて骨組みくらいはあった装備も霧散。素っ裸で荒野に立っている状態である。


そも、恋愛におけるおっさんの強みとは何だろうか。言わずもがな【経済力】と人生経験からくる【余裕】である。
僕にはふたつともない。経済力は皆無。これを読んでいる人はご存知かもしれないが、人から物資を支援してもらってご飯を食べ、賃貸の更新を行うような有り様である。
余裕に関しても皆無。そもそも余裕とは豊富な人生経験から授かるモノであるが、その人生経験が乏しい。さらに僕は鳩に呪われているので、首を前後にふりふりしたり、鳥目なので夜目も利かず、目を細め常に小刻みに震えてポロポロ鳴くみたいな有り様である。
さらに人見知りからくる距離感の崩壊。異性と上手にお喋り出来ない。という恋愛をするにおいて致命的なマイナス面も持ち合わせている。


こんな奴に恋愛が出来る訳がない!!



「いや、いやいやいや、待て待て。違うじゃろJよ。お前はまず仕事なりなんなり次の人生の指針を模索するべきであって、路傍の花、恋愛なんぞにかまけてる暇はないじゃろう?」などと、僕の中のなにかしらのYJが話しかけてくる。
確かにその通りだ。しかし。僕は自分の燃料をしっかりと熟知している。恋愛が一番のガソリンになるのだ。なので、恋がしたいのである。


文明はついに、マッチングアプリというものを開発した。これで手軽に誰かと遊べるのである。
違う。何か違う。僕が欲しているものはソコでは手に入らない気がしている。


そもそも、そもそもの話をしてしまうが、僕はよく人から「歪んでいる」と言われる。絶対結婚出来ない。結婚している姿を想像出来ない。などと言われ続けて、その度に、マジぃ?超絶常識人だけどな。そう思っていた時期が俺にもありました。若かりし頃は。
未だに歪みが何なのか理解はしていないけれど、何か問題があるのは理解した。

僕はこの問題を解き明かしたい。その上で改善もしくは解決策を見いだしていきたい。
僕の経験上、自分の魂が成長するときは恋愛中なのである。というかそう、YJは恋愛体質なのである。



この問題をしっかりと文章にすることで、思考や問題点などを具体的にすることで検証を重ね、模索していきたい。
つまり、この『ひとり恋愛リアリティショー』シリーズは僕が、恋愛し結婚するまで続くまさにリアリティショーであり、映画でいうなら『トゥルーマンショー』よろしく演出・ヤラせ一切ナシの恋愛バラエティなのである。


恋がしたいのに出来ない。僕を、そんなおっさんや臆病になってる女の子の、つまり陰の者達の希望に教材にして頂きたいしなれるよう努力したい。
上にあげた理由から分かるように、恋愛をしようと思って、今の僕より条件が悪い人はそうそういないはずである。



なので、まず第一歩としてデートである。

ということで。



【デート相手募集!!】

・noteに記事にしても構わないという方。もちろん名前などの個人情報はふせます。
・恋のリハビリなどに活用しても構わないので、恋愛を通して己を見つめ改善していこうという気概のある方。
・デートの最後にダメ出しというか、将棋でいうとかろの感想戦を行いたいと思っています。




さ、上記の条件でYJとデートしても良いよ!という方はドシドシお便りくれ。TwitterにDMでも良いし、直接お手紙をくれても良いです。

よろしければ支援していただけると、なんと僕が人間らしい生活をおくることが出来ます!にんげんになりたい!