やさしい雨をやめることについて

最後の単独ライブで湿っぽくなるのは最悪なので事前にさよならを済ます。という目的ではじめた、何となく思い出を語る『やさしい雨さよならキャンペーン』もそろそろ単独の準備を本腰いれてやるので、コレで終わりにしようと思います。



まあ、お笑いを辞める、と言ってから沢山の方から、何で辞めるのか?辞めたら何をするのか?と聞かれました。
その度に僕は、辞めたくなったから辞めます。次はやること何にも決まってません。と答えてきた。

するとね、やっぱりそれを聞いた人は納得しないんですよ。なぜなら納得出来るような応えじゃないから。僕は嘘をつかなすぎて嘘つきだと思われる節がある。
僕としてはそのまんまの、これ以上なく真摯に真面目に応えてるんですが、納得されない。もっとわかりやすい理由を求められる。


まあね、そういうのはね、ハッキリ言って、ものすごい有難いです。泣きそうになります。


でもね、凄い的外れなんですよ。最初から僕は嘘なんてひとつもついてないですから、それ以上の理由がないんです。辞めたいから辞める。僕が「うんこしたい」と言い出したら、それはもう出る寸前なんです。



だから今から少し長い言い訳をしようと思う。


僕は言い訳って嫌いでね。ダサいじゃないですか。まあ言い訳しちゃうんだけど、なるべくしない様に生きている。
でもね、『他人が納得する為にする言い訳』もね、それはやはりあるんですよ。
僕は自分が納得することが一番大事だと考えているので、やはりそこは他人の納得も尊重したい。



まず、2月の終わりのほうにブログで僕がお笑いやめるって書いたんですけど、それは作戦です。
辞めるか辞めないかわからない。みたいな書き方をしましたけれど、もうあの時点で僕は99%くらい辞めるつもりでした。
じゃあ、なんで結構、悲痛な感じで湿度の高い文章を書いたかというと、チケット予約を完売させる為です。
その日、ライブがあって、ライブ前にマネージャーさんから、3月の末の開催が危ういと電話がありました。
ちなみに、そこまでまだコロナは深刻じゃなかった。だけど、まあ一応やめといた方がいいかもね。くらいの時期でした。太田プロの気質としてはこれは中止の流れです。

その時点で、チケット予約が6割くらいだったので、これが完売してれば、且つラストだとなれば開催への後押しになるんじゃないか?と、腰が引けてるくせに重い太田プロライブ班へ、少しでも圧になれば。と、そういう文章を書きました。現にすぐ完売しました。


そもそもコロナがあろうがなかろうが、チケットの売り上げに応じて、ネタを書いてもらった人(主に新妻さんの名前)だとか、僕がお笑い辞めることだとかを段階的に発表していこうと思ってました。
開催が危ぶまれたので、一気に情報を出し、且つラストだよという悲愴感と、最後に希望を持たせることで、まあチケットは完売するだろうと思ってました。

ちなみに5月に営業入ってたんで、あのブログはあとで会社に怒られました。もちろん5月の営業もコロナで流れました。
まあ現在進行形でコロナに対しては世界規模で目論見が甘すぎましたね。3月は中止に。
中止になったらもとから延期してやるつもりでした。なぜなら僕が最後にやりたいことだからです。



僕は嘘つかないんですけど作戦は練るんですよ。




で、やると決めたことに関しては感傷だとか感情だとかは挟むつもりはないですね。モチベーションとしては、普通にいい単独ライブをやる。それだけでいい。それが意外と人には伝わらないんですよね。なんでだろうなあ。



ここからちゃんとした話になりますけど、やっぱりお笑いを辞める必要はないんですよ。
でもね、辞める必要がないんなら辞めた方がいいんです。僕はね、辞める必要がないからやってる自分のことなんてきっと深刻に嫌いになりますよ。そしたらもう何も出来なくなっちゃう。

お笑いを辞める。と言うとやっぱりその事自体が悲しい事だと捉えてしまう人もいる。でも、それは俺は違うと思う。
俺が好きな「お笑い」は、俺たちが好きな「お笑い」はさ、そんなにちっぽけなものなのかな?もっと大きなものなんじゃないのかなあ?と思うんです。

職業としてのお笑いは辞める。負けた。完全敗北。でも「お笑い」って職業としての名称だけじゃないと思うんだよ。考え方という意味の「お笑い」もあると思うんだよ。そういう意味で俺はお笑いを辞めるつもりはない。どこでも誰とでもお笑いはやれる。

僕はそう思うんです。


松崎に対しての責任感はね、これは恥ずかしいから言わないよ。

昨日Kプロさんの配信があって、和賀さん清和さん加藤さん松崎そして児島さんの配信があって、さっき湯船につかりながらアーカイブをねフワッと見たんですよラジオ感覚で。

児島さん、清和さんはね本当に優しいですね。愛の塊みたいな人達ですね。熱もあって。もちろん加藤さんも。加藤さんはねえ、格好いいですねえ本当に。言うことがちゃんと芯をついてる。確かに松崎は格好つける癖があります。

本当に有難いことで感謝の気持ちがブワッてなるんですが、でも、やっぱ、的外れなんです。やさしい雨に関しては。松崎もそこに関しては別に格好つけてはなかったと思います。


やっぱり和賀さんの言ってることが常に、一番、俺は納得出来る。
でも責任感についてだけは反論させてもらうと、当然あります。


松崎に関しては俺は何の心配もしてなくて普通に売れると思います。駄目なところはもちろんあるんですが、何の心配もしてない。


俺が本当はまだお笑いやりたいだとか、いつか戻ってくるだとか、全部的外れです。そんなつもりは全くない。もっと柔軟に考えてくれたら!とか人によく言われるんですが、さっきも言いましたが僕のほうがよっぽど柔軟です。やりたくなったらやるし、他に楽しいことあったらそれやります。


ただ職業としてのお笑いをやめるだけです。もっと世界は広い。大事なことなんでもう一度言いますけどお笑いなんて、どこでも誰とでも出来る。だから悲しい事なんてひとつもないんです。

お笑いをなめんなよ。





こんな駄文をここまで読んでる人は、多分納得出来なかった人だと思うんで、これをここまで読んだなら納得は出来たんじゃないでしょうか?


これが僕の言い訳です。


単独ライブは、元来やりたかったことから二転三転して、もう大分違くなっちゃってるんですけど、これはこれで人生というか、人生っぽいんで良いかなあと思ってます。楽しいです。


僕は今、ヤル気がみなぎってますから。
台本まだちょっと直さないといけないので、今日はこのへんで。アデューアデュー

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