愛しいひと2

夜の散歩番外編お月見の会で中秋の名月を愛でた翌日、まあ1日くらいなら月の欠け具合も大したことないだろうと彼女とふたりだけでお月見をすることに。



仕事が終わり家に帰ってくるのが20時頃になるというので、僕はサンドイッチ的なものと月見団子を手作りして持っていこうと思った。
彼女の家の近所にわりと大きめの公園があり、そこでしようという話になっていた。


僕が雫にライドンして彼女の家の前に着くと、道路を前方から歩いてくる人がいた。
僕は目が悪くて、鳥目なので特に夜は何にも見えないんだけど、趣が凄い可愛いひとが歩いてくるなあと思って、あんなに趣が可愛いひとは彼女に違いないと思って手を振ると彼女で、近くまで来て認識すると趣だけでなく容子も確り可愛いかった。今日もまた。明日もまた。僕が彼女の家に着いたタイミングと彼女が帰って来たタイミングが丁度合って、なんか嬉しかった。


そのまま手を繋いで公園の方に向かうも、空は雲がもくもくで月が見え隠れ。しかしそんなもくもくの雲でも中秋の名月翌日の月の光は抑えられず、朧気ながらもしかと存在感のある月はとても綺麗だった。月が綺麗ですねと瞳を見つめながら言った。


公園に着くと門が閉まっており中に入れない様子でガビーン。少し粘ってうろうろするもやはりお月見に良さそうな場所はなくてション。
彼女の家に帰って僕が作ってきたサンドイッチ的なものと月見団子を食べることに。


僕が作ってきたサンドイッチ的なものはサンドイッチなんだけど、なぜサンドイッチ的なものという『的』が付くかというと、サンドイッチというのはサンドイッチ伯爵がカードゲームをしながらでも片手で気軽に、手を汚さずに食べられるように誂えたものであって、僕の作ってきたサンドイッチは噛ると中の具材がどぼどぼと片方の端から溢れ衣服を汚すなどしてしまった為、気を使いながら集中して食事をしなければいけない代物で、やはりサンドイッチというよりもサンドイッチ的なモノであろう。
味は悪くなかった。
僕は近所のパン屋さんでバゲットを買ってきて焼いたのち六等分にして三種類のサンドイッチ的なものを作った。

ひとつめはコンビーフユッケだ。コンビーフに食べるラー油を適量(かなり多い)まぜ、そこに卵黄を加えぐちゃぐちゃに掻き混ぜたものだ。これ美味いのよ。彼女はにんにくが少し苦手なので食べるラー油もにんにく抜きのものを用意。バゲットにマーガリンを塗ってレタスをカットしたものと共にコンビーフユッケを挟む。

ふたつめは、照り焼き玉子サンド。スーパーに具材を買いにいったら、手羽トロという聞き馴染みない部位が格安で売っていたので買。見た感じ皮付きのモモといった感じで細かい骨とか軟骨が混入してるのかと思ったらそんなことなくただ単なる美味な部位だった。それにしても格安だったな。それを炒め、砂糖と醤油と酒、めんつゆ少し入れて味付けしたものを挟みやすく刻み、先程コンビーフユッケで使った卵黄を取り出した白身の部分で作ったスクランブルエッグをレタスと共に挟む。バゲットにはマーガリンとマヨネーズを塗った。

みっつめはかぼちゃのペーストをクリームチーズと共に挟む。かぼちゃのペーストは後で記すけど、月見団子を作った余剰のかぼちゃのマッシュを火にかけて、そこにバニラヨーグルトと砂糖少量、こちらにもクリームチーズを加え、どろどろに融合させたものである。自画自賛だけど、このペーストが大層美味であった。



月見団子の方は、かぼちゃを煮詰めて柔らかくして(我が家には電子レンジがない)皮を取り除きフォークなどで潰しマッシュに。
白玉粉に豆腐とかぼちゃのマッシュを混ぜ練り込んでいくと纏まっていくんだけど、固すぎて水を加えていったら今度は柔らかくなってしまい球体に握れなくなってしまった。
お菓子は普段作らないからわからなかったけど、お菓子は本当にグラムとかはかりながらやらないと駄目ね。
仕方ないので水を沸騰させた鍋の中に、スプーンで掬いなるべく球になるように直接投入。茹で、浮いてきても少し茹で、氷水の中に投入。
形がかなり歪になってしまい月見団子感は皆無。これをきな粉をまぶしてコーティングしたのち、タッパーに詰めつぶ餡を覆い被せるように塗りたくって奇形を隠す。出来立ての時は味も食感もいまいちだったんだけど、冷蔵庫で冷やし時間も経つと結構美味で、食感も味も良かった。


結果サンドイッチ的なものは食べづらく団子は見た目は散々。どちらも味はまあまあ良かったので良かったのです。


食べ終わって少しまたーりしてから、折角お月見という体で来たから少し家の近所を散歩しよっかと、あまりお酒が飲めない彼女とほろよいを一本持って交互に飲みながらうろうろ。
あまり行ったことのない方へ行ってみようと進んでいくと川があり、それ沿いに進む。
空の雲は一掃されており、煌々と月が照っていた。前日に見た中秋の名月と何ら遜色なく綺麗な月だった。月が綺麗ですねと言うと、彼女も月が綺麗ですねと言った。少し触れるようなキスをしてニコニコ笑って手を繋いでたらたら月見て歩いた。月並みだけど、この時間がずっと続けばいいなあと思った。
そこには幸しかなかった。いや悦も少し。幸悦だった。




泊まって朝、かぼちゃのペーストをトーストに塗ってミルクと共に食べた。非常に美味しかった。

彼女は今週の土日は実家に帰るとのことで会えない。寂しい。
そしたら、日曜日は夕方から原宿にある馴染みの美容室に行くからそのあとなら会えるという。じゃあじゃあ晩飯を一緒にどうですかとなって会えることにキャ。美容室行ったあと最初に会う人になれて嬉しい。でも原宿なんてお洒落な人だらけでおじさんハアハアしちゃうなあ。着ていく服がねえなあ。あんな街ひとりで行ったらビルとビルの隙間に挟まってガクガク震えて鬼殺しをストローでちうちう吸うしかないからな。



昼、家を出るときに、日曜日会えることになって彼女が「明日もこの服なんだけど…」と顔色を曇らせて言った。
なんでそんなことを?と一瞬イミフだったけど、その後でうっわ、うわ、愛しい気持ちが胸に溢れる。
どういうことかというと、今日実家(千葉のほう)帰って直接美容室行くから明日会うときにまた違う召し物でお洒落して俺に可愛いと思われたいけど、家に帰って着替える隙がないから、明日もこの服でごめんね、ということである。
充分すぎる程に可愛い召し物を纏っているのに。そのいじらしさに抱きしめたくなる。
玄関のドアを開けようとしたら、衣服をちょんと引っ張られ「んっ」と手を広げてきた。きゃあきゃあ。
少しぎゅっと抱きしめて明日までの気力をチャージ。




今日夕方から田邊さんとループー行って、彼女に会えないなら雫にライドンして軽く流してこようかなと思ったら、彼女から電話かかってきて二時間くらい喋ってしまった。


いや、いやいや、こんな日常をいちいち惚気てたらこのnoteは色ボケおじさんの頭お花畑ブログになってしまう。

でも、電話してたら愛しい気持ちがぐんぐんになって書いてしまった。湯船に浸かりながら書いてしまった。よし、風呂でたらサッサ寝るか。

関係ないけど、俺、仲良くなるひと千葉のひと多いなあ。

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タハーッッ
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吉本純の雑記帳です。
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