『コントがはじまる』を見て思ったこと

土曜日の22時から日テレでやってるドラマ『コントがはじまる』とっても面白いですね。
売れてないお笑い芸人の話なんですけど、元芸人から見たら、わあリアル!と思える箇所とそんな風にはならないよ!な箇所との兼合いがとっても良くてドラマとしてとっても面白い。

そんでコントがはじまるの中で主役の3人が冒頭と最後にコントをやるんだけど、それを見てて思った事がある。






コントなんてのはお芝居なんだから、ちゃんとした演技の上手い役者さんがやった方が100%面白い。これは確実。
よくコントとお芝居の違いは?なんて質問があるけど、厳密には違いはないのかもしれないけど違いはもちろんあって、それはツッコミという存在だと思います。

役者さんとお芝居とかコントやったことあるし、役者さんに合同コントを書いたこともあるけれど、やっぱ演技上手いですよね当たり前だけど。ボケのニュアンスとかもしっかり把握してくれるし面白い演技もしてくれるけど、役者さんに『ツッコミ』やらせると途端にただの台詞になっちゃう。台本が丸見えになっちゃう。
なんなんでしょうねアレ。役者さんがコントやるならツッコミのないコントやらせないと意味ないですね。僕の数少ない観劇経験では役者さんが劇中でボケたりして、ツッコミ役の人がツッコミを入れてるの驚くことに割とあるんですが、ちゃんと成立してるの見たことないですね。つまりだだスベってる。
でも設定や役からくる感情表現的な笑いではそんじょそこらの芸人には負けないくらい面白いコントしてるのも沢山見ました。

これが役者さんのやるコントと芸人がやるコントの一番の違いだと思いますね。
だってあんなに素晴らしい演技をする役者である菅田将暉ですらツッコミ入ってないですもんね。
ツッコミって台本に書いてある台詞言ってもツッコミにならないんですよね不思議。なんなんでしょうねツッコミって。
僕はお笑い16年やったけど終ぞツッコミは出来ませんでした。
だからツッコミの人ってほんと尊敬の対象です。


そう考えると、お笑いをお笑いたらしめているモノってツッコミなんですよね。お笑いの核。つうか、お笑い=ツッコミなんですよ。
このツッコミという要素が『お笑い』にしかないんですよねきっと。



『コントがはじまる』の中でやるコントがまた絶妙で素晴らしいんですよね。ちゃんと面白くない。しかも、あーこの設定やっちゃったか、そういう流れか、それ面白くないんだよなウケないんだよなっていうのをちゃんと分かってやってる感じがビンビンするから凄い。脚本家の人凄い。
で、日常パートでやってるコントの部分はちゃんと面白いから素晴らしいですよね。
やっぱりツッコミなしのモノだと役者さん輝きますよね。単なる指摘や感情からくる発言がたまたまツッコミみたいになってるのはいいんですけど、それとツッコミの何が違うのかは中々わかりずらいし。


僕は、今季やってるドラマで『大豆田十和子と3人の元夫』が他の追随を許さないくらい圧倒的に面白いんですけど、ツッコミのない笑いとはこういうことだ!!っていうのをガッシガシ見せつけられて気持ちいいですね。毎回大笑い。ぜってーDVD買うわ。


いいモノみるとやっぱりコント書きたくなって、最近久々に書いてみたりしたんですけど3本書いたら満足しちゃいましたね。僕の欲望なんてそんなもんです。趣味。書いたコント、知り合いの芸人に送りつける嫌がらせをしてます。



あー、早く緊急事態宣言終わって散歩してえな。

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