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「誰もクリアできない高難易度譜面」の是非を『太鼓の達人』で考える
こんなテーマで書くなんて、まるで音ゲーマーみたいだな。
この記事を書こうと思ったきっかけは、『もぺもぺ』でお馴染み・LeaF氏の以下のツイートだ。
音ゲーで「誰もクリア出来ない程の高難易度譜面」はあった方が良いと思っていて、殆どの音ゲーは最終的に一瞬で終わるストレスと戦う不健全なバランスになりがちで、メンタルにも良いという事と、スコアは出せないけどクリアは上手いという人も結構いて、プレイ方法・攻略法にも多様性が出ると考える事
— LeaF (@7eaF) May 30, 2022
要約すると、
音ゲーを極めていくと、最終的にはどの曲・どの譜面でも理論値(太鼓でいうところのドンダフルコンボ)を出すのが当然のことになる。
そうなると、十分上手いのに少しのミスでイライラしてしまい、これはメンタルによろしくない。
誰もクリアできないような難しい譜面があれば、そういう上位勢も初心に返って、クリアに少し近づいただけで喜べるからハッピーなのでは?
といったところだろうか。
これについて自分の考えを述べたいと思う。結論から言う。
「いいと思うよ! でもその枠は絶対2000シリーズな!」
……これでは完全に私情なので、もう少しフラットな視点で話す。
「少なくとも、『太鼓の達人』にはいらない」
これが、自分の意見だ。
LeaF氏の考えはなんとなくわかる。
自分はフルコンボ狙いのプレイが苦手だ。最近は少し慣れてきたものの、不可を出してはいけないという重圧感がどうにも嫌。
クリアも入魂もできて嬉しいはずなのに、不可をたったひとつ出しただけで、なんだか負けたような気分になるのも寂しいことだ。
易しい譜面だと、どうしてもフルコンボを意識してしまうため、実力より上の譜面を、クリア狙いでやるほうが楽しかったりする。
自分は腕前がアレなので、LeaF氏のおっしゃるそれとはまったく次元が違うだろう。
だが、理論値狙いでストレスを溜めるのも、結局はこの延長線上にある話なのではないだろうか。
しかも、上位勢の場合は可が実質不可になる上に「実力より上の譜面」も存在しない。相当な苦痛を強いられることになりそうだ。
そんな上位勢にも何か気楽な楽しみを……と思わないこともない。が、やはり、誰もクリアできないほどの譜面は太鼓には必要ないと考える。
理由は主に次の3つだ。
1.誰もクリアできないような譜面で本当に満足するのか?
自分の実力よりもかなり上の譜面って、基本的に楽しくないんですよね。
いくら凄腕ドンだーとはいえ、「誰もクリアできない」ほどの高難易度譜面で楽しめるのだろうか?
自分の場合、ノルマに遠く及ばなくても楽しい譜面はいちおうあるにはあるんですよね。『万戈イム-一ノ十』とか『HARDCOREノ心得』とか。
でも、そういう譜面は少数派だ。しかも「誰もクリアできない」レベルという縛りがついたら、楽しい譜面なんて作れないんじゃないかと思う。
確かにクリア狙いでプレイするのは楽しい。
だけど、それは「譜面自体が最低限の楽しさを持つ」というのが前提であって、譜面自体が楽しくないならダメなんですよね。
2.太鼓においてこれ以上の難易度はそもそも可能なのか?
いや、難易度を上げるだけなら可能だけども。
譜面を作るには、楽曲やそのコンセプトに合わせ、かつエンターテインメント性を維持するのも大事だと思う。
その状態で、さらに上の難易度を作るって、無理なのでは?という話です。
いまの太鼓の譜面の多くは、曲の雰囲気を壊さず、最低限の楽しさも損なわないギリギリのラインで作られていると思うんですよ。
高難易度譜面ほとんど見たことないから知らんけど(無責任)。
その範囲内だと、「誰もクリアできない」ほどの高難易度譜面を作るのは無理だと思う。
というか、ドンだーの人外化が進む現在では、そもそも「誰もクリアできない」超絶高難易度譜面を作ること自体が難しそうだ。
実現するには、音符を詰めまくるか、ドンカマギミックを乱用するかの二択しかないんじゃなかろうか。
これは完全に私情なのですが、後者はやめてほしいんですよね。
ドンカマギミックはね、『ドンカマ2000』の特権なんですよ。あの曲だからあのギミックが映えるのであって、ほかの曲でやったらダメだと思います。
前者はいわゆる「真っ黒」ってやつですね。音符を詰め込みすぎてどんかつの顔の右フチの羅列が真っ黒に見えるやつ。
見てる分には面白いけど、実際にやったらどうなんだろう?
めちゃくちゃBPMを低くして叩くたびに次の色がわかる、みたいなのだったらまあまあ楽しそう。だけど、それじゃ誰かはクリアできちゃうからなあ。ある程度の速さは必要になるでしょうね。
楽曲はエクストラトーンを多用した曲を使えば違和感無いかな。『BPM=RT』みたいな。
3.そもそも上位勢は誰もクリアできないレベルの譜面を求めているのか?
理論値狙いは確かにストレスありそうですが、モチベーションにもなるんじゃないかと思うんですよね。
「初日に理論値とってやる!」とか「全曲全譜面理論値目指すぞ!」みたいな。
そこで、いきなりクリアもできないような譜面が来たら、「理論値狙いから解放された!」よりも「は?」のほうが勝る気がします。
身も蓋もないことをいうと、ただ難しい譜面をやりたいだけなら、その人はもう別の音ゲーをやっていると思う。
太鼓をメインでプレイしている上位勢は、太鼓のゲーム性や雰囲気が好きだからこそ、あえて太鼓を選んでいるんじゃないだろうか。
「誰もクリアできない」譜面は、そういうものをぶち壊す危険性さえあるわけで、上位勢からも歓迎されにくいと思うなあ。
長々と話しましたが、結論。
「いいと思うよ! でもその枠は絶対2000シリーズな!」
うん。もうこれでしかない。
2000シリーズ楽曲で、かつ曲のコンセプトに合っているんだったら、無茶やらかしてもいいんじゃないかなあ。と、どうせそんなに上手くないドンだーなので無責任に言う。
逆にいうと2000シリーズじゃなきゃ嫌ってことでもあります。
だって嫌じゃないですか? 20年の歴史を持つこのゲームで、ぽっと出のよく知らん人がいきなり最難関かっさらっていったら。
2000以外で最難関に立つとしたら、10歩譲って2000以外のLindaAI-CUE、20歩譲って増渕裕二、100歩譲って世阿弥(≠Tatsh)くらいのもんだと思いますね。
いや2000シリーズじゃなきゃ嫌だけど。
これ何の記事だったっけ? 2000シリーズってイイよねって話?
まあいいや、2000シリーズ最高!
お金! お金はすべてを解決する!