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大切なもの。

どんな人でも必ず大切にしているものがあると思う。誰に聞いても「それは大切だよ 」と答えるものだ。

お金のことだ。

家族とか恋人とか友達とかも大切だと思うけれど、中には大切に思っていない人もいるだろう。ちなみに僕は大切に思っている。二番目に関してはいないが。

お金よりもそういう人間関係の方が大事だよ!という人もいるかもしれない。今はそんなことはどうでもいいのだ。問題はお金が大切かどうかだ。他と比べてどっちが大切かとかでは無い。落とした小銭を急いで拾おうと思うかどうかだ。口座のお金が減って悲しいと思うかどうかだ。

別にどうでもいい、財布の中の現金がいくらなくなっても別になんとも思わないという人は、僕は分かり合えないと思う。

前置きが長くなったが、僕はコンビニでバイトをしている。いわゆるコンビニ店員だ。そうすると、色んな人をお客さんとして向かえることになる。

まず、小銭を載せる皿を無視して机の上にお金を直置きする人。小銭の薄さが絶妙に指をすり抜けて拾いにくく、ストレスが溜まりにたまる。あのトレイはカルトンという正式名称があるらしいが、以前ネットでは「バカには見えない皿」と呼ばれていた。驚くほどしっくり来た。言い過ぎだろうとも思うけれど。

つぎに、レジでポケットに右手を突っ込んだかと思うと裸の小銭をじゃらじゃらと握りしめて出してくる人。そういう人は大抵、空いてるはずの左手を使わずに、右手の平と親指だけで出す小銭を選び、一枚一枚ゆっくりトレイに落とす。当然時間がかかり、僕らは棒立ちで待っている羽目になるし、次のお客さんに、なんにも悪くないのに「お待たせしました。申し訳ございません」と言わなければならない。

極めつけは、トレイや机の上に、ポンポン小銭を投げる人。過去に何度かそれで小銭が飛んでいって拾う羽目になったことがある。正直に一言で言えば非常に不愉快だ。やめて欲しい。

別にコンビニに来る客が全員愛想良く丁寧に僕らに接してくれることを望んでる訳じゃない。そこまで子供ではないつもりだし、給料を貰ってる身なのである程度のことは耐えるのが仕事だ。ただひとつ思う。

誰しもが大切にしているはずのお金をそんなぞんざいな扱いをする人は、他のものを大切にできているのだろうか。

例えば、トレイの上にお金を出さないあのおばあさんは、大事な書類を書く時に、どこに何を書くかをちゃんと確かめないのだろうか。
小銭をポンポン投げるあのなんだかパリピっぽい茶髪のお兄さんは、プロポーズの結婚指輪を渡す時も、投げて渡すのだろうか。
小銭を裸で持ち歩くあのおじちゃんは、子供や孫が裸でいても、服を着させずに放ったらかしておくのだろうか。

飛躍しすぎているとは思う。でも大切にしているものへの扱い方は、その人のことをよく示す指標になると思う。

コンビニに来る客に、多くを求める気は無い。求める気は無いし、正直どうでもいい。ただ、自分はちゃんと大切なものを大切に扱う事を、常々意識していようと思う。

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