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比類なきトキメキの旅路

 先日、娘(0歳8ヶ月)と初デートしてきた。
 初デートというのはつまり、好きなひとと初めて二人きりでおでかけするということであり、比類無きトキメキの旅路である。
 ぼくが普段仕事の日は、奥さんが娘を連れておさんぽしたりショッピングモールに行ったりしていて、途中おくられてくる写真が大層たのしそうであり、うらやましく思っていた。娘とのプリクラを撮って帰ってきたときなどは、語彙がバグるほど羨ましがった。(赤ちゃんをだっこしながらのプリクラはけっこう大変みたいだけれど)

 先日、娘が産まれる前から夫婦揃って心待ちにしていた映画が封切られたため(鬼滅の刃・無限列車編)、交代で見に行く計画を立てた。
 ぼくは一足先にナイター上映を観に行って煉獄さん大好きになって帰ってきたので、今度は奥さんの番だ。
 ぼくが娘と二人きりでデートしている間に、奥さんは映画を楽しむ、というプランである。当日のお昼前、いったん家族みんなそろって出発して、映画館の前で奥さんとお別れ。
 そこからデートが始まる。

 ぼくはけっこうドキドキしていた。娘はおかあちゃんと離れて不安じゃないだろうか。最大火力の泣きに入ったら、独力であやし込めるだろうか。
 でもそれは杞憂だった。ちょうど娘が朝寝をするくらいの時間だったので、奥さんと分かれてほどなくベビーカーで眠りについた。ほっとした。

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 相手が寝てたらデートも何もないようだがそれは違う。いまお互いの間には「安心」が構築されており、これは極めて能動的なデートのワンシーンである。

 娘の寝顔にほんわかしつつ、その隙にぼく自身の趣味のショッピングを楽しんだ。梅田のヨドバシの模型コーナーはすごいんだぜ。最近ガンプラの塗装に手を出そうとしているのでガンダムマーカーをいくつか買った。
 これもデートである。相手のご機嫌を損ねない程度に趣味に付き合ってもらうという、ルーブルに所蔵されている印象派の絵画にも描かれているであろう逢瀬の一幕。
 そのとき娘は「仕方ないなぁ」という気持ちで寝たふりをしながら薄目を開けていたであろう。あたたかい気遣いの交流。ディス・イズ・デート。
 なので無論、娘のためのイベントも用意してある。

 大阪・梅田が誇る、良く暮らすための知恵の殿堂ことグランフロントに入っている《KidーoーKid あそびのせかい》で娘とめちゃめちゃ遊ぶのだ。
《KidーoーKid(キドキド)》は赤ちゃんや子どものおもちゃを扱う比類無きカンパニー、ボーネルンドが運営する遊び場である。
 娘は最近つかまり立ちができるようになったので、遊びの幅はグッと広がっているため、キドキドのおもちゃいっぱいの広場で自由に遊んで貰うという寸法だ。

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 平日だったので適度なにぎわいで、ゆったり思い切り遊ぶことができた。
 娘は終始ごきげんであり、好奇心の赴くままに遊んだりいろんな表情を見せたり、楽しそうだった。

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 最初の不安が娘が楽しんでくれてることに対する喜びに変わって、ぼくもめちゃめちゃ楽しかった。

 こういう感覚は久々だ。
 大切なひととの初デート。皆と一緒にいるときは楽しそうにしてるけど、ぼくと二人きりのときもそうであってくれるかはわからない。たぶん大丈夫と思うけど、でも本当にそうか? と思って、一抹の不安とともにデートしてみたら、すごく良い顔をたくさん見せてくれた。サイコーである。

 子どもが産まれて、それまで知らなかった嬉しいことや楽しいことは沢山あったけど、またひとつ増えた。
 きいているか。子どもを授かる前のぼくよ。あるいは異性とお付き合いするなんて、ましてや結婚して子どもを授かるなんて想像すらしてなかった若かりしぼくよ。
 じぶんの娘とデートするの、めちゃめちゃ楽しいぞ!

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読んでいただきありがとうございます!!サポートいただければ、爆発するモチベーションで打鍵する指がソニックブームを生み出しますし、娘のおもちゃと笑顔が増えてしあわせに過ごすことができます。