“いきなり5二玉”のススメ

こんにちは。S𝒾N..です。
めっきり寒くなりましたね。

今回は,角換わり腰掛け銀における後手番戦法で,玉を4二ではなく5二に上がる“いきなり5二玉”戦法を紹介したいと思います。

竜王戦第6局に向け,元指す将の観る将としては戦型予想をしたいところ。

(藤井五冠が先手だしな……。角換わり腰掛け銀だよなぁ……。広瀬八段はどんな構想で来るかな……。基本図は先手勝ちそうだし,基本図以外に持ち込む変化……。)
と考えていたところで,ふと閃きました。

カギになったのは手待ちの変化。△4二玉型から△4四歩〜△4一飛〜△5二玉,が定跡のひとつです。

最初から玉が5二にいれば,△4四歩〜△4一飛と進んだとき,飛車筋が通っていることに気づいたのです。しかも,△5二玉型が悪くないというのは,手待ちの変化に出てくることからも明白です。

……と考えたところで,実戦例を探してみました。

当然,見つかりました。確認できるプロ実戦例は何局かあり,例えば近藤誠也 七段 vs 佐々木大地 七段戦(第63期お~いお茶杯王位戦 挑戦者決定リーグ紅組)。ソフト戦では,Kristallweizen(通称“白ビール”)がよく指していました。しかも,後手が勝ち越している!

すぐにソフト解析にかけます。sqmz_dia/やねうら王v7.6.3の解析で40点台後半(後手勝率48%くらい)。
うん。角換わりの後手としては悪くない。

△5二玉以下の変化は,研究が進み次第,上げていきたいと思います。

お読みいただき,ありがとうございました。

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