本について思うこと、その雑記 #1

私は、紙の本(以降、書物)も電子書籍も好きであるし、どちらとも今後も使われていくだろうと思っている。ただ、現状の電子書籍(使っているのはAmazonのKindle)は、最近あまり使っていない。確かに、運びが楽で、読むときも指でタップするだけでページが捲れるのは便利であり、ブックマークや検索機能、そして、それらを簡単に管理できることは、今後も書物と比べてアドバンテージにだとされ続けると思う。ただ、内容について記録するのも、ページの角のたくさんの折り目や線を引いた後、書き込んだ後、挟まれた栞や付箋によって、(現状では)十分に機能し得る。

だが、現状の電子書籍は、あくまでも書物の電子化というところに留まっているとも感じる。確かに、便利ではあるが、それこそ長い論争が続いている紙の書物が消滅するかどうか、その問いに答えを出すほど進んでいるのだろうかと思う。さらに言えば、このような議論自体、その議論の方向性というものが、本当なのかとも思う(私自身としては、後に述べることも踏まえて、どちらともが共存、というよりは、どちらともそれぞれの意味、役割を持って親しまれていくのではないかと考えている(望んでいる))。

こうした中で、書物と電子書籍のそれぞれの利点、欠点を比較していくことは大切であるが、ただ、その時に、どうしても自身の好み、習慣というものは取り除くことはできない。というより、取り除くべきなのではないと思う。しかし、だからといって、よくあるどちらかの立場に偏った話になっても、面白くもないし、実のある話にもならない。

そこで、この「本について思うこと、その雑記」では、書物と電子書籍について、色々考えてみたことをまとめていくなかで、それがどう共存(あるいは、もはや別々の道をいくのか分からないが)していくのか考えていきたいと思う。ただ、どちらかというと私自身が好きな書物という観点に偏ると思う。(どんな文献や発言でもそうだが)この考え方のみが正しいというわけではないし、何が正しいのかということを明らかにするために書いているのではないということを先に述べておく。


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