見出し画像

【図解】Web2.0とWeb3.0のサービスの仕組みの違い

実はこのnote、半年以上前に書き終えていたが、Web3やクリプトに興味があると俗っぽいとか、お金儲けに興味があると誤解されそうで怖くて下書きのままにしていた。

そんな中、暗号資産取引所FTXが破綻するという詐欺とも取れるような事件が発生し世間を賑わせている。世間からは「だから暗号資産は怖いんだ」「詐欺の人たちの巣窟だ」という声が再び聞こえてくるようになった。

本当に悲しい。事件が起こったこともそうだけど、こんなにワクワクするWeb3やクリプトの世界のイメージがまた悪くなったからだ。この世界の思想や技術は何ら変わりなく日々進化し続けているにも関わらず、それが表面的な部分で伝わらないのがもどかしい。

だから敢えてこのnoteを出すことにした。
世間からどう思われるかとか気にしてる場合じゃないかなと。

僕はWeb3やクリプトによって、よりフラットで豊かな社会が訪れると本気で信じている。このnoteはそのワクワク感のほんの一部にしか過ぎないけれど、少しでも面白さが伝われば嬉しい。

※注意
暗号通貨の世界は本当にボラティリティが高いです。
過渡期なので詐欺などが多いのも事実。投資対象として扱う場合は、一定のリテラシーを身につけた上で慎重に行動いただくのが良いと思います。
特にFTX事件の影響でより一層混沌としているのでなおさらです。

ここから下は半年以上前に書いたものなんだなと思いながら見てください
─────────────────────────────

このnoteを書こうと思った理由

最近はWeb3.0という言葉もバズっていて、ブロックチェーン好き以外の人も耳にするようになってきた。

それでも、世間一般の人の印象はこんな感じだと思う

  • ブロックチェーンなんて難しくてわからない

  • 暗号通貨ってなんだか怖い

  • Web3.0なんて技術オタクだけ熱狂してるんでしょ

たしかに、Web3.0系サービスを触るのは少しITリテラシーが必要だったり、暗号通貨もボラティリティが激しくて損をするリスクもあるからその気持ちも分かる。

でも、その裏側にある思想や世界感ってほんとに素敵なんだと伝えたい。特定の誰かにお金や権力の集中することのない、今よりも自由でフラットな世界が広がっていることを伝えたくて書いてみた。

単純化するためにあえて細かいところをデフォルメしたり省いたりしている。より詳しく知りたいと思った人は、ぜひいろんなキーワードで調べてみてほしい。

Web3.0系サービスの仕組みについて

まずは、現代によくあるGoogle、Facebookなどの広告型、dropboxなどの課金型サービスの仕組みを見てみよう。

説明不要なくらいとってもシンプル。
他にも、Amazonやメルカリなどのプラットフォーム型サービスもあるが、それらは場を提供する代わりに商取引が発生したときの手数料を取るシンプルな仕組み。

そしてこれがWeb3.0型サービスの仕組みの一例

最近、巷で話題の「歩きながら稼げるアプリ "STEPN"」
購入したNFTを元に、遊びながら稼ぐサービスだ。NFT購入を必須としないサービスもあるが、仕組みが面白いのであえてこっちを図解してみた。

ちなみに、STEPNは新規ユーザーが増え続けないと成り立たないポンジスキーム(詐欺)という意見もチラホラあるが、それはある意味どのサービスも同じなので一概にそうとはいえないと思っている。

※2022/11/19追記
暗号通貨全体の市況が下がっていることも影響し、STEPNも含めBCG(ブロックチェーンゲーム)全体のゲーム内通貨の価格は下がっており、仕組みそのものに問題があったかどうかの判断は分かれるところです。多くのBCGがまだサービス提供を続けているため数年後に答え合わせできると思います。

もう一つはWeb3.0の広告型サービス
例えば、Braveというブラウザアプリが該当する。ブラウザで広告を見たときに発生する広告料が運営元に入るだけでなく、広告閲覧側にも分配される仕組み。僕もずっと前にGoogle ChromeからBraveに切り替えて快適に過ごしている。

結局、違いってなんなの?

仕組みは分かったものの、現代によくある仕組みとWeb3.0型の仕組みは結局何が違うのか?それは「資金の行き先」「リスクの所在」「運営の組織形態」この3つ。1つずつみてみよう。

資金の行き先

オレンジ色の箇所に注目してみてほしい。

今までは資金の行き先は運営のみだったのに対して、Web3.0の世界は運営だけでなく利用者にも分配され、そこで得た資金を資本としてマーケットで売買できる仕組みになっている。利用者が対象サービスのエコシステムに貢献した分だけ対価を得られるということだ。

例えると、Yahoo知恵袋でベストアンサーに選ばれるとヤフー社からYコインがもらえて、そのYコインをYahoo知恵袋でも活用できるし、株式のようにマーケットで売買もできるみたいなイメージ。

今でもサービスのエコシステムに貢献したら○○ポイントがもらえるなどのサービスもあるが、対価がより換金性、資産性を帯びているというのが大きな違いだ。

リスクの所在

今までは対象サービスがうまくいくかどうかのリスクを運営のみが背負っていて、利用者は仮にそのサービスが無くなったとしても金銭的にはなんの痛みもなかった。

一方、NFT購入などユーザー初期投資が必要なWeb3.0系のサービスは、出資性を帯びているので、サービス存続のリスクを運営だけでなく、利用者も背負うことになる。つまり、利用者でもあり出資者でもあるという立ち位置になる。

STEPNがポンジスキーム(詐欺)かという問いに対して、「そうとも言えない」と答えたのはこれが理由だ。

よいサービスでなければ潰れてしまうのはいつの時代も同じ。

STEPNのようなサービスは出資性を持つので、投資家マインドがないままサービスを利用すると、競合サービスが出てきたり、暗号通貨が暴落するなどでサービスが成り立たなくなった時に「詐欺だ」という気持ちになる。けど、それは、自己責任で株を買って、下がったら「なんで下がったんだ!詐欺だ!」と言ってるのと同じ構造になる。

なので、一緒にサービスを良くしていく投資家マインドを持っていないと厳しくて、ポンジスキーム(詐欺)だと思う人は最初からやらない方が良い。

ちなみに、自分も仕組みを肌で感じるために試しているが、多額の投資は怖いので細々と遊んでいる。中にはかなりの金額を投資する猛者もいるが、自分はチキンなので押さえている。

運営の組織形態

最後に運営の組織形態にも触れておきたい。
同じくオレンジの枠組みの中に注目してみてほしい。

今あるサービスの殆どが株式会社で運営され、出資者である株主に利益や権力が集中する組織構造だ。もちろん、考え方は様々なので、従業員に多く分配したり、権限を移譲していたりするケースもあるのであくまでも一般論。

ただ、現実的には、世界の長者版付けの上位を見れば分かる通り、ありえないほど富が一極集中しているのは周知の事実。

出典:日経新聞「世界長者番付、テスラのマスク氏が初の首位 米誌」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN05D6V0V00C22A4000000/

それに対して、Web3.0で主流になりつつある組織形態を見てよう。
こちらもオレンジの枠を見てほしい。

DAO(Decentralized Autonomous Organization)とは「分散型自律組織」と言われ、ブロックチェーン上で世界中の人々が協力して管理・運営される組織のこと。

  • 中央管理者がおらず、参加者同士で管理

  • 情報の透明性が高く、誰でもソースを閲覧できる

  • 誰でも組織に参加できる

などの特徴をもっている。
従来のヒエラルキー構造とは異なり、対価に対して適切に利益分配されるため富の一極集中が起きにくいフラットな仕組み。

すべてのWeb3.0系サービスがDAOで運営されているわけではなく、まだ過渡期ではあるが、DAOで運営されるサービスが日に日に増えている。

DAOについては、詳しく説明している記事がたくさんあるので、興味のある方はぜひググってみてみてほしい。

Web3.0は今よりも自由でフラットな世界

Web3.0の世界はまだ発展途上だ。
今はブームっぽい流れがきているがそのままスムーズに行くとは限らない。暗号通貨が暴落する可能性もあるし、いろんなサービスで試されているDAOもどこまで広がるかは分からない。

それでも僕は、Web3.0やブロックチェーンの裏側にある思想は普遍的で、そう簡単には揺るがないと思っている。

人は誰しも幸せになりたいと思って生きている。
特定の誰かに権力や富が集中して、その配下で生き続けたいと心から願っている人は少ないはず。多くの人はみな自由に自分の人生を生きたいのだ。

選択肢の一つとしてWeb3.0的なサービスや生き方が広がっていけば、今よりも幸せな世界がくると結構本気で思っている。あとどのくらい先になるかは分からないけど、そんな世界がくるのを心から願っている。

Twitter:https://twitter.com/kei_taka

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?