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誰でも答えられる「選ぶだけ大喜利」という企画を立ち上げました。学び多かった!

久々に熱を込めている企画があります。「選ぶだけ大喜利」というものです。大喜利を気軽に楽しめる人、ひいては柔軟な面白アイデアを発想できる人を増やすことが目的の企画です。

近年、TVでもYouTubeでも大喜利番組が増えてきました。元祖・笑点の幅広い年代での人気はもちろん、IPPON GPや座王、まいにち大喜利など。ライブでは「大喜る人たち」が人気。滝沢カレンさんも自身のYouTubeチャンネルで大喜利をしています。

秋葉原には「ボケルバ」という大喜利カフェもでき、Webサービス「bokete」も依然人気。一般の人が大喜利プレイヤーとして楽しめる機会も増え、盛り上がりを見せています。

僕は大学の落研出身で、当時は毎日部室で先輩や後輩と大喜利を楽しみ、社会人になってからも趣味で大喜利回答を楽しんでいます。その経験から、企業などで大喜利研修を行ってビジネスアイデアの発想力や企画のタネ創出につなげたり、音声プラットフォーム「Voicy」の生放送で「中喜利 ~ウケなくていいそこそこの大喜利」というイベントをやったりと、大喜利をみんなのものにする活動を行っています。大喜利系カードゲームもいくつか開発しています。↓


でも、見ている分には面白いものの、「やっぱり大喜利は難しくてハードルが高すぎる!」という人がほとんどかと思います。

そこで、大喜利に参加するハードルを限りなく下げる企画をTwitterで立ち上げました。それが、「誰でもできる!選ぶだけ大喜利」です。↓

要するに自分の回答を選ぶだけ。これなら、回答が全く思いつかなくても大喜利に参加できるし、毎日やっていると大喜利センスが身に付きます。もちろん自分で答えたければ自分回答の選択も可能。

誰でも1クリックで大喜利プレイヤーになれるという企画、自分でもいいの思いついたな~と思って楽しんでいたら、参加してくれていた友達が、
「この答えってAIが考えてるの?」
とコメントをくれて、それがきっかけで面白いことを思いついたんです。選べる回答に、AIが考えたものを混ぜよう、と。

敬愛する友人の竹之内大輔さんが開発した「大喜利人工知能」っていうものがありまして、ここに大喜利のお題を送ると、即座に回答してくれるんです。笑いを思考する強いAIです。↓

一回でいい答えが出なくても、何度も問いかけると次々にいろいろな答えを返してくれるので、その中から面白いものや整ったものを選んで、選択肢に1~2個まぜ、選ぶだけ大喜利をやっていくことにしました。ちなみに人類代表の回答は僕が考えています。↓

どれがAIの答えでしょう。AIすごいですよね! なんというか、生成のエラーも含めて、人にできないことをやってきます。

こうして、人類とAIのどっちが人類に選ばれたか、対戦成績をつけていくことにしました。

初めはやっぱり人類の回答が勝利しがちでした。AIの回答は文法が拙いのでAIだとバレやすいんです。そこで今は、意味を変えずに言い回しを人類が整えています。それをやると面白くなくなることが起きる場合もあるので繊細にやっていますが、この作業も非常に勉強になります。

まだ始まったばかりではありますが、この記事を書いている本日時点での人類 vs AI の対戦成績は、五分五分です!

で、この企画をやって細かい気付きをたくさん得たのですが、一番は、「回答の選択肢のレベルが低いと、たくさんの人が「自分で回答」を選んで答えてくれる、ということ。

これは、自分が以前体験したことでもあるのですが、大喜利イベントに回答者として登壇したことがあり。僕は大学で落語研究部に所属していた頃から趣味で大喜利をやっていて、得意だという自負があったのですが、プロ級の強いプレイヤーと横並びで大喜利をしたら途中で心が折れて全然思いつけなくなったんですね。

結局、人類は、ハードルが下がった状態で一歩踏み出す行動をしやすくなり、その心理状態において安心感を得ると、間違っていてもいいという前提の自然な連想が行われて、それが人と違う面白い発想になるわけです。

つまり何が言いたいかというと、AIが担うこれからの役割の1つは、面白さという領域において、人に対するハードルを下げることなのではないか、と。

少しの間違い(間の違い)が垣間見える答えは、連想のヒントとして最適です。

僕はそのことを分かっているつもりで、現在の仕事でも、いろいろな会社の企画チームに参加して、率先して間違っているっぽいことを言うようにしているのですが、どれだけ配慮しても、僕が企画のプロという前提でそこに参加している以上、僕が発言したことがなんかレベルが高いように聞こえてしまうきらいがあるんですね。そうすると、緊張感や、終わった感が出ます。

それに対して、「こいつの言うことは間違っているかもしれない」という前提で見られているAIは、たくさんヒントをくれるわけです。

このことを多くの人に伝えたいと思っています。話題になってすぐChatGPTを遊び倒しました。それが企画でもアイデアでもなく、「アイデアのヒント」量産ツールであると分かり、その使い方の企業研修を行っているのですが、その研修内での伝え方の解像度を、この「選ぶだけ大喜利」企画の経験で上げられた気がしました。AIは、人の創造性に勇気をくれると。

もちろん、画像生成AIがすごいクオリティのイラストをどんどん作ってしまうとか、チャット型生成AIが優秀な添削を行ってくれるとか、近頃の生成AIの諸問題はいろいろありますが、所詮AIは人間の叡智を材料として作られた集合人格です。AIは僕にとって、役に立つ存在というより、笑える対象・愛すべき存在です。そいつを面白がりながら、自分が面白いと思うことを思いつくきっかけにしていきましょう。

※今日のお題、ポチってみて下さい。いけそうならコメントで自分の回答をお気軽に!↓


※紹介① この記事にまつわるVoicyの放送 大喜利イベント登壇時の話/大喜利AIの話 など↓


※紹介② ChatGPT活用ビジネス企画研修を、主に法人向けにやってます。一般向けイベントも推進中。ご興味があればお気軽にご連絡ください。↓


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