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人騒がせな伝言代理送信サービス

 少し前のことになりますが、父が突然死したことを契機に、自分も万が一の時に備えておこうと思い、自分の家族に対するメッセージを託す、ネット上のサービスを利用することにしました。

 このサービスは、あらかじめメッセージを登録しておくと、月に一度、自分あてにメールが届き、メールアドレスとパスワードを入力してログインすると、生存確認ができたと判定、これを毎月繰り返すものです。
 
 それで、僕の場合、パスワードがわからなくなり、そのまま放置していたら、僕が死亡したと判定されて、登録していた送信先である、妻のメールアドレスに、僕のメッセージが届いたようです。

 メールが届いた際、僕は勤務時間中で、妻からラインのメッセージが来たとき、何のことかわからないでいましたが、そういえば前にサービスに登録していたことを思い出し、間違いであることを伝え、一件落着しました。

 メッセージの内容が、家族へのこれまでの感謝と、最低限の連絡先などを伝える内容であったため、どこかで自殺してしまうものだと思ってしまったようです。

 ただ、このメッセージで、余計なことを登録しておかなくて、よかったと思いました。どんなことかは想像にお任せしますが、自分がいなくなったからと、自己満足で余計なことを開陳することは、残された人たちに迷惑と悪感情を置き土産にするようなものですからね。

 とりあえず、今は健康と身の安全に留意して、なんとか生き延びることに注力し、別な方法を考えたいと思います。

 

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