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僕なりのカミングアウト問題

 思い悩む、まではいかないのですが、時々、壁にぶつかるたびに、どうしようかと考えていることに、僕自身の旧姓使用のカミングアウト問題があります。

 女性であれば、旧姓使用の人は多くなっており、職場で姓が変わっていなくて、それで結婚している、という話を聞くと、それは旧姓使用しているんだろうと、聞き手が勝手に補う、そんな状況になりつつあるように思います。

 男性の場合は、結婚しても姓を変えないのが多数派であり、変える場合はまず頭に思い浮かぶのが婿養子、僕の場合、婿養子でもないし、長男でもあるので、なんでだろうと思われてしまうところがあります。

 なんでだろうと思われても、そこに深い思いはなく、夫婦の間でそう決めたから、なのですが、このへんは常識からすると、そうならないでしょうということになり、硬直的な価値観を持っていそうな第三者に対しては、それらしい、取ってつけた説明を、させられることになります。

 なので、これまでは、理解ある人にしか、旧姓使用のことは、話していませんでしたが、立場が上になると、自分の名前で対外的な権利関係の手続きをすることも増えて、人事担当は知っているはずですが、そんなことありえないだろうという思い込みから、見過ごされているケースもあり、後になって書類の作り直しをすることもあります。

 もちろん、本名と通称使用が異なることはメリットもあり、仮に第三者が僕のプライベートを探ろうとしても、本名を知らせていない限りは、たどり着けませんので、プライベートとは切り離して、普段は生活し、必要に応じて、接続させる、そうした生き方ができることは、気に入ってはいます。

 また、社会とつながるためにマイノリティを表明せざるを得ない人が、そのタイミングに苦慮するというのも、すごくわかりますし、また、カミングアウトするときは、やはり相当な心理的エネルギーを、費やすだろうなと想像します。

 年齢的に、今から、という気もしますが、この先10年は、いろんな意味で自分個人で勝負をしていく局面でもあり、そうした自分の価値観も含め、受け入れてくれる人を増やす意味でも、まずはSNSのリアル領域から、このへんをこっそり打ち出していく、その際にさざ波は立つでしょうが、そこを乗り越えれば別な領域も見えてくるわけで、自らの夏休みの宿題に、課しておきたいと思います。

 
 

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