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ひたち3号で仙台ヘ

 昨日は朝に品川を出発し、常磐線経由で仙台に向かう、特急ひたち3号で、仙台まで乗り通しました。
 東京から仙台に行くのに新幹線を使うのが常識で、みどりの窓口でも駅員が経由間違えて発券するぐらいですから、かなりの通な使い方であり、さすがに僕と同じように、乗り通していた人はあまりいないように思いますが、東京から茨城県北部の勝田や日立まではそれなりに利用されており、その先のいわきから仙台方面ヘの利用もそれなりにあって、乗車率は高いように感じました。
 車両のグレードは高く、途中で大海原も見えて、新幹線とは違う旅が楽しめます。
 また、一日に数本ある、都内から仙台まで走破するひたち号は、富岡、双葉、浪江といった福島原発の近くの駅に停車する、常磐線全線再開のシンボル的な列車でもあります。
 震災から12年が経過し、これらの駅の周りは新しい建物が立ち並んでいますが、駅と駅の間は、草木に覆われた農地とか、使われず放置され、朽ちていきつつある家も散見されます。
 ある程度、復興が進んできた中で、当然ながら取り残されたままのところもある、こうした復興の状況も、最近はあまり話題に取り上げられることはなくなりましたので、僕のような部外の者にとっては、震災後の、個人的な人生経験の積み重ねと、感染症拡大の長期化による社会の変容は、確実に福島浜通りの現状に対する関心が薄れており、列車で通過するだけとはいえ、そこからの光景を心に刻み、思いを致す一日にできたと思います。

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