見出し画像

Steam Deckは期待通りだった。

偶然なのか必然なのか、丁度一年前に書いた記事の続き的な形となります。
当時はSteam Deckが発表されて間もなく、なるべく多くの情報をまとめて書いたのを覚えてます。

アメリカ在住なのもあって、先月に無事256GBのSteam Deckを入手できたので改めて感想を書こうと思います。日本ではまだ入手不可能ですが、リリース時の参考にでも。

待ち時間が長かった。

Steam Deckの予約が始まったのは去年の7/16の12時あたりでした。予約費はたったの5ドル(500円ちょい)。予約開始時オーダーが殺到しており、Steamのサイトが落ちまくり、無事予約できたのが数時間後でした。そして2月28日から発送されました。

毎週月曜日に予約した人に順番で支払いの手続きのメールが届き、72時間以内に支払いを終了すれば購入完了となり、発送されるしくみでした。
自分のSteam Deck購入手続きのメールが届いたのは6月上旬でした。毎週月曜日「そろそろ来るよな・・・?」って感じでメールを待っていました。

第一印象

第一印象は素直にでかい!!!でした。色々と比較写真は見ていたのですが、実際に触れて、見るとやっぱりでかい!!!!

専用のケース付き
パカッ。速攻でスクリーンプロテクター付け、1TBのmicroSDカード挿れました。
有機ELスイッチと比較。でかい。でかい。

アナログスティックの下にあるのはクリック搭載のトラックパッド。アナログスティックの先端にはタッチキーも搭載されています。上にはトリガーとアナログバンパー、後ろには薬指と小指の位置にもボタンがあります。そして本体にはジャイロ搭載。完全にSteam Controllerの上位互換って印象です。またSteam内で各ボタンの設定を自由に変更できるます

かなり大きいものの、あまり重くは感じません。後ろの方ががコントローラーっぽくなってるので長期間持ってても全然疲れを感じたりしませんでした。むしろスイッチの平たい形状の方が長時間には向いてない気も・・・

肝心の性能

まず、Steam DeckはLinuxベースのOS,Steam OSを用いています。Linuxでありながらも、Proton(簡単に言うと翻訳ツール)を利用しWindowsゲームも遊べるようになっています。簡単に言うとLinuxなのにWindowsゲームができる!凄い!

そしてSteam OSではゲーム毎に詳細に設定(FPS制限、リフレッシュレート、TDP制限等)を変更可能です。またAMDの超解像技術、FSRをOSレベルで搭載しています。今度モニターにつなげて試したい。

今のところ試したゲームは

  • ファイナルファンタジー14

    • FF14は正式には「未対応」扱いですが、ちょいと設定をいじれば普通に起動できました。未だに戦闘コンテンツは試してないものの、町中では安定して40FPSを維持できていたので、動作には問題無いと感じてます。唯一の難点が、現状Steam DeckのSteamキーボードで日本語入力しようとすると、うまく反映されず「?????」としか出ないことです。Steam OSのバグかなぁ・・

  • ファイナルファンタジー7リメイク(Steam版)

    • 実はPC版発売日にEpicで購入したものの、未プレイのまま放置してて、SteamでSteam Deck完全対応で発売されたので・・・再購入してしまいました。とりあえず「試し」で一時間ほど遊ぶつもりが気づいたら3時間半経っていました。30FPS固定で試しましたが、実際30FPSを下回ることは一切無く、40~60FPSも行けそうな雰囲気でした。ゲーム内動作も完全に安定しており、全く不便無く遊べました。

  • モンスターハンターライズ

    • Switchで出たからこそSteam Deckでも試したかった。そして最近プレイ初めたのも大きい。正式対応は「不明」扱いなのですが・・・全く問題なく遊べます。中~高画質で40~45FPSあたりを維持しながら、処理落ちも、バグも全くありませんでした。強いて言うなら起動時の「RE Engine」のロゴのところの音が少し飛ぶぐらいです。

  • リトルノア 楽園の後継者

    • Cygamesの新作だったので発売日に購入!!Steam Deckとも相性良さそうなのでお試しー!完全に問題なく遊べました。正式には対応状況「不明」なのに、発売日からそのまま遊べた!

  • Dead Cells

    • 既に「完全に対応」されており、動作もありとあらゆるプレイヤーが検討済みなので問題なく遊べるのは知ってました。純粋にSteam Deckとの相性が良さそうで遊び始めました。Steam Deckのおかげで改めてドはまりしました。軽く、サクサク遊べ、中断しやすい面では普通に「pick up and play」的なスタイルに合ってる気がしました

他にもところどころゲームをやったとこ大半は特に問題なく遊べました。すべてSteam Deckのみで遊びましたがFF14意外はmicroSDカードにインストールしていますが、特にロードが長いと感じたりもしませんでした。

強いて言うなら:

  • 無双OROCHI 2 Ultimate

    • フレーム処理がやや不安定。ゲーム内で30hz、Steam Deck側で60fps固定で安定する。シネマティックカットシーンが鑑賞不可。ゲーム内のイベントシーンではやや音ズレ発生。ゲームプレイ自体は問題無い

  • ロックマン ゼロ&ゼクス ダブルヒーローコレクション

    • 起動時に解像度が大きすぎるため、画面の右上だけ表示される。ほぼ当てずっぽうでメニュー選択で720pに変える必要あり。めんどい。30fpsに固定するとゲームの動作が遅くなる。60fpsにすると問題ない。謎い!

また、一部のゲームは搭載してるアンチチートツールや外部ランチャーがLinux未対応なのでSteam Deckでは動作しない場合もあります。そしてVRゲームは基本Steam Deckでは「動作可能ではあるが推奨はしない」とValve社が発言してます。

けれどProtonは常に改善されて続けているのでいずれはSteamゲームのほとんどがSteam Deckで問題無く遊べる日が来るのを期待しています。

Steam専用機ではない

SteamはSteam Big Pictureの改良版「ゲームモード」とPCみたいな「デスクトップモード」に切り替え可能です。
「ゲームモード」はSwitchのOSに雰囲気がかなり似ています。デスクトップモードモードはWindowsに似た雰囲気のデスクトップです。OSはもちろんSteamOSなので実際はLinuxのまま。

デスクトップモードでキーボマウスを繋げると完全にUMPC(本体意外は別購入)

今のところ試せてはいませんがSteam Deckでは少し設定をいじればEpic,xCloud,GeForce Now,Stadia等のゲームも遊べるらしいです。今後試し次第また感想を書きたいと思っています。またWindowsもインストール可能ではあります・・・けど今のところSteamOSの使用感が良すぎて全然やる必要を感じません。

終わりに

ところどころ不便なとこや改善を望むところはあるものの、OSやProtonに関してはValve社が積極的にアップデートしているのであまり気になりません。専用ドックの発売が延期になってしまったのは残念ですが、発売日をゆっくり待つことにします!

素直に「性能に対して安すぎる」ですべて完結してしまいます。最安モデルで$399、最高で$649。モデルによる実際の性能差は無し。正直、この値段で大丈夫なの?Valveさん?!ってなってます。値段故、一つ心配なのが、Steam Deckの寿命です。まだ入手して1ヶ月、出品始まっても最長で半年あたり。長期的に性能はどうなるのか。耐熱の性能から内部の劣化など・・・。この値段なら2,3年にペースなら普通に買い替えちゃいそうです。

また、Steam Deckの影響でUMPC、Linuxゲーミングの分野がどう変化するかが楽しみです。既にAYA NEO、GPD、AYN等の会社も新モデルを発表してます。中にはSteam Deck並の値段のモデルもちやほや・・・。Windows用としてこれらのどれも買おうか検討中。

PCゲーム好きで「Switchみたいに気楽にSteam等のゲームをやりたい」って方には全力でおすすめします。また、「とりあえずゲーミングPCがほしい」ってほしいって方にも。一つの注意点としては、少し大きいので手が小さい人は少し苦労するかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?