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これがももクロだ 灼熱のももクロ夏ライブに興奮 「ももクロ夏のバカ騒ぎ2022 -MOMOFEST-」@埼玉県・ベルーナドーム

 ももクロの灼熱の真夏のライブが戻ってきた。コロナ禍により2年間中止を余儀なくされていた「ももクロ夏のバカ騒ぎ」がひさびさに開催され、ももクロ夏ライブの素晴らしさを存分に堪能することができた。
 この日(7月31日)はももクロによる本編の前に妹グループのAMEFURASSHIがオープニングアクトを演じ、20分という短い時間とはいえ、ダンスにも歌に類まれなスキルを見せつけた。最近応援しているグループだけにドーム球場の広さに負けないパフォーマンスぶりに興奮しこの後にやるももクロは大変ではないかと余計な心配をしてしまった。ところがいざ本編が始まるといろんな意味でそれを軽々と越えてみせるパフォーマンスを連発したももクロのモンスターぶりに改めて「これがももクロだ」と認識させられることになった。
 「MOMOFEST」の副タイトルの通りワンマンライブではあるが、ブロックごとにダウンタウンももクロバンドの演奏をバックにしたロックフェス降臨バージョンのももクロ、小編成のアコースティック演奏をバックにしたフォーム村風の歌唱、TeddyLoidのDJプレイをフィーチャリングした爆発的なパフォーマンスと現在のももクロの持つ様々な音楽性をまるでフェスのように見せていくという形式。この表現の幅広さはダンス&ボーカルグループとしても突出していると思う。

「overture ~ももいろクローバーZ参上!!~」の後の幕明けは「一味同心」だった。一瞬「こんな歌あったっけ」と言う感覚に襲われた後、「田中将大投手の新しい登場曲だ」と思い当たった。昨年ようやくアルバム「田中将大」が発売されて自由に聴くことができるようになったが、これまでも田中将大曲は音源がすぐには配信されないのが通例。特にこの曲は百田夏菜子の初の作詞作曲楽曲という話題性もあったのに、これまでライブでは一切披露しなかったこともあり、完全に存在さえも失念していた。

 この日はライブ前にも配信番組の公開収録として高城れにとスタッフらとの野球トークが繰り広げられたが、今回初披露されたのは会場が西武ライオンズの本拠地の野球場ということで、「一味同心」で始まり「吼えろ」で終わるという構成になったのではないか。ほかの登場曲同様にいい楽曲なので、これをきっかけにライブでのパフォーマンスも増えていきそうだ。
 この日のライブでの白眉は「Guns N’ Diamond」「ROCK THE BOAT」の流れだったのではないか。もともと曲が好きだということもあるが、アルバムツアー「DOME TREK」の時から比べると今のももクロが歌う最初の頃は若干背伸びして歌っていたのと比べると大人の表現。格段の成熟を感じさせた。
 ライブは最新アルバムからの 「ショービズ」「孤独の中で鳴るBeatっ!」「 HAND」「なんとなく最低な日々」「momo」のような大人の等身大のももクロを感じさせる楽曲群と 「ツヨクツヨク」「労働讃歌」「Believe」など10代の頃から歌っていた曲とミルフィーユのように重ねあわせた構造となっていた。単に新旧楽曲が混じっているというだけではなく、古い曲も今の表現力で歌い上げるとまるで違う楽曲のように聴こえてくる。宗本康兵によるアレンジが本来楽曲が持つポテンシャルを掘り起こしたことにも感心させられた。

 そうしたももクロの表現力向上を際立って感じたのは「Hanabi」「愛を継ぐもの」の2曲だったかもしれない。いずれにヒャダインの楽曲でもあるが、その素晴らしさにヒャダインは面白ソングだけの人ではないとを再確認させられた。「Hanabi」では舞台上に設営された多数のLEDパネルに実際のような花火が打ちあがるアニメ映像が映し出される演出にも感動。夏ライブでは花火がひとつの風物詩のようなところがあるが、ベルーナドームは屋根付き施設で実際に花火を打ち上げることができない。それでも何とか打ち上げたいと思いこのアイデアを生み出したのだろう。演出の佐々木敦規の執念に脱帽させられた。

会場:埼玉県・ベルーナドーム
DAY2:2022年7月31日(日) 14:00開場 / 16:00開演 / (19:00終演予定)

ももいろクローバーZももクロ夏のバカ騒ぎ2022 -MOMOFEST-」2022年7月31日 ベルーナドーム セットリスト
SE. overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
01. 一味同心
02. 夢の浮世に咲いてみな
03. ダンシングタンク♡
04. stay gold
05. ショービズ
06. Guns N’ Diamond
07. ROCK THE BOAT
08.ココ☆ナツ
09. サラバ、愛しき悲しみたちよ
10. 愛を継ぐもの
11. 孤独の中で鳴るBeatっ!
12. ツヨクツヨク
13. HAND
14. なんとなく最低な日々
15. 未来へススメ
16. ニッポン笑顔百景
17. MYSTERION
18. momo
19. ロードショー
<アンコール>
20. Believe
21. Hanabi
22. 労働讃歌
23. 吼えろ

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