『しおこうじ玉井詩織×坂崎幸之助のお台場フォーク村』第135夜「武部聡志ときくちから」@フジテレビNEXT
THE ALFEEのカバーバンドで登場した「そこに鳴る」。スタプラからの2組(TEAM SHACHI・ばってん少女隊)。初代音楽監督武部聡志、ゲストシンガー川崎鷹也と充実のラインナップだった。
とはいえ、やはり圧巻と言えたのはTEAM SHACHIによる「幻夜祭」のカバーであろう。TEAM SHACHIはスタプラファンの間でもその実力が軽く見られている感があると思っているのだが、最近実力派のアイドルとして一目置かれている感があるばってん少女隊と比べても歌の実力は抜けているのではないかというのを変拍子で複雑な3声のハーモニーを完全にこなしたパフォーマンスに驚かされた。伴奏も武部聡志によるピアノ演奏と坂崎幸之助によるアコースティックギターのみで、ほとんどプログレッシブロックのような曲想の原曲を宗本康兵がアコースティックアレンジしたのだが、この一連の流れが明らかに規格外のもので、CSの一番組で公開するものとしてはどうかしている(もちろんいい意味で)と思ったのだ。
TEAMSHACHIはカバー曲「幻夜祭」以外もよかった。最近の新曲では「rainbow」を歌った。虹のことはAMEFIRASSHIや解散したたこ虹も再三にわたって歌っており、スタダらしい楽曲といえると思う。
前回からTHE ALFEEをカバーしているバンドのコーナーができたのであるが、今回は大阪から3ピースバンドの「そこに鳴る」が登場、ソリッドかつパワフルな演奏で「メリーアン」を披露。オリジナル曲の「掌で踊る」と2曲を披露した。初めて見たバンドだが、高度なテクニックでパフォーマンスを展開、THE ALFEEファンをうならせる内容だったのではないか。
ばってん少女隊はなぜ「OiSa」以降の最近の楽曲を歌わなかったんだろうか。メンバーがひとり欠席でパフォーマンスが難しかったせいか、それともそれらの最新楽曲は伴奏が打ち込みによって作られているために生演奏が困難であるためか。どちらの理由からなんだろう。「無敵のビーナス」も新メンバー(というのもはばかられるレベルに中心になっている)が加わってのバージョンを最近公式がアップしたばかりであり、夏らしい曲でもあり悪くはないが、ばっしょーの最近の勢いは「OiSa」以降の楽曲に支えられたものであるから、CSとはいえ多くはないテレビ出演の機会での今回の選曲は肩透かしの感があった。とはいえ、TEAMSHACHIとの共演による「おっしょい!」
「抱きしめてアンセム」のコラボは見ごたえがあったと思う。
川崎鷹也もよかった。ももいろ歌合戦でも披露した「魔法の絨毯」はおなじみだが、武部聡志をプロデューサーに迎えカバー曲アルバムも出していて、その中の1曲として「元気を出して」を歌ったほか、坂崎幸之助も参加している「イムジン河」のコンピレーション・アルバムにも参加しており、坂崎との貴重な共演を見せたのは得難い機会だったのではないだろうか。
さらに貴重といえば宗本康兵が自分の楽曲を師匠の武部聡志とピアノ連弾で披露した「Castle of truth」も素晴らしかったし、坂崎幸之助による「月虹」のカバーもいい仕上がりで、他の回であれば目玉級のパフォーマンスが大渋滞を起こしている放送回であったといえよう。
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