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中西理のアイドル論考

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演劇ダンスなどを批評してきた中西理がアイドルについて考えてきたこと、ライブ参戦のレポートなどを掲載します。
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#中西

【連載7回目】『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI『Coffee』について聴く(7)

「『ももクロを聴け!ver.3』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴いてみることにした」*1の第二弾。今回は『Coffee』について聴いてみることにしました。収録されたリード曲「Blow Your Mind」MVがこれまでの最速で30万再生を達成するなど注目のミニアルバムだが、前回のアルバム『Drop』に続き、現在のAMEFURASSHIの音楽性や戦略がますますはっきりしてきたようなところがある。 (ZOOMにて5月24日収録) 中西理(以下中西)  「L

【連載4回目】『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI『Coffee』について聴く(4)

『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI『Coffee』について聴く(4)「『ももクロを聴け!ver.3』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴いてみることにした」*1の第二弾。今回は『Coffee』について聴いてみることにしました。収録されたリード曲「Blow Your Mind」がこれまでの最速で25万再生を達成するなど注目のミニアルバムだが、前回のアルバム『Drop』に続き、現在のAMEFURASSHIの音楽性や戦略がますますはっきりし

【連載第3回】『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI『Coffee』について聴く(3)

「『ももクロを聴け!ver.3』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴いてみることにした」*1の第二弾。今回は『Coffee』について聴いてみることにしました。収録されたリード曲「Blow Your Mind」がこれまでの最速で25万再生を達成するなど注目のミニアルバムだが、前回のアルバム『Drop』に続き、現在のAMEFURASSHIの音楽性や戦略がますますはっきりしてきたようなところがある。 (ZOOMにて5月24日収録) 堀埜浩二(以下堀埜) アメフラに

【連載第2回】『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI『Coffee』について聴く(2)

「『ももクロを聴け!ver.3』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴いてみることにした」*1の第二弾。今回は『Coffee』について聴いてみることにしました。収録されたリード曲「Blow Your Mind」がこれまでの最速で25万再生を達成するなど注目のミニアルバムだが、前回のアルバム『Drop』に続き、現在のAMEFURASSHIの音楽性や戦略がますますはっきりしてきたようなところがある。 (ZOOMにて5月24日収録) 堀埜浩二(以下堀埜) 前回のアル

【連載第1回】『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI『Coffee』について聴く(1)

「『ももクロを聴け!ver.3』の堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴いてみることにした」*1の第二弾。今回は『Coffee』について聴いてみることにしました。収録されたリード曲「Blow Your Mind」がこれまでの最速で25万再生を達成するなど注目のミニアルバムだが、前回のアルバム『Drop』に続き、現在のAMEFURASSHIの音楽性や戦略がますますはっきりしてきたようなところがある。(ZOOMにて5月24日収録) 中西理(以下中西) インタビュー

【連載第5回】『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにばってん少女隊『九祭』について聴く(5)

ばってん少女隊はダンスミュージックでありながら和のテイストも感じさせるような所属するスターダストプラネットのグループの中でもこれまでにないユニークかつ魅力的な楽曲がそろっており、個人的にも注目してきました。新アルバム「九祭」が発売になった機会をとらえアイドル楽曲に造詣の深い「『ももクロを聴け!』*1の著者、堀埜浩二さんに話を聞いてみました。 (ZOOMインタビュー発売以前の17日夜に収録。聞き手は中西理) 中西 初期の曲とかは別にしてばってん少女隊はボーカルのスタイルがほかの

【連載第6回】『ももクロを聴け!』の堀埜浩二さんにばってん少女隊『九祭』について聴く(6)

ばってん少女隊はダンスミュージックでありながら和のテイストも感じさせるような所属するスターダストプラネットのグループの中でもこれまでにないユニークかつ魅力的な楽曲がそろっており、個人的にも注目してきました。新アルバム「九祭」が発売になった機会をとらえアイドル楽曲に造詣の深い「『ももクロを聴け!』*1の著者、堀埜浩二さんに話を聞いてみました。 (ZOOMインタビュー発売以前の17日夜に収録。聞き手は中西理) www.youtube.com 中西  やはり先ほど途中になってし

舞台「幕が上がる」2回目@ZEPPブルーシアター六本木

 舞台「幕が上がる」が映画「幕が上がる」と大きく異なるのは原作小説「幕が上がる」の作者、平田オリザが自ら脚本を担当したことである。映画版の監督である本広克行が舞台の演出も担当したとはいえ、脚本を喜安浩平(ブルドッキングヘッドロック)が担当し、さらにそれに監督、本広が手を加えた映画には「平田オリザの作品」とは受け取り難いところもある。  それに比べると演出までは手掛けないとはいえ、舞台「幕が上がる」は同時多発の会話など平田戯曲の現代口語演劇のスタイルがほぼそのまま反映されている

【連載第3回】「ももクロを聴け!」の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI「Drop」について聴く(3)

「ももクロを聴け!ver.3」を出版したばかりの堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴くインタビュー企画の3回目。 (ZOOMにて収録) 堀埜 本当は違うのですがジャンルとしてはこういう「Drop」のような踊るための音楽は最近は「ダンス」という言い方がされています。 中西 初歩的な質問で申し訳ないのですが、ダンスと言っているジャンルとEDMはまた違うのでしょうか。 堀埜 EDMはもっとエレクトロをしっかり出している感じになりますかね。ただ、その辺はどういう風に言

【連載4回目】「ももクロを聴け!」の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI「Drop」について聴く(4)

「ももクロを聴け!ver.3」を出版したばかりの堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴くインタビュー企画の4回目。 (ZOOMにて収録) 中西 ももクロとAMEFURASSHIには共通している部分もあると思うんです。これはももクロだけでなくアイドル全般について言えることですが、特定の楽曲ごとに特定のテーマはあるとは思うんですが、それは何のことを歌っているかというと自分たちのことを歌っている。そういう二重性がアイドルの歌にはある。三重になっている場合もあるわけです

多田淳之介インタビュー「Perfumeとももクロ」(「アイドル感染拡大」収録)

中西理(以下中西) 今回は「ももクロ論壇」(表題「アイドル感染拡大」)という批評誌に「パフォーマンスとしてのももいろクローバーZ」という表題で論考を書くことになりました*1。ももクロに代表されるような最近のアイドルのパフォーマンスが演劇の演出家の目にどのように映っているのかが知りたくて、今回の論考にもその作品が一部紹介され、アイドルにも造詣が深い演出家として東京デスロックの多田淳之介さんに話をお聞きすることにしました。きょうはどうもよろしくお願いします。 多田淳之介(以下多田

【連載第2回】「ももクロを聴け!」の堀埜浩二さんにAMEFURASSHI「Drop」について聴く(2)

「ももクロを聴け!ver.3」*1を出版したばかりの堀埜浩二さんにAMEFURASSHIの音楽について聴くインタビュー企画の2回目。 (ZOOMにて収録) 中西理(以下中西) アメフラの楽曲というのはこの曲(「ARTFICIAL GIRL」)だけではなくレトロな感じはあるんですかね。 堀埜 そう、ちょっとレトロな感じはあります。それはね、あえて入れてるんやと思います。使っているシンセの音とか、そういうので遊び心でちょっとレトロ感を出している。これも割とアルバム全体の要素で