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中西理のアイドル論考

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演劇ダンスなどを批評してきた中西理がアイドルについて考えてきたこと、ライブ参戦のレポートなどを掲載します。
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2023年7月の記事一覧

【アーカイブ 2019年】ももクロファンクラブ(ANGEL EYES)限定イベント「男祭り2019大阪秋の陣」@大阪城ホール

 最近のももクロはパフォーマンス力、歌唱力が上がったことで、どのライブにいっても「これはよかった」としか思わないのだが、そういう中でもこの日のライブは「よかった」(バカが書いたものに見えるかもしれないが、批評的言辞をなにも挟む余地がないほどだ)。舞台前方のモニターに煽りの文字列が映し出されるのだが、それを見ていて思ったのは最近大箱ライブでは新規のファンの比率が増えたこともあり(古参ファンが高齢化したとの説もある)、ももクロの最大の武器であるモノノフのコールが薄くなったのではな

お祭りとDJライブをいかに融合させるのか AMEFURASSHIの新たな挑戦 AMEFURASSHI梅雨祭2023@新宿ReNY

1年ぶりとなる AMEFURASSHIの夏のワンマンライブ「梅雨祭2023」。昨年第一回が開催された時に確か愛来が最後のあいさつで「恒例のライブとして今後毎年開催していきたい」と話した。はっきりとそう口に出していったわけではないが、いつかももクロの夏ライブ「桃神祭」のような大規模なものにと意識しての発言だったと思う。そういう意味では和太鼓奏者をゲストに「日本のお祭り」とライブの融合というコンセプトで開催したこのライブが今回はDJであるRAM RIDER*1をゲストに迎え、以前

主演の二人が好演ももクロ主演映画・舞台から8年 日向坂46版で蘇った平田オリザ「幕が上がる」  舞台「幕が上がる」(日向坂46主演版)@サンシャイン劇場

「幕が上がる」*1はももクロ主演で2015年に映画化、舞台化された。その時から数えると8年が経過している。今回の舞台は平田オリザの小説を原作とはしているものの、脚本・演出は久保田唱。本広克行、平田オリザが企画したものとは直接の関係はない。それゆえ、もし原作のイメージを崩されていたら嫌だなということがあって、見に行くかどうか迷ったけれど、日向坂46は以前(けやき坂時代)に平田オリザの劇団に所属していた柴幸男の「あゆみ」を上演したことがあり、映像しか見ることができなかったものこれ