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西日本新聞が続報

竹尾緑地問題・2020年7月12日
 
6月28日の新聞報道に始まり、熱病に浮かされたかのように駆け抜けた2週間でしたが、ようやく昨日、大きな進展がありました(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/625697/)。応援いただいているみなさんに、本当は昨日中にご報告したかったのですが、ご報告遅れてごめんなさい。(>人<)
 
もうご存知の方も多いと思いますが、7月11日の西日本新聞に続報が出ました。「『竹尾緑地』に建設 疑問も」という見出しです。竹尾緑地には絶滅危惧がいること、貯水池としての機能があり、建設に向かないという指摘があること。市長が代替案として示している手光案のメリットなど、いろいろなことがバランスよく組み込まれています。
 
昨日の朝はこの記事を見て、涙が出て、母に読み聞かせ、今度は母が父に読み聞かせ、時間を忘れていた私は、土曜日の子ども英語クラスに遅刻、という。私たちの一家ではちょっとした騒動になっていました。
 
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市とは独立した権限をもつ教育委員会が竹尾案をおろすつもりはまだなさそうなので、予断は許しませんが、とりあえず大きな一歩。力学的には、もといた地点くらいには戻ってきた気がします。でも、ただ戻っただけかというと、全然違っていて。私は今、2週間前とはまったく違う景色を、眺めている気がしています。
 
教育部会の対応は、本当に心が凍るような感じでした。会場に50人近く集まった市民の声を、「環境保護マニアの、一部の市民だけの言い分」と決めつけて、地盤は弱めだがほかにもこういうところに家は建ってる、といった根拠を延々と流し続けるだけ。緑地よりかなり高い場所にある湧水性の貯水池も、「堤防を強化すれば大丈夫」「水位を低くすれば大丈夫」。市長の代替案である手光案の内容には、一切触れず。ああ、私たちの声など、1mmたりとも聞く気がないんだなという姿勢しか感じられませんでした。
 
これが教育委員会か。これが教育部会か。選挙で選ばれたわけでもない人たちが、「独立性」を盾に市民との対話も閉ざす暴力的なありようを前にして、寒々しい気持ちしかしなくて。こんな機関が統括する組織に子どもを預けてていいんだろうか。こんなことが通用する仕組み自体、抜本的に変えていく必要があるんじゃないかという気持ちにさえなりました。
 
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それでも今回本当によかったのは、今までの生活では出会わなかった、いろんな人たちとの出会いがあったことでした。特記したいのは、竹尾緑地の危険性やそれを止める手立てを驚異的に把握し、先陣を切って指揮してくれるSさんという女性。また元校長先生だった男性も、地盤の知識をフル活用して、教育部の誤りを指摘してくれました。
 
誰もお金をもらってないのに、みんながカスミちゃんの生存や子どもたちの安全のために、もてる力のかぎりを尽くして、動いていました。教育委員会や教育部が、市民の税金で資料を集め、立派なパワーポイントをつくり、自分たちの竹尾案だけを推し進めようとする中、こちらがあまりにも無勢だったことは否めませんけれど、でもみなさんの心意気には心打たれました。
 
そして今回、みんなに伝えたい一番のことは、福津市長の原崎さんのことです。「自民出身の市長なんて」と思っていた私の固定観念を、原崎市長は完全に覆してくれました。車も普通車だし、態度にもなんらいばったところがない。市長になって以来、各方面からいただいたお金はすべて返してきたという素朴な市長は、昨年の8月から、たった一人で、この教育部の動きを阻止しようとしてくれていたのでした。
 
もし彼が市長でなかったら。お金をもらう市長がここに座っていたら。私たち市民の声は聞き入れられるどころか、市長の言い分にもかき消されていたかもしれません。今カスミちゃんたちが、つつましい生活を営んでいる場所には、もう大量の土砂が導入されていて、ブルドーザーの前に立った母や友人は変人扱いされ、地元で生きづらくなっていたかもしれません。
 
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この2週間を振り返って今、私はこの町のことがこんなに好きだと思ったことがなかったことに気づきました。10代のころは、ダサい田舎にしか思えなかったこの町が、これだけたくさんの人たちの自治活動に支えられていて、いろんな勢力がうごめきながら、一つの組織を作り上げているということが見えてきました。
 
住民が関心をもたなければ、すぐにお金で動く政治になってしまうけど、しっかりとした自治活動がある福津市だからこそ、原崎さんのような市長が生まれます。「原崎さんってすごいね。いろんなこと、わかってる。みんなの思いを形にしたい気持ちが現れてる」と、今回、市長とのお話会に参加した友人が書いていました。
 
「津屋崎のおじいちゃんたちが言ってたよ、市長は頼りないけど、みんなの話をちゃんと聞いてくれる。津屋崎のこれからのことも考えてくれているって。(彼を)守らなきゃね」
 
みんなで守らなきゃね、と思えるような市長がいる福津市です。この町に住んでいる人は、どうか、誇らしく思ってくださいませ。
 
まだまだ予断は許しませんし、いろんな企画を続けていきます。これからも応援、どうぞよろしくお願いいたします。


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