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【6】 地点9の方々に謝りたいこと

R6年2月29日、全員協議会で議員全員に配布されたのが、この中間報告資料だった。

ここで最も注目してほしいのが、代表地点として地点1〜9が挙がっている、最後のページだ。地点7、8は学校の敷地内であり、盛土をするので造成後の浸水深はそれぞれ1.3→0.4m、1.8→0.6mと、80〜90cmほど低くなることがわかる。けれども注目したいのは、地点5、地点6、地点9の3箇所で浸水深が上がっていることだ。

地点5は住宅街であり、ここが全体に10cmアップ。ひどいのは地点6と地点9で、50〜60cmアップ。ただし地点6はソーラーパネルが置いてある場所なので、最もやばいのは、住宅地である地点9ということがわかった。

ここで本当に反省したいところなんだけれども、この結果を受けた私たちがまず感じたのは、「わわ。そんなに浸水深変わらなかった」ということだった。これは、私たちがこれまで浸水深がもっと深くなると(3m超えするんじゃないかくらいに)思っていたためで、その懸念に”比べると”、浸水深が広がる範囲も深さは、確かにそこまでではなかった。「う〜ん、浸水深が悪化するけど、地点9だけだもんな・・・」。今思うと、地点9の皆さんに、手をついて謝りたいくらいである。

きっとこれは市も同じ印象だったし、それで進めていいっていうふうになったんだと思う。こうして、私たちの活動はいったん沈静化した。そんな中で、福津市は3月6、9日、宮司2区、3区の区長、組長たちに、中間報告の結果を説明したという情報が入ってくる。出席した区長、組長たちからはなんの異論もなかった、という。また、これまで反対していた住民の中にも、この中間報告の結果、自分の家が浸水しないことがわかって安心した人たちがいたことも事実だった。

いったんは「科学的根拠を伴った住民説明会と住民との合意」を求める請願を全会一致で可決させた議員たちだが、こうした情報を得て大勢が、一気に賛成に傾いていく。私はこうした情報を得ながらも、「何か違う、何か違う」という気がしていた。12月議会が始まるちょっと前だと思う、「何か違う」の根拠がわかった気がして愕然とした。

それは、「最も被害を受ける地域、地点9の人たちのことを、誰も真剣にとらえてなかった」ということだった。

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