俺の彼女
シリーズを書いていきたいと思いますが、いったんここまでで投稿してみます。
続きは思いつき次第書いていきます・・・
SNSを通じて俺は彼女と知り合った。話もよく合うし、とても明るい性格の良い子だ。俺も彼女も1人暮らしだったということもあり、互いの家を行ったり来たりしていた。
彼女は元々スポーツをやっていて大学までずっと水泳をやっていたそうだ。女性にしては長身で俺よりも身長は高かった。体格もモデル体型というよりは少し肉付きがある感じで体格も良かった。
一度腕相撲を挑んだことがあったが、何回やっても負けてしまった。俺が全力で挑んでいるのを、余裕そうな雰囲気で抑え込まれてしまったのがとても悔しかった。
2人はお互いのことは何でも話していた。趣味、好きな音楽、好きな本、好きなタイプ、恋人に求めること。ただひとつだけ彼女が教えてくれなかったことがあった。彼女がしている仕事の質問に関しては、何度聞いてもはぐらかされていた。断片的に聞けたことは公務員系の仕事であることと、体を使う系の仕事だということだった。
ある日、彼女の部屋のクロ―ゼットで変わったものを見つけてしまった。
・手錠
・口枷、足枷
・マッサージ台?
特に折り畳み式のマッサージ台は奇妙な形をしていた。通常うつ伏せに寝たときに顔が当たる部分が穴が開いているのが一般的であるが、彼女の部屋から出てきたものは変わっていた。
頭の部分に箱のようなものが付いていて、仰向けに寝た状態で箱をかぶせると顔面部分が表に出ているようになっていたことだった。
俺はとんでもないものを見てしまったと思い、急いで元に戻した。その日は何事もなかったかのように過ごした。
・・・・・・・
しばらく経ち、そんな出来事も忘れている頃であった。
最近では2人で同棲を始めた。彼女の家の方が広かったので、俺はそこに引っ越す形となった。
彼女の仕事については相変わらずわからずじまいのままであった。
彼女の仕事は忙しいらしく、時々3日間泊まり込んだりもしているらしい。そして、いつも大きな荷物を持って出掛けていく。どうやら出張が多い仕事のようだ。
出張の時は決まってクローゼットに入っていたマッサージ台のようなものは無くなっていた。
またある時は洗濯物の中から変わった服を見つけたこともあった。例えるならバレーボール選手のようなノースリーブのシャツとショートパンツで色が鮮やかな青色のものだった。
「こういうの着たりするの?」
と尋ねたが、
「仕事でね。」
としか言わなかった。あまり話したそうな雰囲気ではなかったので、そこではそれ以上聞かなかった。
でも俺の中ではますます彼女の仕事が知りたくなった。
付き合って3か月くらい経ち、ある日、彼女から少し仕事で研修の講師をやることになったので、次の土日手伝ってほしいと言われた。詳しい話は教えてくれなかったが、モデルのような役でそこに居るだけでよく、服とかも仕事場の方で準備するからそのまま来てくれればいいとのこと。
約束の土曜日に指定された場所に俺は向かった。
そこは小さめのビルの4Fにあり、看板にはスポーツジムと表記してあった。受付で手伝いに来た旨を伝えると、控室に案内され準備していた服に着替えるように言われた。
俺に用意されていた服は薄手のシャツとハーフパンツで変わっていたのは履いてきたシャツやパンツは身に着けないようにと指示された。変な指示を疑問に思ったが、言われるがまま従った。
また、スマホなどのカメラは持ち込めないからロッカーを使ってくださいと言われるがまま従った。
中に入ると、そこは教室のような部屋で、床にはレスリングマットが敷かれていた。中には俺と同じような男が何人かいた。待ってる間に着替えを済ませて、男たちと少し話をしていた。
みんな同じように彼女がいて、ここに来てと言われたようだ。そして俺と同じく自分の彼女が何の仕事をしているか教えてくれなかったらしい。
中にはこっそりと後をつけたことがあったようだが、ここのビルに入っていくのを見かけたので、スポーツジムで働いているのだと思っていたようだ。
今日ここに案内されたのでスポーツジムで働いているのだと思った。
やがて、今日呼ばれた人が全員揃ったようだ。中にいるのは自分と同じくらいの年齢で俺も含めて6人だった。
部屋に受付をしていた女性が入ってきた。
「本日はお集まりいただきありがとうございます。皆さまはそれぞれ彼女である人からこの場所のことを紹介されてきたかと思います。全員揃いましたので、今から本日行うことを説明します。ちなみに事前に聞いていた方はいらっしゃいますでしょうか?」
みんな首を横に振っていた。
「それは良かったです。初めて聞いた方が楽しめるかと思ったので秘密にしてもらいました。実は私たちは体験型イベントを主催している会社で、リアル脱出ゲームとかを企画したりしています。今回はこのビル全てをテーマパークとした脱出ゲームを作りました。初めての試みということもあり、まずはじめに皆さんの参加してもらい実際に体験しての感想だったり改善点を言ってもらえると助かります。今日はそのモデルさんとして集まっていただきました。」
そして受付の女性から今回の脱出ゲームの具体的なルールが発表された。
ルール
・ビルの4Fをスタートし、その階での課題をクリアしたら下の階に下りられます。
・課題についてはその部屋に入ってから都度説明します。
・課題にクリアできなかった場合は代わりに罰ゲームを受けることでもクリアは可能です。
注意点
・この中で行われていることは口外しないこと。(受付で誓約書を記載済み)
・中で何があっても自己責任であること
・1Fまで辿り着けた場合は、協力金30万円を差し上げます。
注意点が少し物々しい雰囲気があったが、俺は今回のゲームに参加することにした。他の参加者も30万円に惹かれた者や暇つぶしといった感じで部屋に集まった6人は全員参加することとなった。
参加者の一人が質問した。
「僕は今日彼女に言われてこの場所に来たんですが、彼女はここで働いているんですか?」
「はい。実は今日のために秘密にしていましたが、中で実際にゲームの主催者側として参加しています。実際にご自身の目で見てみるといいと思います。
準備が出来ましたら放送が入りますのでもう少しお待ちください。私はここで失礼します」
・・・・・・
女性が退出して2-3分後くらいに放送が入った。先ほどの女性だった。
「準備が出来ましたので今からゲームを始めます。一人ずつ案内するので呼ばれたら順に、奥の大きな部屋に入ってください。1人目は・・・・さんからお願いします。他の方は引き続き部屋で待機してください。」
最初の1人が呼ばれて出ていった。1つのゲームにどれくらいかかるのだろうか・・・・
なんて考えているうちにすぐに2人目が呼ばれた。そして3人目と・・・
5分もたたないうちに次の人が呼ばれるので、最初のゲームはとても簡単なのだなと思った。
4人目も割り早く出ていき、5人目が呼ばれた後しばらく時間が経った。
次は自分の番なのに中々呼ばれないな・・と思っていた。たまたま他の人が簡単にクリアできてその人だけ難しかったのかなと思った。
そしていよいよ俺が呼ばれた。最初の課題だから簡単だろうと思いながらもこれから行われることに少し不安になっていた。
控室から少し奥に進んだところに1つ目の課題の部屋があった。
中に入ると、一人の女性がいた。そして5人目に出ていった男もいた。男はマッサージ台に仰向けになっていて、手足を拘束されていた。
あれは・・・・・前に彼女の家のクローゼットで見つけた変なもの?・・
そう思った。上には女性が顔の部分に座り込んでおり、男に息をさせないようにしていた。
「ン・グ・・ググ・・・・・・ムッ・・・ゥゥゥ!!!」
男は尻の下からくぐもった声を漏らしていた。
「次の挑戦者が先に来ちゃいましたね。一旦罰ゲームは後回しにしましょう。あなたはどのみち無理そうだからね。」
女性は立ち上がると、僕の方に近づいてきた。
男はようやく解放されむさぼるように深呼吸をしていた。
「お待たせしてすみません。私がこの階を担当している<稲田知子>といいます。4Fの課題は『息止め我慢』です。今からあなたは私のお尻の下で息を我慢してもらいます。時間はサイコロの出た目×10秒です。最初だと思うので、全員クリアできると思ってたのですが、この子は出来なかったので罰ゲームを受けてもらってます。」
「罰ゲームって・・・どんなことを・・・?」
「それは出来なかったら説明します。それではサイコロを振ってください。」
知子は俺にサイコロを1つ渡してきた。説明を聞いているだけでは余裕そうだと思っていたが、いざ自分がやるとなると少し緊張してきた。それに罰ゲームの内容も気になる。男はなぜ拘束されていたのか・・?
俺はサイコロを振った。カンカンと音を立てて床を転がり・・止まった。
出た目は・・・・
『6』だった。一番大きな目に俺は不安になる。60秒・・・言葉で聞くと短く感じるが、日常においてそれほど長く息を止めることはなかった。
「あ・・先ほどの男性と同じ数字ですね。60秒間息を止めてもらいます。
さぁこちらにあおむけになってください。先に言っておきますけど、逃げようとか思わないでください。あの男もクリア出来なくて逃げようとしましたが、あっけなく捕まえました。私たちはたぶんその辺の鍛錬していない子だったら簡単に組み伏せられますよ。」
知子は笑顔で俺にそう言ってきた。俺の彼女と同じようにその女性も全体的に体格が良く身長も同じくらいあった。着ている服装も黒のノースリーブのシャツと黒のショートパンツで、少しむちむちした腕と太ももが目立っていた。お尻も女性らしく突き出ており、今からあの下に組み敷かれると思うと半分嬉しさもあった。
俺は言われたマッサージ台のようなところに向かった。仰向けになると知子は俺の手と足を拘束した。そして、顔には穴が空いた箱が被せられた。これで手足を自由に動かすことはもちろんのこと、顔を左右横に向けることもできなくなった。
知子は俺の上に跨るとゆっくりと腰を落としてきて、あと少しで口と鼻を塞ぐところまでお尻が迫っている。
「それではいきますね。どうしても耐えられない時は、手足をバンバンと叩いてください。でもそうしたら罰ゲームがありますからね!
それでは60秒間いきます!」
知子はしっかりと呼吸を遮るように座り込んだ。始まった直後は女性の柔らかいお尻を感じられて心地良かった。
段々と息を吐くことができないため苦しくなってくる。
半分くらい経っただろうかそろそろ限界になってきてもがきたいと思ってたところで、顔から圧迫感がなくなり、息が吸えるようになった。
ハァハァと必死に深呼吸を繰り返す。
「見事我慢できたので合格です!おめでとうございます(^^)
クリアしましたので下の階へ進んでください。」
ニッコリと知子が微笑んでいた。拘束していた手錠と足枷を外し、いい子いい子という感じで頭を撫でてくれた。そして女性は再び、先ほど拘束されていた男のもとへ向かっていく。
「そういえば、罰ゲームってどんなことしてたんですか?」
「そうですね、説明してなかったですね。罰ゲームはですね同じくサイコロを振ってもらうのですが、出た目×1分の時間を頑張ってもらいます。耐えられなかったり、途中で失神したりしたらもう一度サイコロを振って・・・と出来るようになるまでやってもらいます。」
ひょっとしたら死んじゃうかもしれませんね♡・・と言いながら再び座り込んでいた。サイコロの目は『4』を出していた。
男は必死に悲鳴に近いように息を吸おうとするが、「ブブゥーーー・・ブゥーー」と知子の尻が震える音しかしていない。
俺はとりあえず1つ目の部屋をクリアできた。ひとまずの 安堵感にひたりながら下の階に進む・・・・・
~続く~
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?