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R5司法試験・皮算用の話

 こんにちは。今日は時間があるのでついでに大ミスの総括と,取らぬ狸の・・・試算的に点数予想をしようと思います。尤も,司法試験の点数が何で何点くるかなど全然わかりませんし,京大ローの期末だとしたら何点くらいの出来かってのも併記してみます。

 京大ローの成績は基幹もそれ以外含めても平均したら78ちょいくらいで,GPAは3.3弱くらいでした。ともに基幹科目ですが,最も低い科目は唯一Cがついた72点で最も高い科目は87点でした。したがって,75(B)のデッドラインがどの程度かと言う勘所はある程度持っているのではないかと思います。
 それでは,京大ローの合格率から考えれば75点程度(基幹だと学内65〜75%程度)の出来であれば十分合格範囲内と推定することが可能,と言う前提の下で試算して行きましょう。



国際私法

 設問1は,「相殺絶対に出る!」と言う強い勘(結構当たる)でそれなりに反対説踏まえて書けるようになっていたのでそこそこ上位だと思っています。設問2は,完全に守りに入りました。最後の問題は鏡像理論で適当に当てはめるくらいしかできませんでしたが,それ以外の設問は書くべきことは書いたと思っているので,設問1貯金と合わせればなんとか耐えていると言う感覚です。正直,選択科目今年に入って初めて取り掛かったので出来たのか出来ていないのかあんまりはっきりしてないんですよね。一応過去問はH18から全部解いて型は作ったつもりで本番も崩さないよう心がけはしましたが,とんでもない大ミスが隠れているとすれば設問2です。最後の管轄規定以外,条文選択レベルはミスってないと思いますから,30点台は回避しているとは思いますが,内容に自信はありません,というかここについては問題見ないと条文以外何書いたかもあまり思い出せない。

 とはいえ,ローだと75は下回ってなさそうなので,ここでは合否ボーダーの45点くらいと置いてみましょう。


憲法

 なんとか時間内に終わらせました。設問1をフルスケールで書いて,反論をピンポイントに書き,私見で応酬させる型。法律論レベルではアファーマティブアクションと制度後退は肯定否定共に知っていたので結構上位だとは思います。問題文広いまくりましたし大きなミスはありませんが,懸念点としては判例なのか学説なのか,はたまた判例としなんと言う事件の判例なのかが全くわからなかったので,判例の言ったことは挙げていますが事件名の明示等はしていない点です(合格者は別にしなくていいと言っていましたが)。そもそもマイナーな部分から出たのもありますし,ローなら78点はあると思います。

 55点くらいかな


行政法

 設問1(2)は,司法試験で唯一「時間なくて適当にやっつけ気味になった問題」です。詳細は個別記事をご覧ください。とはいえ,よくある「時間のせいで書きたいことが書けなかった」わけではなく単純に考えてもわからなくてそれしか書けなかったというものなので,主観的にはしょうがないミスで済ませられています。
 各設問,誘導記載の判例射程ベースで書いたので完璧に合っているわけではないでしょうがそれなりに加点はされているのではないかとも思います。裁量は多少微妙な気もしますが,時間の中でのベストパフォーマンスは出せたのではないかと思います。原告適格の問題はあまり出来ていない人も多そうですから,個別法示しただけでそこまで致命的ではないと分析し,途中答案じゃないことも踏まえれば,これもローだと77〜はあると思います。

 憲法よりは若干下げて50点程度と置きましょう。


民法

 これ一番わからん。記事参照ですが,損害論の問題,採点対象3100人のうち保護範囲論で書いたのは京大出身非予備校勢を中心とした精々50人。我々はどう料理されるんでしょう。少数説ではありますが決して「独自説」ではないので,0点!!!!とはならないとは思っていますが,果たして当該理論を正確に理解しているかと聞かれれば疑わしいこと甚だしいですし,高得点は期待できません。
 とはいえ,その他の問題はミスこそあれど幹の部分は最低限書いてますし,案外受領義務落としたり設問3間に合ってない人も少なくないので,総合的にボーダーレベルには踏みとどまれているのではないかと言う印象です。これが期末試験なら77点は確実にあるでしょうけど,この科目だけは「ここはローはないし・・・」と言わざるを得ません。その他ミスとしては,受領義務について三段論法が崩れた点ですね。原則例外の枠は崩しませんでしたが・・・。また,設問1の2で条文指摘が甘いとか,371条を内容こそ書けども指摘できなかった等もミスですね。
 憲法の懸念にもつながる点ですが,判例なのか学説なのか条文なのか,混同しながらとりあえず内容を叩き込む意識で学習していた気がします。

 ボーダーレベルということで,45点にでもします。


商法

 これもわかりません。書いている「内容」の話をするのであれば,設問1は浮いてるとも思いませんが沈んではないと思いますし,設問2はなんなら結構自信があります。しかし,本案を原告適格のとこで書いたのに任せて何も書いていない(記事参照)ので,この大ミスについてどういう採点がなされるのか次第です。0点にはならんとは思いますが・・・。仮に本案までしっかり書いていれば,ポロポロ要件検討漏れがあったとしても論点落としは精々一人会社くらいで京大ローだとA,今年の周りの出来を踏まえれば司法試験換算で60点は固かったのではないかと思います。そこから何点引かれるのか・・・。希望的に捉えるなら,裁量棄却以外は書けているということで57点程度ともいえますが,重く捉えるなら50点くらいでしょうか。ローは途中答案でもA付いたりしていましたし,78はあると思いますから。

 試算的に50点とカウントしましょう。


民事訴訟法

 「相対評価」が一番効いてきそうな科目ですね。設問1は皆適当に比較衡量型の事実を拾いやすい規範立てて適当に当てはめているものと分析します。だからここでは殆ど差はつかないでしょう。設問2は設問3以上に皆作文なんですよねぇ・・。そこそこ合格可能性が高い方の中にも私と同じ筋で302条2項絡みで書いた方もチラホラいたみたいで,その点ではそこまで沈んでもないと思っています。これがミスなのかどうかすらわかっていないレベルには難しかったでしょう。
 設問3は相対的には「できた」と言えるでしょう。特に,課題2で条文に辿り着いた方が思った以上に少なかったので,そこまで書けただけで上等かなという印象です。ローの試験では少なく見積もっても79,80台も全然あり得る出来です。

 多少過大評価かもしれませんが,感覚的に55点とします。


刑法

 記事で書いた通り,刑事系は苦手科目です。刑法は設問1でクロロホルム参照しながらかいたドンピシャ判例への知識不足及び設問2の最後尻すぼみになった感じがミスらしいミスです。
 刑法は特に周りの平均レベルが高いので,高得点は期待できません。しかし,設問1も直ちに滅茶苦茶凹んでいるとも評価し難いですし,設問3は問題なく書けた点,因果関係の論点も問題なく書けた点も考慮すれば,ボーダーレベルはあると思います。ローの期末だったとしても,流石にCにはならないと思っています。

 45点としましょう。

刑事訴訟法

ごみ。設問1は構成が大崩壊。反対に設問2は当てはめが狂っている。・・・まぁ,条文は触れたし,強制でぶつ切りして何も書かないとか,実況見分のフレームからミスっているとかでない分,科目足切りレベルまではないとは思いますが,低い点は避けられませんね。

 35点とします。

短答

145点。論文が380位くらいとは全く思えないので,上出来すぎる出来でしょう。刑訴のゴミを12点分埋め立ててボーダーの1700位レベルの124点といったところでしょうか。十分です。

皮算用総括

選 択 45
公法系 55+50=105
民事系 45+50+55=150
刑事系 45+35=80

総合 380=換算665+短答145=810

この通りであれば受かってそうだけどなぁ()
 書いてきた通り,なかなか他の方のブログでは見ることができないイレギュラーが特に民商法を中心に複数あるので,少なからずブレるとは思います。私はどっちかというと楽観主義者なので,ここからとんでもなく低い点が実際には叩き出されるかもしれません。ボーダーラインに踏みとどまれていないか祈りながら過ごすことにします。

これまでご覧いただきありがとうございました!11月にまたお会いしましょう。


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