ジュリあか真ん中バースデー記念SS

初めて書いた。キャラの解釈間違ってるかも。稚拙駄文すまぬ

【猫とロッカー】

「おいアカネ、起きろ。おーい……マジか」
ーったく、急に部屋に押し掛けてきたと思ったら、人のベッドで気持ちよさそうに寝やがって。

(その日の昼のこと)
ーピンポーン
「ジュリアン今暇?暇だよねぇ〜だって今日オフでしょ。だから、この皆んなのアイドル茜ちゃんがわざわざ遊びに来てあげたよっ!嬉しい?嬉しいよね!さぁさぁ!今すぐ扉を開けるのだー!」
「嬉しいわけないだろこのバカネっ!突然来るなってこの前も言ったよな?いいか、大体オフだからって暇じゃないんだよあたしは。扉も開けん、分かったら今すぐ帰れ!」
「も〜つれないなぁー。せっかく美味しいプリンを持ってきてあげたのに。ねっ!茜ちゃんと一緒に食後のデザートを食べない?特別大サービスだよ!」
「断る。あいにく食欲が無くてね、朝飯すら食べてない」
「ちなみに、このプリンを食べるとなんと!QOLがグングンアップするんだって!」
「人の話聞いてないだろ」
「提出期限ギリギリの数学の課題も、あっという間に終わっちゃうよ!」
「なっ!?」
ー思わず扉を開けてしまった。
「なんでアカネがそんなこと知ってるんだよ!?」
「甘いなージュリアン。昨日レッスン前に劇場の控え室で作曲してると見せかけてコッソリ数I・Aやってたの、茜ちゃんにはバレバレだったんだからね!しょうがないな〜この天才美少女茜ちゃんが一緒に解いてあ・げ・る!というわけでお邪魔しまーす!」
「あっ、おい!!誰が入っていいって…バカ!そのノートは見るなっ!」
ーその後アカネに教えてもらったお陰で、空欄だらけの解答欄はだいぶ埋まったんだけど。あいつ意外と頭良いんだよな。

「はい休憩!いやーこんな短時間で終わっちゃうだなんて、さすが茜ちゃん!自分の才能が恐ろしい!」
「まだ全部終わってないけどな。…なんだよその顔は」
「うーん?ご褒美、何が貰えるかニャ〜って」
「はぁ。一応言っとくけど、頼んだわけじゃないからな」
「プリンも食べたのに?」
「食べた、じゃなくて、食べさせられた、な!」
「美味しくなかったの?」
「…味は悪くなかった」
「素直じゃないな〜ジュリアン。そんなんじゃ学校で孤立しちゃうよ?」
「あのなぁ!…っと、電話だ。プロデューサーじゃん、ちょっと出るわ」
ープロデューサーと仕事のことで10分くらい話し込んで電話を切った後、
「悪い、長引いた…ってあれ、アカネ?」
ー机を挟んで目の前に座っていたはずのアカネがいない。視線を少しずらすと…あたしのベッドですやすやと寝息を立てていた。

「すぅー…ムニャ…」
「やれやれ、全然起きないな」
ー最近アカネは忙しい。茜ちゃんねるがSNSで注目を集めたのをきっかけにテレビやラジオ、他のチャンネルのゲスト出演まであちこち引っ張りだこだ。今朝は朝の情報番組でジャンケンしてたっけ。
「疲れてるなら家で休めば良いのに、なんでわざわざあたしの部屋に来たんだ…仕方ない、少し寝かせてやるか」
ー布団をかけながら何となくアカネの寝顔を見つめる。
「本当に猫みたいだな」
ー鬱陶しいくらい人懐っこくて、自由気ままで。なんだかんだであたしはいつもあいつに振り回されてるし。でもそんなに嫌いなわけじゃない。むしろ構ってあげたくなるような、不思議なヤツだ。
「ご褒美、ねぇ。晩飯でも奢ってやるか」
ー気が付いたらアカネの頭に手を伸ばしてた。寝顔見てたら、つい撫でたくなったというか。
「そーいや、これもご褒美だったな。本人寝てるから気付いてないだろうけど」
「ムニャ…」
「フッ…幸せそうな顔しやがって。さてと、残りの問題さっさと解くか」
「……(どうしよう。本当はずっと起きててジュリアンに寝たフリドッキリさせようと思ってたのに、逆に起きれなくなっちゃったじゃん!うぅ…こんな時に限って優しくしてくれるなんて…ナデナデは嬉しいはずなのに、頭が熱い…ずるい、ずるいよジュリアン!恐るべしロック少女…!!)」

ーその後、課題が終わったタイミングでアカネは起きたんだが、急に用事を思い出したとか言って忙しなく帰っていった。遊びに来たとか言ったクセに結局遊んでないし、ヘンなの。でも良いヤツだよ。アカネのそういうところ、あたしは好きだ。


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