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明日のたりないふたり

明日のたりないふたり。見て本当に良かった。
前半は安定した不安定で面白く、中盤終盤で怒涛の展開だった。
これからずっと山里さんは自虐の竹槍で戦っていくし、若林さんは本物に見えるモデルガンで戦っていく。

12年経ってもたりることはなかったふたり。
でも、本人たちは思ってもいないだろうけど、今回確か自分は見た。
たりないふたりがたりないことを認めて満ちたところを。
たりてないことで満たされたのだ。
さらに生き様を恥じることなく見せてくれるふたりにたりない我々は満たされたのだ。

明日のたりないふたりは、まさにこのたりないふたりでもあり、そのふたりに感銘を受け、歩いてきたHIPHOPユニットのふたりでもあり、今回までのことがどこかに響いた我々でもあるのだ。

人にはたりない部分がある。そこを埋めようとする。でもこのふたりは12年かけて、たりてなくてもいい、むしろたりてないからこんな素晴らしいクソみたいな人々に素晴らしい出来事に出会えたと示して見せたのだ。
その言葉に、語る姿に救われた。
この言葉が正しいかわからないが、自分がたりてなくてよかった。こんな満月になれない素敵な三日月に、たりないふたりに、出会えたのだから。

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