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2023宝塚記念メモ

はじめに

ばしょくです。23宝塚記念はフルゲート割れとなりましたが、G1馬8頭の豪華メンバーが揃いました。やはり注目は現在の世界ランキングで首位を獲得したイクイノックスでしょう。ドバイシーマクラシックはやはり衝撃でした。
今回の予想を始めるにあたって、最初に考えたことは「イクイノックスに敵う馬は居るのか」です。能力比較で文句なしにトップのイクイノックスに対して、他の馬たちがどれぐらい迫れるのか、能力比較を始めましょう。

コースについて

一旦能力比較の前にコース形態について。
阪神
京都と比較してゴール前に坂がある為かなりパワーが必要だが、一年中時計が出る為案外スピードも必要。6月の宝塚記念シーズンは、雨が降らない限り時計はそれなりに出る。外回りはコーナー角が広い為コーナリングは不要で、直線も長い為加速力不要。内回りはコーナー角そこそこタイトの為コーナリング必要で直線も短い為加速力も必要。
芝2200
内回り、GⅠ(宝塚記念)。1角まで525mと長く、かつ下り坂スタートで勢いつく、特に宝塚記念では前が飛ばしがちで前傾ラップになりやすい。ただしすぐ登り坂があり、坂を2回越える為前が崩れやすく差しが決まる、ただしタフな先行馬なら残せる。2000同様3,4角からレースが動き始める為コーナリング必要な持続力戦になりやすい。

能力比較番付


横綱
イクイノックス
ーーー
大関
ーーー
関脇
アスクビクターモア
ヴェラアズール
ジェラルディーナ
ジャスティンパレス
ダノンザキッド
ーーー
小結
カラテ
ジオグリフ
ディープボンド
プラダリア
ボッケリーニ
 ーー
スルーセブンシーズ
ブレークアップ
ユニコーンライオン
ライラック
ーーー
前頭
モズベッロ
ーーー
十両
ーーー
幕下以下
ブローザホーン

各馬見解


アスクビクターモア
コーナリング〇、加速力〇~△?、持続力〇?
最大出力は菊花賞。
菊花賞はフラットな馬場。かなり押して離れた二番手2列目から実質逃げ、逃げ、1周目正面で離れた2番手内ラチ沿いへ、3角2列目から仕掛けて一気に先頭に出て直線内ラチ沿いから粘り実質逃げで恵まれたが、3角で自分から動いておりやや展開不利。
最大出力に近い22ダービーはフラットな馬場の差し展開。馬なりでスタートを決め離れた2番手内ラチ沿いの実質逃げ、3角2列目から動いていき直線早めに先頭に並び馬場の中ほどに持ち出しながら粘り展開不利、実質逃げで恵まれたが自分から動いて粘り強い内容。
阪神菊花賞でレコード勝ちできるスピードとスタミナがある。ダービー頃から比較してやや出が悪くなってきているように思うが、一応二の脚はつく。まだ言い切れないが、出足つかず、馬群にのまれるとやる気なくす?3,4角で早めに捲ってくる馬が居ると厳しい?早め先頭からの二枚腰が理想か。

イクイノックス
コーナリング◎、加速力○、持続力〇。
中山内回りの3,4角を馬なりで一気に上がれる。
最大出力は有馬記念かドバイシーマクラシック。
有馬記念はフラット〜外差しTB。中団2列目中程から、向正面で外目3列目に出し、3,4角促して一気に位置を上げ、直線早め外目から先頭に立ち仕掛けて一気に伸びてTB有利。
レース毎に立ち回りを変えられる為操縦性も良く、基本能力は最上位。
強いて上げるとするならば、馬群の中で競馬をし、馬群を捌く競馬はしてきていない。
ダービーは中盤内ラチ沿いに入れており、直線で前が壁になった状態から外へ外へ持ち出してから仕掛けている、仕掛けが外にいたドウデュースより遅れているため届かなかった。騎手が上手く外に出してきているが、極端にマークを受けた場合が未知数、位か。
ただ加速力は普通に良い方なため、仕掛けが遅れても前が開いてからすぐ伸びることができる。

ヴェラアズール
コーナリング〇~△、加速力〇~△、持続力△~×?馬群捌ける。
最大出力はジャパンカップ。
ジャパンカップは内有利TB。中団内目2列目から、向こう正面で行きたがるのを抑え、3,4角内目で抑え、直線残り400付近から内の狭いところを割って一気に伸びてTB有利。
京都大賞典やジャパンカップで残り2Fあたりから一気に伸びて差し切っていることから、使える脚が短いSからの瞬発力戦タイプか。馬群割れる為イン突きも可能。有馬記念では、3,4角で一気のペースアップに合わせて外から上がってきているが、直線は早めに垂れて伸びず。直線向くまでペースが上がらず追走が楽で、Sからの直線勝負になりやすい東京2400のジャパンカップが適舞台。前崩れ+瞬発力戦で。

カラテ
コーナリング△?、加速力△、持続力〇。
最大出力は天皇賞秋か新潟記念。
天皇賞秋は内前TB。スタートを決め中団内ラチ沿いから、3,4角も内ラチ沿いで抑え、直線入って内ラチ沿いから仕掛け、じりじりと粘りTB有利。周りの馬が垂れた所を最後まで粘り交わしている。
新潟記念は外差しTB。内を大きく開けた馬群の中団内目1列目から、4角から直線入って馬場の中ほどから仕掛けはじめ、外に出しながら早め先頭で粘りTB有利。
鳴尾記念では満足に追えていない。天皇賞秋はうまく内が開いてから伸びている。新潟記念は比較的外へ馬群がばらけている為内が開いていた。22中山記念では大外ぶん回し。馬群割れない?
TS持続力が高い。ただ、天皇賞秋のような時計が求められる極端な瞬発力戦ではTS不足気味。長い直線かつ4角からレースが動きやすいため、4F持続力戦になりTS持続も必要な新潟の重賞クラスで強い。東京のGⅠで流石にTS不足。

ジェラルディーナ
コーナリング△?、加速力〇、持続力〇~△?
最大出力はエリザベス女王杯か有馬記念。
エリザベス女王杯は重馬場で内が荒れた外差しTB。後方大外4列目から、3,4角でやや促して位置を上げ、4角から直線で大外から仕掛けてTB有利。
有馬記念はやや内が荒れたフラット~外差しTB。出遅れてから押して後方中ほど2列目から、向こう正面で大外に出し、3,4角で内に入れながら仕掛けて直線外に持ち出しながら伸びてきてTB普通~有利。
4角から直線で動いて加速し、直線でもじりじり粘れるタイプ。ベストは中盤でしっかり緩んでからの持続力戦?大阪杯は中盤に緩まず、直線完全に自力勝負となったが、中盤で追走に足を使っていたためか伸びきれず、ジャックドールのような中盤緩まない逃げ馬がペースを作る際は厳しそう。

ジャスティンパレス
コーナリング〇、加速力〇~△、持続力〇?
最大出力は天皇賞春。
天皇賞春は中盤ペースが乱れたHペースからの持続力戦展開で差し有利展開。スタートを決め中団内ラチ沿いから、2角から2周目向こう正面で大外3列目に出し、3角大外から促して4角で位置を上げ、直線先頭に並びかけてから仕掛けて伸び展開やや不利。
最大出力に近い阪神大賞典はフラット〜やや前TB。馬なりで3番手内目から、1周目で内ラチ沿いに入れ、3番手内ラチ沿いから、3角でやや促し4角から直線内ラチ沿いから仕掛けて直線やや狭くなったところを割って、再度伸びてTB有利。かなり時計が出る馬場だったが、レコード決着だった菊花賞同様スピードもあるためこなす事ができた。
京都、阪神のように3,4角で下りながら勢いをつけ、その勢いのまま直線TS持続させて粘るのが合っている?馬群を捌くこともでき、かなり操縦性が良い。瞬発力戦になるとどうかといったところだが(スピードもあるためこなせる方だと考えられるが)、持続力戦では十分か。3,4角下りで勢いをつけ、かつ直線勢いのままなだれ込めるのは京都、中京、阪神(内回り)。

ジオグリフ
コーナリング〇?、持続力〇?
最大出力は22皐月賞。
22皐月賞は外差しTBで、前目5番手中ほど2列目から、3,4角で大外から一気に上がり、直線早め先頭に並びかけ、粘り込みTB有利。
皐月賞でイクイノックスを倒しているが、22ダービー、天皇賞秋は大きく負けている。天皇賞秋は直線馬群の内で仕掛けるが伸びず、大外から仕掛けたイクイノックスにあっさり交わされている。天皇賞秋はあまり得意な競馬でなかった可能性、ダービーは距離が長い可能性もあるとは思われるが、現状は3歳秋以降の成長があまり見込まれず、イクイノックスをひっくり返すのは厳しそうに映る。
サウジカップは飛ばしていくパンサラッサを2番手で追走し、直線内で粘るが外からカントリーグラマー、カフェファラオに交わされた。最大出力に近いと思われるが、パンサラッサも交わせず。前目から早めに仕掛けて粘り込みを図る競馬で?

スルーセブンシーズ
コーナリング○?、加速力○〜△。
最大出力は中山牝馬S。
中山牝馬Sはフラット外前TB。後方大外から、4角促して大外から一気に前まで上がり直線も外目から仕掛けて坂上で一気に伸びTB有利。
中山で大外から捲ってくる事ができる。一気のメンバー強化、2F距離延長で厳しいか。中山牝馬S同様に捲り注意。

ダノンザキッド
コーナリング〇~△、加速力△?、持続力○?
最大出力は大阪杯。
大阪杯は内前TB。スタートを決め促してやや離れた4番手中ほど2列目から、3角3列目大外に出し、4角大外から仕掛けて直線外目からじりじり伸び粘りTB普通~不利。
持続力戦が得意でタフな展開も向いたか。あと一歩が届かないことが多いが、基本能力は高く、かつ中山以外は相手なりに走れる。マイルでも好走できるので時計勝負でも行ける。

ディープボンド
コーナリング△~×?、加速力△~×、持続力△~×?
最大出力は天皇賞春。
天皇賞春は中盤ペースが乱れたHペースからの持続力戦展開で差し有利展開。前目5番手中ほど2列目から、一周目正面で大外3列目に持ち出し、向こう正面から3角で大外4列目から馬なりでじりじり上がり、3角から4角下りで外から先頭に並び、直線早めに先頭に立つが、外から一気に交わされ内ラチ沿いで粘り展開普通~不利。
最大出力に近い22宝塚記念は内前TB。スタートから出鞭を入れて3番手大外3列目から、3角から仕掛けてじりじり上がり、4角から直線中ほどに出して粘るが、外から交わされTB普通~有利。内を回したヒシイグアスよりは強い内容だが、3角から同じく外目を回したタイトルホルダーには差をつけられた内容。
京都、阪神内回りで3,4角で坂を下り直線勢いをつけて粘りこめる。阪神大賞典や天皇賞春では早めに仕掛けているが、直線TS不足かあっさり後ろから交われている。TSに乗るまで時間がかかる、かつ持続力がやや微妙?天皇賞春で4角から勢いに乗ったが、直線で最後垂れてシルヴァーソニックに迫られている?

ブレークアップ
コーナリング△、加速力△〜×?
最大出力は阪神大賞典か天皇賞春。
阪神大賞典はフラット〜やや前TB。馬なりからやや促して前目2列目から、1周目正面でやや内に入れ、3角でやや抑え、4角で2列目から仕掛けて直線外目に出しじわじわ伸びてTB普通〜有利。

プラダリア
コーナリング○〜△?、加速力△、持続力○〜△?
最大出力は日経新春杯か京都記念。
日経新春杯は内有利TB。外目から、3角で大外に出し直線大外から伸びてTB普通〜有利、ヴェルトライゼンデと時計差0.1だったが、4角まで内ラチ沿いを通って距離ロスの少ない1,2,4着と異なり、常に外外を回している為かなり強い内容であった。
京都記念はフラットな馬場で、3,4角内目から押して上がり直線早めに抜け出すが外からドウデュースに交わされTB普通〜有利、先行負荷はそれほど高くないので展開有利。特に日経新春杯がヴェルトライゼンデと同等以上のパフォーマンスだった。
過去一度も33秒代の上がりを使っていない為TSあまり高くないパワータイプ?持続力戦向き。

ボッケリーニ
コーナリング〇、加速力〇~△、持続力〇~△?
最大出力は鳴尾記念。
鳴尾記念は開幕週で時計の出る内前TB。中団大外3列目から、向こう正面から3角にかけて大外から一気に前目まで捲って上がり、4角から直線で早め先頭に立ち中ほどから粘ってTB普通~有利。
元々相手なりに走ってくるタイプだが、捲る競馬をしたのは鳴尾記念が初めてで、脚質の幅が広がった。平均~やや速いくらいのペースで捲り、やや垂れているが、交わされず粘れているためTS持続力もある。鳴尾記念は特に12秒台に乗るほど前半緩むことがなかったため、日経賞同様消耗戦や持続力戦向き?前走同様捲りに注意。

ユニコーンライオン
最大出力は福島記念。
福島記念はフラット~外差しTB。スタートを決め内ラチ沿いからやや競りかけられながら先頭へ、1,2角でややリードを広げ、3角内ラチ沿いから仕掛けてペースを上げ、直線内ラチ沿いから粘りTB不利。
京都記念は1角から2角近くまでエフフォーリアに競りかけられ、向こう正面でまた詰められており4角で外から並びかけられることで負荷の高いレースになった。
21宝塚記念ではすんなり逃げることができ、3,4角で先頭まで並びかけられることもなかった。直線では一度差されたが再度差し返す強い競馬だったが、京都記念を見る限り並びかけられてからあっさり交わされたため、差し返せる根性がなくなっているようにも思える。福島記念のように、突かれることもなく放置されたら一発?

ライラック
コーナリング○。
最大出力はエリザベス女王杯。
エリザベス女王杯は重馬場で内が荒れた外差しTB。最後方外目3列目から、3角大外4列目から押して上がり4角から直線大外から伸びてTB有利、終始馬場の綺麗なところを走っていた。
最大出力に近い日経賞は不良馬場の内有利馬場。やや離れた最高方内ラチ沿いから、3角大外から一気に捲って位置を上げ4角大外中団につけ、直線外目から仕掛けジワジワ伸びてきてTB普通〜有利、重馬場適性は普通〜ややある?
エリザベス女王杯では馬場の良いところを通っていた為重馬場得意かどうかは微妙。坂上で止まっている様に見えるのは距離か?TSの要らないタフな馬場で好走してきているのでパワータイプの可能性、東京よりは坂二回コースの中山、阪神2000付近向き?。捲りができる為3,4角から動いていける外差し展開、TBで。

馬券構築、印回し

正直イクイノックスに逆らう理由が特にない。
一着候補として関脇からジャスティンパレス、ジェラルディーナ、ダノンザキッド、やや下がってアスクビクターモアが考えられるが厳しいように感じる。
二着候補としても同様に関脇からジャスティンパレス、ジェラルディーナ、ダノンザキッド、やや下がってアスクビクターモア。展開次第で小結からカラテ、ジオグリフ、ディープボンド、プラダリア、ボッケリーニも可能性として考えられるが、関脇5頭全頭が能力を発揮できない展開で、小結組が恵まれるという展開に振り切るのは難しいように思える。
このように二着以下は案外混戦。基本は関脇の4頭から選びたい。かつ筆頭3頭の中ではジャスティンパレスとダノンザキッドをやや上に見たい。
土曜日の馬場が比較的内前の様相、かつ時計もそれなりに出るので、時計が出ても追走に苦労しないこの二頭をやや上目に。
イクイノックス含めて捲ることのできる馬が数頭存在(イクイノックス、ボッケリーニ、ライラック)。スピードが高いイクイノックスが捲ってきたら差し有利、捲らなければ前目有利。イクイノックス自身はある程度位置を取れるのでどういうレースを展開するか次第。あまりにも遅いペースなら捲りが入るし、ある程度流れれば後方待機でいい。
後方待機のまま馬群に閉じ込められれば前残りの目があるが、ジャスティンパレス、ダノンザキッド、アスクビクターモアが居る為オッズはつきにくい。かつ上記能力比較のとおり、イクイノックスが最後まで馬群を割れない展開以外では十分突っ込んでくる可能性がある。
イクイノックスが捲れば先行馬が崩れるが、差し展開でも今度はジェラルディーナが居る為穴目が狙いにくい。ヴェラアズールは能力は十分高いが、ジェラルディーナよりは展開は向きにくいため差し展開でもやや下げ目。
先行馬有利展開、差し馬有利展開どちらでもイクイノックスが絡む可能性が高い or 絡まなくてもオッズが付きにくいパターンのため、積極的に手は出したくない。


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