Turn Over[第5話]

善人、悪人の両政権代表の演説から一夜。

善人サイドは、静かに己を信じいつも通りの生活を。そして、もう1人の自分との対峙を待つ。

悪人サイドは、同じくその時を待つものも居れば、勢いよくもう1人の自分を探しに出た…


悪人政権
政治家「代表、善人側からの動きはない。こちら側、善人に8割持って行かれてる人は勢いよく動き出した模様」

代表「そうか。動き出した者はそのままで良い。
それ以外の者には一旦いつも通りの生活をするように。
あくまでも平等だ。この先、世界は一度荒れるであろう。まずは、善人になりすましている奴が居るかもしれない。AI機能を使い、判別を急げ!では、私は一旦これで失礼する。」


善人政権
政治家「先日の悪人政権の演説で、8割善人に持って行かれてる悪人は自害するか、融合を勝ち取るかと話した模様です。間違いなく動き出します。もし、自害された場合優秀な国民を失うことになります。いかが、致しましょうか?」

代表「ん〜、そうだなあ。まずは、その者たちを判別し、仮設住宅に集めましょうか。
こちらの、体制が整い次第私が立ち会いのもと、対峙させましょう…。皆さんは全国民の安全と暮らしを守るようにお願い致します。ホームレスなどや、生活困窮者には給付金をお配りします。そのお金は、所得の多い方から集めましょう。一度、国民の貧富の差を均すのです。
全員が公平。ある者はない者に分け与えるべきでしょう。そこで、悪人に融合する者が居ないよう対策をして、平和を守るよう努めてください」




「もしもし…代表に繋げ。俺は悪人側の政治家だ…」

善人政府
「…。直接は、ご対応しかねます。御用件は?
(一度代表に伝えてくれ)
相手に気付かれぬよう、部下に指示を出す

「ダメだ。話は直接…代表とだ。
代表に伝えろ。今日の午後20時。中立なる国会議事堂に来いと…」

善人政権
「代表!!!悪人側の何者かが、本日の20時にあの国会議事堂前にとの事です!!
警備隊を揃えましょうか!?」

代表
「構わん。変にその相手を煽っても仕方ないだろう。
私1人で向かおう。車の手配だけ頼む」


「もしもし。わたしは善人側の人間だ。
代表に伝えて欲しい。今日の午後20時に中立なる国会議事堂前に来てくれと…」

悪人政府
「おい!貴様は誰だ!?なんの用件だ!!…クソ、用件だけ伝えて切りやがった。すぐに、代表に電話して報告をしろ!!代表の指示によっては、警備を整えろ!!
朝の段階では、相手側の動きはなかったのに」

荒い声を上げ、緊張が走る。

「もしもし代表!!
善人側の奴が、代表に本日の20時にあの国会議事堂前に来いとの事です!すぐに警備隊を揃えます!!」

「なにをそう慌てる!あくまでも相手は、善人側の奴なんだろう?本当に善人の奴なら、ウソはつかんだろ。
仮にそれがウソだとすれば、悪人側の人間だ。
わたくたちの味方だ。わたし1人で向かおう」


電話の主
「…ははは」

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