蟲の女王

人間が、ようやく人間になりかけていたころ。
〈彼女〉は、遠い遠い果ての彼方から、この地球に降り立ちました。

長い長い旅の間に肉体のあちこちの部分を失い、胎内に大量の命の卵を抱えながら。
滅びかけた故郷を離れ、なんとかして自分達の種の命を繋いでいく、そのために。

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