【小説】心霊カンパニア⑤ 『クレア・タンジェンシー』
賜物
祇園精舎・・・・・・
シルバちゃんが熱く語り詠う。
【昔、中国の数多る皇帝が居たが、高慢に他の者の真言を聞く耳を持たず、堕落と快楽に溺れ、そして滅びゆく運命。】
【我が国も同じ。多くの天下取りが欺瞞に荒ぶる。】
将門。源義親。藤原家・・・・・・
平将門も・・・・・・
いや、違う・・・将門は・・・
《俺は》
・・・武士?侍?
着物を何重にも着た、柄杓をもった男が視える・・・・・・
《俺は騙された。長きに渡る苦汁に耐え忍び京に仕え、戻った我