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高齢の親が倒れる前にこれだけは確認しておきたいこと

79歳の母が救急搬送されて入院。いつかは来る・・・と思ってはいたけれども、何も準備していないままに、その日は突然来ました。入院後のしばらくの期間、母の代わりにやった諸々の事務手続きが、まったくお手上げ状態でたいへんでした。

その体験から、高齢の親が倒れてしまう前に(=元気なうちに)これだけは準備しておきたいことをまとめてみました。

事務的なことを把握しておく

母が救急搬送された連絡を受け、胸が張り裂けそうな思いで病院に駆けつけました。

病院に到着したのは、夜8時頃。その夜の当直医から病状の説明を受けたり、看護師から入院手続きの説明を受けたり・・・と続きます。たくさんの書類を記入して、その後に事務手続きが待っていました。

健康保険証(後期高齢者医療被保険者証)

親が日頃、「健康保険証をどこに保管しているか」確認をしておくようにしましょう。お財布に入れて持ち歩いているのか、引出しにしまっているのかなど・・・。


後期高齢者医療被保険者証について
75歳になると、それまで加入していた保険(国民健康保険など)から後期高齢者医療制度へ移り、保険証も後期高齢者医療被保険者証になります。

特別な手続きは必要なく、保険料は原則として年金から天引きになります。後期高齢者医療制度は国民健康保険の一部なのかと思っていたのですが、国民健康とは別の制度なんです。


介護保険証(介護保険被保険者証)

介護保険のサービスを利用するためには、要介護認定を受けて「要支援」または「要介護」の判定を受ける必要があります。

その際に65歳になってから交付されている「介護保険被保険者証が必要になる」ので、どこに保管しているかを、親に確認しておきましょう。それまで元気でいた場合には、長らく使っていないので、しまった場所を忘れてしまっているかしれません。

介護保険被保険者証は、(自治体によって色は違うようですが)保険証が黄色やピンク色などになっているようです。(母が住んでいた市では、黄色でした。)


【介護保険証が見当たらない!】

入院中の母は、「介護保険証はあの引出しのあたりかしら?」という程度。

わたしは、母が入院中に夜ひとり実家へ行き、家捜し(やさがし)のように母がしまいそうな場所を一生懸命探すものの、亡くなった父の介護保険証が出てくるだけ(涙)。結局は介護保険証は紛失ということで、手続きをすることになりました。やれやれでした・・・。


通帳と印鑑

入院にあたって、当座の現金を子供が出す場合、子供が立替える場合には必要ないですが、親のお金で対応する場合には、親の通帳・印鑑の保管場所を確認しておきましょう。

状況によっては、代理で銀行口座から現金を引出す必要も出てくるので、パスワードについても、何らかの方法でわかるようにしておくほうが安心かもれいません。

医療保険や生命保険

親が医療保険や生命保険に入っている場合、入院や治療に関連して保険金が出る場合があります。

どのような保険に入っているか、親が倒れてしまうと把握するのが難しくなります。保険の加入状況や保険証書の保管場所を確認しておくようにしましょう。

治療や終末期のことを確認しておく

連絡すべき人の連絡先

万が一のときに、親の親戚・縁戚で誰に連絡をいれてほしいのか、友達や知人にはどのように連絡をしてほしいのか、できる限り元気なうちに確認をしましょう。

父の友人については、母が把握していました。でも、母の友人については、私たちはわからない状況・・・。今後に備えてきちんと聞いておかなきゃ~と思いました。

延命治療について

いったん延命治療を始めてしまうと、それをストップすることはなかなか難しいという現状があるので、もし親が延命治療を望まないのであれば、それを明確な意思表示として残しておいてもらう必要があります。

エンディングノートについて

今回の一連の体験から、母にはエンディングノートの記入をはじめてもらっています。いざ口頭で聞いていても、本心なのかわからないところがあるので、ノートに書いてもらうほうが安心です。少しずつ様子を見て、連絡先や延命治療などについても、きちんと必要なことを書いておいてもらおうと考えています。

遺言書について

遺言書(遺言状)があるかないか、あるのであればどこにしまっているかを確認しておきましょう。

父の遺言状があとになって見つかった話
父は、父の遺言状で自分の葬儀について触れていたのですが、その遺言状が見つかったのは葬儀の直前。もう変更もできないタイミングでした。だから、母に遺言状を書くならば、必ずどこにあるかわかるようにしておいて・・・ってお願いしています。

まとめ

いかがでしょうか?

いざとなってからでは遅いんだ・・・と、今回夜に実家の家捜しをした体験から実感しました。上記は最低限のことですが、これらを確認しておけば、万が一のときに備えて、親自身も子供たちも、多少の心の平安を得ることができるはずです。

親が倒れてからではできないことですから、親が元気なうちに確認しておきましょう!

(当記事は元ブログからの移管です。オリジナル公開日:2017年10月16日)

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