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広告コピーでよみがえる羞恥

「毎日読みたい 365日の広告コピー」という本がある。1/1~日付ごとに広告コピーが載っている。月ごとに紙の色上質の色も変えていて側面もかわいい。

一覧になっていないのをいいことに私はパラパラめくって目についたものを読むことにしている。そのとき必要な言葉や状態の言葉が目に留まるはずだと思っている。

百貨店やアパレルブランドだけでなく税理事務所や歯科クリニックもあり幅広い。ほっこり、キュンとジャンルはたくさんあるがどれも「あのときの気持ちをまさにっ!」「短い言葉でドンピシャと刺さる!!」と感じる。

やはり恋のコピーは淡い記憶よみがえらせるのでついつい読んでしまうのだが、いかんせん何年も恋をしていない。まさに

恋をしていない時だって、ドキドキはしていたいの。
オレンジ文庫/集英社 ポスター 2013年 コピーライター:有元沙矢香さん

なのだが、今日は

オトナって、泣かないものだと思ってた。
23区/オンワード ポスター 2008年 コピーライター:三井朋子さん

が目に飛び込んだ。直近で泣いたのは恥ずかしながら職場だった。営業をしていて現場と意思疎通ができなかった案件があり、現場の長の方から怒鳴られた。

メーカーに勤めており、変更になった梱包の指示がうまくできておらず二度手間をとられせしまった。令和になっても機械だけでは完結できず、やはり人の手をかけるところもある。申し訳ない気持ちだった。

そこでいろいろとお𠮟りをうけた。「○○(他の営業の方の名前)は全部完璧にしているぞ」と言われたときに、私も今まで8年務めてそんなこと何年もなくやってきたではないか。と言い訳の気持ちもこみあげてき、悔しいかった。

忙しく心が疲れていたのと、やってしまった気持ち、悔しさ、久しぶりの怒鳴られが相まって誰にも見られないように倉庫に行き泣いてしまった。こんな言い訳混じりだが、今ではフラッとな気持ちで自分の至らなかった点を反省している。

「オトナって、泣かないものだと思っていた。」のコピーはもっといい涙だだろう。大人になって人生の節目や出会いや別れ、いろんな経験をして嬉し泣き、悲しい泣きなど他にあっただろう。今回こんな恥部を披露して、大人になってもこんな情けなく泣くこともあるんだよという昔の自分には言いたくない話。

たまたまなんでかこのコピーが目についてせっかくだからと書いたが、1つのコピーでも、読むときの状況によって思い出す内容が違うはずだ。自分を振り返られる365日の広告コピー。きっと、がんばれよということだろう。


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