見出し画像

重馬場適性と血統

前回の記事の続きです。
芝の重馬場巧者を血統から判断するには、こうするといいよという話です。


まずは種牡馬辞典がオススメ

田端到氏と加藤栄氏が共著で種牡馬辞典という本を出しているので、それを手元に置いて都度ごとに調べるのが最も確実な方法だと思います。重馬場適性のみならず血統馬券の知識も得られ、その利得があまりに大きいです。

持ち込み可のテスト

種牡馬辞典がなくても、TARGET等で種牡馬検索をすれば正確なデータを調べられますが、それはその場で完結する可能性が高いものです。例えるなら、持ち込み可のテストに持っていく参考書のようなものです。

持ち込み可のテストは通常、持ち込み可だからといって誰でも単位を貰えるわけではありません。ある程度の知識がないと、時間がなくなったりしてしまいます。知識があってこその参考書です。

TARGET等のデータは、正確性が大事な場面で大いに役立ちます。
しかし、競馬の予想で重要なのは横の比較ができるかどうかです。
出走16頭なら16頭の馬柱を見た瞬間に、「この馬とこの馬は重馬場が得意そうだ」というアタリを瞬時につけられる能力がないと、例えば
「調べた結果どの馬もどっこいどっこいだった」
という徒労が生じ、疲れて集中力がなくなったりします。

種牡馬辞典はその「アタリ」をつける能力の向上に有用です。なぜなら、TARGETよりずっと早く調べられるので。正確性はTARGETに劣っても、種牡馬のイメージを自分の中に落とし込むツールとしては数段上です。

「アタリ」をつける→必要ならTARGET等で確認
という流れで予想ができれば、上級者も近いです。

父、母父、血

重馬場適正では母父も重要という話は聞きますが、重要さでは
父>母父>持っている血
だと私は思います。

父が重馬場巧者なら、初の重馬場でもわりと安心です。
細かい部分は考慮しないとするならば、父がリオンディーズやブラックタイド、ゴールドシップあたりなら、たぶん得意と判断してよいでしょう。
ただ、安心できるような血統なんてほとんどなく、大抵は父モーリスとか父イスラボニータで、得意なのか苦手なのか、どっちなんだい!となります。ハッ!

母父

父が重馬場得意苦手に関わらず母父も見るべきですが、母父が重馬場巧者ならやや安心です。以下説明のために、重馬場について
得意→◎、普通→〇、苦手→×
とします。

このあたりって完全にその人のイメージなんですが、私は強いて表現するならば、重馬場適正の高い順に
父◎ 母父〇 ≧ 父〇 母父◎ > 父◎ 母父× ≧ 父〇 母父〇
みたいな感じに認識しています。

しかし無理やり表現しているので、例外も多いです。もし

1.父モーリス 母父ロージスインメイ
2.父キタサンブラック 母父ロードカナロア
3.父エピファネイア 母父フランケル
4.父ゴールドシップ 母父ハービンジャー

という4頭がいたなら、私なら重馬場適正はおそらく
1>3≧4≧2
と判断します。1と3は父〇母父◎、2と4は父◎、母父〇というイメージだから、1>3≧4≧2になるわけないのですが、◎内や〇内の序列を考えるとこうなってしまいます。

(追記:なんかモーリスが重が微妙っぽいなど、新たなデータが集まって変化が生じているため、2024年6月で序列をつけるなら
3>2≧4≧1
です。1位が4位に落ちるというのも新しめの種牡馬なら稀によくある)

持っている血

父と母父以外では、この血を持っているとプラスイメージ的な「血」が存在します。マイナスイメージの「血」は、私の中ではあまりありません。

プラスイメージの血とは、パラダイスクリーク、サドラーズウェルズの2つです。どちらも重の鬼的な血なので。これらがなかったとしても、リファールがあれば気持ちラッキーとか、そういうのがあります。正しい認識かはわかりません。

まとめ

血統で重馬場巧者を判断するには、知識が必要です。血統馬券にも興味があるという人なら、「種牡馬辞典」を使いながら種牡馬のイメージを身に着けることが、長い目で見たらベストだと思います。

できるだけ簡単に判断したいという人は、
「ステイゴールドかサドラーの血があれば重馬場得意そう」
と認識しておけば当たらずとも遠からずです。


「投げ銭」はストレート、「サポート」だとオブラート。 物は言いよう。もらえたら喜びます。