思わぬトイレでのピンチに体の芯からヒヤっとした話(実話)
ちょうど3年前の話だ。
その日僕はとんだピンチに陥ることになった。
とあるトイレのウォシュレットが暴走し、おしり洗浄の水が止まらなくなってしまったのだ。
横に据え付けられたリモコンの、どのボタンを押しても全てのランプが点滅するだけで何も操作できない。
あせる。
少しすると温水が尽きた。冬の長野の冷水は本当にキツイ。噴出の勢いも強く、冷静になろうと頭を冷やす前にお尻が冷えてしまった。
そうこうしている内に更に悪いビジョンが僕の脳裏をよぎる。このまま便器内の水位が増したらまずい・・・。
慌ててトイレを流し、想定しうる最悪の事態は退けられた。だが振り出し戻っただけだ。
時間にすると1分にも満たないと思うが、菊座に直撃する冷水を前に、そろそろ僕の我慢も限界を迎えそうだ。
だが、立ち上がる訳にはいかない。大惨事になるかも知れない。
どうする。
周りを見回し僕はある事実に気づいた。これしかない。
意を決し姿勢を変え手を伸ばしながら、この行動に賭けることにした。
3・・・2・・・1・・・、ガチャ。・・・どうだ!!
・・・止まった。
トイレの電源プラグを抜き、なんとか洗浄ノズルから噴出する冷水を止める事ができた。「うぉー!!やったー!!」声には出せないが、心の中では大絶叫である。
一息つき、ひとまず拭くところを拭いた。
直撃を避けようと微妙にポイントをずらそうとしたため、臀部をはじめ多少幅広く拭くハメになったのは内緒の話だ。
拭き終わった後、便座から立ち上がり便器内に突き出たままのノズル見ながら、このままにしておくのは大人として良くないよな。次の人が気づかないで「大」しちゃったら大変だし。などと、ようやく先の事を考えられるようになった。しかしこの時まだ下半身は丸出しのままだ。
復旧のため抜いたプラグを戻そうと思うが、入れた途端に水が吹き出たら大変だと、再び便座に座る事にした。
また菊座が冷水にさらされる事を覚悟しつつ電源プラグを差し込んだ。・・・無事ノズルが収納され普通に使えるようになった。ようやく一件落着である。
痔主の味方、一度使うと抜けられないウォシュレットだが、こんなトラブルに巻き込まれる事もある。下らない事を長々書いたが同様の事態に陥ったら、「電源プラグを抜けばなんとかなる!!」という事だけでも覚えておいて頂けたら幸いである。
ちなみに僕は痔主では無い。
そして恐らく今回のトラブルはリモコンの電池切れが原因ではないかと思っている。
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